フィレンツェ留学中の娘を訪ねてみた
下娘がイタリアのフィレンツェに留学しているので、上娘と2人で訪ねて行くことにしました。
ANAのマイルを使って往復なので、何かと融通がきかない。トランジットがパリだったので1泊してルーブル美術館に行き、airfranceでフィレンツェに移動して3泊、その後にベネツィアで1泊してパリに戻り帰国へ。
しかし帰国の便に変更があり、フランクフルトからの便しか空きがないとのことで、ベネツィアトレビーゾ空港からRYANAIRという格安航空券でフランクフルトハーン空港へ飛び、フランクフルト国際空港からバンコク→帰国となりました。
移動が多すぎ、繁忙期だったので特典航空券は残りが少なかったのだと思います。
伊丹空港から羽田空港へ、それから春日という三田線のホテルで一泊。その日は東京は午後に暴風雨で新幹線や飛行機が遅れるほどの荒れ模様で、体調を崩してはマズいと出かけるのを諦めて部屋にこもりました。
翌朝に長女のマンションに行き、eSIMをゲットしようと思ったら、私の携帯はSIM解除されていなかったというまさかの事態に。
運良くマンションから徒歩圏内にAUショップがあったのでそこで解除してもらいました。晴れて海外でもスマホが格安で使える、はずだった。
長女はスマホが使えないという。なんとパスコードを急に思い出せなくなってしまい、使えるようになるまではiPhoneからの連絡待ちらしく、ほんと困る。先ずはこのiPhone使えなくなる事件が出発の1週間ほど前に起こったのですね。今思えば嫌な予感の始まりだったのかも。
成田空港に向かう為、巣鴨からJRに乗って京成スカイライナーで向かいました。VISAの付帯保険を利用する為、乗車券はちゃんとカードで決済し領収書も頂きました。(これらはフィレンツェで盗まれる訳ですが、この時はまだそんな事は当たり前に知らない)
成田駅に着いて列車を降りて改札に向かう時、ふと
赤いリュックは?
列車の上の棚に置いたまま‼️
娘が走って取りに行きました。
運良く掃除の方が確保してくださっていたので、事なきを得ました。(何かと先行きの不安が過りますが、この時は更なる困難がある事を知る由もない)
成田に着いて、特典マイルだけど航空券はタイ航空なのでタイ航空のチケットカウンターに並ぶ。
この時、日本人よりアジア系、インド系?の人が多く、スーツケースをラップでぐるぐる巻きにしている人、ガムテープでぐるぐる巻きにしている人を見かけた。不思議だと思いました。(この時、私の意識にスーツケースをテープでぐるぐる巻きにするのもアリという光景をインプットできたのは、実は後の事件に備えてラッキーだった)
成田からタイのバンコクで乗り換えて、その後シャルル・ド・ゴール国際空港に到着しました。長かった。身体がガチガチ。
空港から乗る地下鉄は怖いとのことで、ロムニーバスでパリの街中に向かおう。
バスは現金しか使えないと聞いていたので、販売機でチケットを買おうと思うと、全ての販売機が故障中。何故に?謎すぎる。
バスにはカードが使える感じでVISAのシールが貼ってあったので試してみるが使えないとのこと。
下娘が家に残していたユーロを持って来ていたので、それがギリギリ足りて何とかなる。
バスを降りて地下鉄に乗って宿泊予定のホテルに向かう。地下鉄はストになっている路線があり、最初の入り口では構内に入れなくて、重いスーツケースを持って階段を下りたり上がったり。迷ったけれど、何とか上手く電車に乗れてホテルに到着。自販機で切符の買い方が分からないので窓口で並ぶし、電車を降りてからもかなりの遠回りで💦何かと無駄行動が多いが、それは慣れない海外では当たり前のことだと思う。
とにもかくにも、私は今、パリにいる!
2日前にパリに着いて観光していた娘と合流して荷物をホテルで預かってもらい、いざルーブル美術館へ。荘厳な天井、壁、バロック様式とルネサンス様式が入り混じった建築物ということで惹き込まれる。
特に絵画に詳しくない私でもうっとりしてしまうが、それも時間の経過によりおなかいっぱいになり疲れの方が勝る。ちょっと休憩、美術館のフランスパンにハムとチーズとバターを挟んだサンドイッチとコーヒーで簡単にランチ、腹ペコだったのもありとてもとても美味しかった!
