ホーチミンでコーヒー焙煎のWORKSHOPに参加しました!
ベトナムは、コーヒーに関心のある人には周知なのですが、コーヒーの生産量は世界でブラジルに次ぐ第二位。しかしながら大半が一般には品質が劣ると言われるロブスタ種で、インスタントコーヒーや缶コーヒーに使われることが多く、なかなか街中のコーヒー豆屋さん等々で見かけることはありません。しかし、ベトナムに旅行に行ったり、日本でもベトナム料理店のいくつかではベトナムコーヒーを経験する機会も増えてきているようです。伝統的なベトナムコーヒーは印象的な機器(フィンと言います)を使い、かなり強いコーヒーをゆっくりと抽出し、練乳をたっぷり入れて甘くして飲むスタイルです。
正直申し上げれば、私はこの甘いコーヒーには最初は抵抗感はありましたが、東南アジア多くで確立された「伝統」であることを思うと、「尊重」の立場となっています。それでも多少は思うことはありますが・・・
しかしながら、この強い「伝統」に、更に強い意志で、「革新」の道を進むチャレンジャーが、ここベトナムにも存在することを前回11月のホーチミン訪問で認識してとても嬉しかったのですが、今回再訪するにあたり、同じ「96B CAFE&ROASTERY」で、焙煎のWORKSHOPを開催してもらえることを知り、小躍りしながら日程を合わせ、喜び勇んで参加してきたのです。
WORKSHOPは90分コース。前半3分の1程度を焙煎の概論説明があって、その後実際に自分たちで焙煎をさせてもらいました。当日参加は2名で、ほぼマンツーマンの丁寧な説明と実践でした。私の担当分の生豆が上左のLIBERICA WASHED、もう一人が上左のARABICA NATURAL, 参考用の下がRUBSTAです。
生豆をスタンバイさせ、焙煎スタート!
焙煎の進行状況をチェックします
焙煎終了。トレイに移し冷却します
左がLIBERICA、右がARABICA.どちらもきれいに焙煎できました!
ここで重要なのは、もちろん、焙煎の過程での火力調整(温度調整)と、それぞれの生豆に合わせた焙煎の時間調整なのですが、細かい部分は微妙な領域でもありますので省略いたします。
この焙煎機、比較的小ぶりですよね。店で通常に使う豆のもっと大型の焙煎機は店の別の場所にあるのですが、この焙煎機は新しい豆での試験用。通常それぞれの豆の特性に合わせた時間調整、火力調整は何度も試験を繰り返し、最適な結果を出した上で店で使うとのこと。
普通私たちがコーヒー豆屋さん、自家焙煎の店での焙煎過程を見ることはあるのですが、まず「量産段階」のものであり、なかなか「試験段階」を認識できる機会はありません。そうか!やっぱりこれだけの丁寧な過程を十分に踏んで、おいしいコーヒーが出されているんだ!!ものすごい重要な認識の機会でした。
ところで、この種の丁寧な事前準備の工程は、コーヒー好きであればたぶん誰しも「神」認識であろう粕谷哲さんがYouTubeでありがたくも公開されています。粕谷式と96B式を比較するようなことはできませんが、まあ同じ超高度な尽力と思って差し支えないと思います。
粕谷さんは現場での視察は不可ですが動画公開。
96Bは動画は用意していないのですがWORKSHOPで個別にDIRECT教習。
どちらもコーヒー愛は素晴らしいもので、このレベルの「革新」を狙うバリスタさんがたぶん世界共通に、どこにも存在する!この仮説を実際に確認しながら、まずは東南アジアにおいて、もう少し状況を自分の目で見ながら、共有させていただきたいと思います。
よろしくお願いします
ホーチミンの観光中心地域(例えばベンタイン市場)から徒歩でしたら30分程度、GRAB使えば10分程度で行けるところです。ホーチミン訪問予定のあるコーヒー好きの皆様にはぜひお薦めの店です。