スープストック安全圏

スープストックが好きだ。会社帰りや1人で買い物の後小腹を満たすためになど、何度通ったかわからない。
仕事終わり疲れ切ってへとへとで、もう何もしたくなくてでもお腹が空いているとき。ひとりで映画を観て余韻に浸りながら食事をしたいとき。美味しいものが食べたいとなったら迷わずスープストックを選ぶ。どのスープを選んでもおいしいし、値段もやさしい、お腹も満たされる。そして、女性1人でも安心して入れる。実際、スープストックには女性1人で利用している人をよく見かける。
私はたいていの店に1人で入れる。1人で外食するのも平気だし、好きだ。だけど、入る直前はちょっと緊張する。ラーメン屋でもそうで、そこが初めて行く店なら食券制なのか、後払いなのか、そんなことを考えてしまうので、本当に疲れてるときは入れなかったりする。店内が男性だけという場合は、もっと入りづらい。
だけどスープストックは、たいてい女性が多く、店内も明るくて入りやすい。あまり長居する店でもないし、1人客も多くて、みんな黙々とスープに向かい合っている雰囲気がいい。
女性1人で緊張せずに入れる店って存外、少ない気がしていてそういう意味ではスープストックは、助かるお店だ。
自炊をする気力もなくてコンビニも嫌で、そんな時に助けてくれるありがたい存在。孤独な食事に寄り添ってくれる場所だと思う。
これから寒くなるにつれ、また何度も助けられるのだろう。東京ボルシチの味が恋しくなる季節がやってくる。
ひとりで食事をとりたいとき、スープストックは私の食事の安全圏だ。