少し元気になってまたウロウロ、美術館のカフェに入りたかったけど、どこも並んでいていつ入れるのか。最後にピラミッド型の前で記念写真を撮り終わりにする。
そのあとはパリで一番古い百貨店に行って屋上に上がったりする。美味しそうなキャラメル等を買う。
それから地下鉄に乗ってエッフェル塔へ。
ストがあり路線が難しかったけど何とか到着。綺麗だねーと思いつつ、ちょっと怖い人に話しかけられるのがキャーです。負けずに歩いてエッフェル塔の前でひとしきり写真を撮り、エッフェル塔が見えるカフェで早めのディナー。
ステーキとフライドポテトが定番らしいのでオーダーする。気さくな店員さんが丁寧に対応してくれる。楽しいごはんタイム。周りの人を見ているのも楽しい。
その夜はエッフェル塔に登る。行く道中でシャンパンタワーという塔のピカピカライトが点滅するのを見られて感動。帰りは雨が降ってきて濡れてしまいましたが楽しかった。30,000歩以上歩きました。
帰りはバスに乗ってホテルまで帰りました。
ホテルは広くて清潔で新しくて快適でした。
それにしても、子供達と一緒だと旅行という緊張感が無い気がする。そして時差ぼけなのか頭がボンヤリしてぼーっとする。明日から大丈夫かな。
翌日は近くのカフェでモーニング、エスカルゴやクロワッサンを食べました。飲み物はcappuccino。
クロワッサン、美味しい。多分、バター多め、サクッというよりしっとり。そんな有名店ではないと思うけど、ほんと美味しい。
それからパン屋巡りをいくつかしながら、素敵な教会やブティックに入りました。マレ地区まで歩いて下娘が行きたいと言っていた雑貨店merciへ。
めちゃくちゃかわいい!でエコバッグを買ったりmerci併設のカフェでビーガンなランチをしました。とても美味しかった!壁一帯に本が並んでいて、素敵なカフェ。幸せな気分になりました。
それからはチョコレートを買ったり火災で消滅した工事中のノートルダム大聖堂を見たりしたのち、ロムニーバスでシャルル・ド・ゴール空港へ。ロムニーバスのチケットの買い方が分からなくて困ってる人に、次々と下の娘が親切に教えている。経験値は人を大きくするね。パリのチケットの自販機は使い方が独特なので、調べて行くか駅員さんに聞いた方が早いと思います。もしくは最初から窓口に並ぶか。バスは係の人はいなかったけど。
バスは事故のせいで2倍近くの時間がかかりました。ふう。その後AIRFranceでフィレンツェへ向かいました。一時間ほど遅れて出発。
23時ごろにフィレンツェに着いてから、トラムでアパートへ向かいました。小さな空港なので、あっという間にスーツケース受け取れました。出発前に何度もお世話になったYouTuberみめさんによると、トラムに乗る人の半分くらいはスリだとか、やめようよ、タクシーにしようよと次女に言っても大丈夫だからと結局トラムを利用しました。確かに気を引き締めて荷物から手を離さなければ問題なく、駅近のアパートなのであっという間に到着できました。
アパートは想像していたより狭かったけれど清潔でした。洗濯機がある、洗濯しよう。次女は自分が住むシェアハウスに帰って行き、長女と2人で一晩過ごしました。
夜遅くても大丈夫だという。心配だったけど着いたよー連絡がありホッとする。
2日目の朝はパリで買っていたパンを食べて、長女と2人でウフイッツ美術館へ、音声ガイドを借りてゆっくり楽しみました。
それにしてもルーブルからのウフィッツ、キリスト生誕の絵のオンパレードで、有名な画家、というかメディチ家の栄華を展示してあるという感じでした。
お土産のマグネットを購入してから近くでパニーニのランチしました。うまくオーダーできるかなとかいろいろ思っていたけれど、出川イングリッシュでこの程度はクリアできました。それから一度アパートへ戻りました。
上手くアパートの鍵を閉めてなかったのか(自分では閉めたつもりだったけれど、閉め方が独特で理解できていなかった為、もちろん確認してドアは外から開けようとしても開かなかったけれど、よくわからないけどロックがうまくできていなかった)
