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BOMとかBOPってなに

インドカレーの作り方

BOM部品表の講義には冷やし中華やそうめんなど料理のレシピの話が良く出てきます。
そこで本稿では、 私がたまに作るインドカレーの話から始めます。

インドカレーの作り方


以下の材料で、先ず香料をテンパリングして、タマネギをひたすら炒めてからマトンを入れて、最後にトマトを入れて煮込む。

材料表

実は、これは、熟練シェフのインドカレーのレシピと言われるものです。
ところが、これだと、料理に精通していない人はカレーを作れません。

そこで、 BOM (部品表)(ボム、英: Bills of Material)とBOP(ビーオーピー、ボップ、英: Bill of Process)が出てきます。

材料の一覧表がBOMです。これは、一般的にはP-BOM(ピーボム、英: Purchasing BOM )といい購買部品表です。いわゆる材料のリストです。
でも、これだけでは、カレーを作れません。

そこで、一般的に言われるレシピが必要になります。
レシピとは、以下の様な作業手順です。

レシピ


以下がインドカレーを作る作業手順です。

この情報があればある程度の経験がある人なら調理できそうですが、「フライパンのサイズは?」「圧力鍋の大きさは?」など、まだ不足している情報があるかも
しれません。「タマネギは切る前に皮を剥く」という当たり前のことや、盛り付け方まで記載しなければならないかもしれません。
この他にも「水の量は?」「一口大って何センチ?」「切り方は?」などの疑問が出てくることも考えられ、そもそも一覧に示されていた材料が何人分なのかも明確
ではありません。やはり素人が理解するにはなかなか難しいレシピです。
そこで、料理経験がある人でも全くの素人でも、「誰でも間違いなく美味しいカレーが作ることができるレシピ」が必要になります。

「誰でも間違いなく美味しいカレーを作ることができるレシピ」をフローチャート形式で視覚的に表現すると図1のようになります。

【図1】 レシピの作業手順

図1では各作業の下には、具体的な調理方法の情報として必要な材料の切り方や、炒める時間、煮込む時間を記述しています。また、料理の出来栄えに影響を与える
調理上のコツ(「飴色になるまで」などの)や、各作業で使用する調理器具の情報(フライパンや鍋のサイズ)記載してあります。
調理方法の情報は「作業要領」、調理のコツの情報は「品質に関する情報」、調理器具の情報は「資源(リソース)の情報」に該当します。
このようなレシピがBOP(Bill of Process)です。

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