なんと空き巣が入り、予備にトランクの奥に入れたクレジットカードと日本円の入った財布を盗まれてしまいました。財布の中には保険証、ピタパも入ってました。気が動転して日本の夫に連絡したら、先ずは盗られたカードを止めないとという事で、お願いしました。
トランクの鍵は見事に破壊されて、部屋の中はまさに泥棒が入ったあとの散らかり具合でした。次女に来てもらって、アパートオーナーに連絡してもらいましたが対応は特になかったので、ローマの日本大使館に電話して対策を教えてもらいました。
それは帰国後に保険を申請するために被害届を出すことでした。最寄りの警察署が近くにあったので3人で行きました。
イタリア語が話せる娘が警察官に説明したけれど、最初の警察官とはうまく話が出来ない。長女が英語が話せるので、英語がわかる警察官が空くのを待ちました。かなり待ちました。
警察署には次から次へと困った人が来ていました。財布とパスポートまでスられたアフリカ系の女性、そしてイタリア人でも財布をスられた男性、ヘルメットを持って立ち尽くしている若い女性、太った老人。言葉を失いぼんやり待つ。
運良く我々が着いた時に、日本人のツアーガイドさんがお客さんの盗まれた財布の件で来ていて、被害届というイタリア語を教えてもらえました。警察署に行ってまず何をしたら良いかわからなかったし、被害届という普段使わない単語なのでなかなか翻訳辞書でも出てこなかったのでとてもとても助かりました。
ガイドさんと来ていたスリにやられた奥さんは、同じように被害にあった我々を歓迎してくれるかのように笑顔で自分の擦られた状況を話してくれました。心では泣いていたと思いますが、隣の旦那さんの怒ったような悲しそうな顔を見ると、日本に帰ってからの夫婦仲が心配になるほどでした。いえいえ、自分の心配をしなくては。
英語がわかる警察官が対応してくれてイタリア語と英語とで事情を説明し、無事に被害届を受理してもらい、帰国して保険申請する用紙を受け取ることができました。
このまま同じアパートに泊まり続けるのは怖いね、という話になり違うホテルに変わろうか迷いましたが、疲労困憊でもう探す気力もなくなり、ガイドさんによるとホテルだから安心ということも無いのがイタリアなので、イタリア語の話せる娘に一緒に泊まってもらうことにしてそのまま継続しました。その日の夜、美味しいパスタを食べたら少し元気が出て気分も晴れてきました。(早すぎ)アパートに戻り、翌日はピサの斜塔へいく準備をしました。
翌朝はテレビと電気をつけたまま部屋を後にしましました。
しっかり鍵をかけて。
鍵は何度も何度も回して、結果6個くらいロックがかかる様になってたみたいで。
ピサの斜塔へ行く特急列車に乗ってあっという間に着きました。街ブラをしながら向かいます。
少しお土産を買ったりしながら、写真を撮りながら。
とにかく石の街並みが綺麗で、何というか特別に何かしなくても幸せな気持ちになる。
ピサの斜塔に着いたら、
おおー
本当に斜めってる。
あまり時間がないのでささっと見て写真を撮って楽しむ。お天気が良くて澄んだ青空に石でできた教会がきれい。
今回の旅行で一番美味しかったパスタやピザ、リゾットに出会う。
ピザをぎこちなくカットしていたら、お店の人がカットしてくれて、シェアするお皿も持って来てくれて、とても親切なイタリア人。
恐れていたトイレ汚い問題も、今のところそこまで酷くなくて良かった。
ピザを後にしてフィレンツェに戻る。
その後、下娘のシェアハウスに荷物を届けるためみんなで運んで、我々は街ブラをする。
ドゥオモの荘厳さに圧倒されてその場を動きたくない気持ちになり、お茶してティラミスを食べる。
それから世界最古の薬局へ行き、石鹸などを購入する。イタリアの100均ショップへ行き、壊れたスーツケースをとめるためのテープを買う。
晩御飯はトスカーナ地方の名物Tボーンステーキを食べる。お腹いっぱい!多すぎた❣️美味しかった!
パリでもそうでしたが、レストランで席に着くと最初にカゴ入りのカンパーニュみたいなバゲットみたいなパンが山盛り出てくる。トスカーナ地方は塩が入ってないパンなので美味しくない💦オリーブオイルや塩を振って食べるらしい。
その後、ミケランジェロ広場に行くか行かないか問題、でも疲れてアパートに戻ることに。夜遅いし、真っ暗だし。明日はベネツィアだし。
下娘はそのことについて不満だったみたいだけれど、食べ過ぎたのが問題だったと思う。身体が重い。
早起きして行ってみれば良かったなとか、少し後悔の多い旅になっている。
フィレンツェがメインの旅行のはずが、ほぼ観光することなく終わってしまった。鍵が壊れたスーツケースを開かない様にテープでぐるぐる巻きにして、あの成田空港で見た光景を思い出して、あの人の様にグルグルグル。
後ろ髪を引かれながら、翌朝に新幹線みたいな特急でベネツィアに向かう。またまた電車が30分ほど遅れてる。
すごいすごい人。
スリに気をつけて。
ベネチアに着いて、ヴァポレットに乗ってホテルへ向かう。
ホテルは少し狭い路地にありましたが、とってもレトロでありながら清潔でバスタブがある良いお部屋でした。しかも支配人が素敵でハッピーな感じ。イタリア人は皆さんとても素敵な笑顔。
サンマルコ広場を真ん中に、入らなかったけれどフローリアンを見て聴いて、ゴンドラには乗らなかったけれどグランツというゴンドラ型の渡し船に乗って、フワッとベネチアを楽しむ。
一番行きたかったのは安藤忠雄の修復した美術館「プンタ・デラ・ドガーナ」、外観はヴェネツィアの建物だけど、中はコンクリートと木の融合というか自然な感じ。今の期間開催されていたのは不思議不思議な現代アートでした。またゴンドラで戻ってからリアルト橋まで歩き、カナルグランデで写真を撮って、景色だけで感動たっぷり。夕陽も綺麗でした。
ジェラートを食べたりカナッペみたいなのを食べたり、チョコレート屋さんの試食がたっぷりだったりして、おなかがあまり空いていないのでテイクアウトのライスボールみたいのや生ハム等を買ってホテルで食べる。娘は生ハムを美味しそうに食べる。
翌日のホテル朝食は種類が多くとても美味しくて、このホテルは本当に当たりだったと思う。チェックアウトしてから荷物を預かってもらい、さあサンマルコ寺院へ!
ここは本当に言ってよかったと思える素晴らしい建築。美しい天井や壁の絵画、金と宝石で出来た壁、モザイク、ずっと見ていられる。
ためいき橋を見て、街ブラをしてながら待ち合わせのレストランへ。3年ほど前に我家にホームステイしていた懐かしの留学生ジュリに再会!彼女はベネチア大学へ通っているそうで、韓国語と日本語を習っているらしいが、日本語は相変わらず今も上手く使えないみたい。頑張れ!
ジュリと別れて次女とも別れて、バスで空港へ向かう。ベネチア空港から格安航空のライアンエアでフランクフルトハーン空港へ。
ライアンエアはYouTubeで評判が悪かったから異様なほど早く着いトラブルに備えたけれど、全く何の問題も起きなくて。私が参考にしてしまった数名のYouTuberさん、起こったトラブルはライアンエアの問題ではなく自身の失敗談としてあげてほしいものです。そんなこんなで何もかもちょっとずつロスが多いこの旅。
長女も私も、結局は頭がボーとしてうまく回っていないという状況が、時差ボケだったのかなと今は思います。
そろそろ搭乗というときに!!!!!フランクフルトの空港ホテルの宿泊日が明日になっていることに長女が気付く。もう二人とも無言で飛行機に乗ってフランクフルトまで。
なんと夜遅かったせいか、空港のインフォメーションが閉まっていてホテルに電話できない。とりあえず長女に状況を説明するメールを作ってもらってから、唯一開いていたレンタカー会社の受付の方に電話してもらうことができてホテルからお迎えの車が来てくれる、ありがとう!
無事に泊めてもらうことができてほっとして、言葉少なめにその日は眠る。枕元にミントのチョコレートが置いてあるのを見て、ほんの通過点の空港ホテルだったけれど、いつか昔に聞いていたドイツの文化に触れた事が嬉しくなりました。
翌日、予約していたバスでフランクフルト国際空港へ移動。車窓からドイツらしい建物や麦畑を見れて、また少し嬉しい気持ちになる。
フランクフルト国際空港からバンコク→関空という帰路の旅。何とか無事に戻ることができました。
(ホントはバンコクも12時間のトランジットだったので街まで出掛けて寺院を見たりしましたが、それは記載しないことにします)
乗り継ぎ時間が長すぎたり、空き巣、毎回の電車と飛行機の遅延、eSIMの調子がとても悪い等たくさんのトラブルがありましたが、たくさんの課題をクリアした旅でもありました。
近いうちにフィレンツェは必ず再訪しようと思います。また行く、絶対に。働こう!