米粉で餃子を作ってみました!
1.小麦と米/ 麺と餃子
東南アジアを旅行したとき、麺料理の麺が普段慣れた小麦の麺と少々違うことに気付いたことがあります。様々ですが、典型が「ビーフン」でしょうか。細目の麺でつるっとした食感。米粉からできています。
ちなみに中国では小麦からできた麺を麺(MEE・ミー)と呼び、米からできた麺を粉(FEN・フェン)と呼び、名前から分けられています。そうだ、思い出しました!中学生の頃か、何かの授業で小麦は比較的冷涼地域でよく作られ、米は温暖地域で作られる、と聞きました。
更に調べますと、その中国では、小麦地域と米地域とをわける目安の境界があるようです。泰嶺・准河線、というそうです。(今では東北地方でも米作がさかんになっているので、あくまでも歴史を踏まえた目安でしょう)
なるほど、メインになるような食材は、まずは身近な生産地のものが優先される道理ですね。
さて、それでは日本人の極めて多くの人が大好きな餃子はどうでしょうか?
いろいろ調べているのですが、餃子の皮は、泰嶺・准河線で分けられて、「北は小麦粉の皮、南は米粉の皮」が主流とはなっていないようなのです。
北部地域と南部地域での特色の違いはあります。
北部=餃子が「主食」として食べられ、皮は一般に厚め。
南部=餃子が「副食」として食べられ、皮は一般に薄め。
北部の餃子はメインに水餃子として食べられ、比較的類似
南部の餃子は蒸餃子、焼餃子も多く、形状もバラエティーに富んでいる。(ただし、肝心の皮は、米粉ではなく、「浮き粉」が多いようです。浮き粉を使うと例えば広東料理の海老餃子のように皮の透明感が出せて見栄え的にも美しい)
次に、日本の餃子なのですが、周知のように「焼餃子」が圧倒的に優勢です。粉はもちろん小麦粉。
「米食が一般の日本でなぜ米粉餃子が広まらないか!」
素朴な疑問です。
ネットで調べると、様々なレシピが紹介されています。「おいしい!!」との紹介ばかりです!できそうです。そうだ、やってみましょう!!
2.米粉で餃子を作ってみます
米粉で餃子を作るときにまず厄介なのは「乾燥」でしょう。
できるだけ迅速に作るために、順番をよく考え、また乾燥しすぎて固まったりひび割れたりするのを防ぐため、ラップかけをします。
・最初に「具」を用意します。
今回は鶏肉のミンチを使いました。(飼料を入れた自給率を考慮)
鶏ミンチ=4人分275g
白菜=適宜
ニラ=適宜(お好み)
塩、胡椒、ごま油、適宜
白菜は水分が出て、皮が破れやすくなってしまうのを防ぐため、塩を事前に振って絞っておいたほうがいいです。(ここが正直面倒ですが、「手作りのおいしさ」のためにしっかりと行います)
・次に皮に移ります。
米粉=140g (様々な米粉の種類での違いがあるようです)
片栗粉=70g (片栗粉との分量の割合も同様です)
塩=少々
熱湯=150ml+ (米粉の種類でかなり違うので最終的には「感覚」みたいなのです!!)
まずは箸を使って熱湯を少しずつ注ぎながらこねていき、手ごねに移り、最後にはへらを使ってまとめます。
お湯をゆっくりと入れながら量の調整をするのが、2番目に大変ですが、多少は練習して慣れることが必要かもしれません。ともあれきれいに纏まったらもうほぼ完成!です。つるつると、既に十分に「もっちり感」が予感されるように出来上がりました。
後は普通の小麦粉の餃子を作る要領と同じです。4等分程度にして丸めてから、それぞれを一個分に切って、麺棒を使って薄く延ばし、素早く具を包んでいきます。(ここも相当慣れるまで、「見栄え」には少々目をつむってしまいます。)
蒸し餃子と焼餃子の2種類を作ってみました。
完成です! ありもののポン酢でいただきました!
3.感想
実は一度失敗して!のリベンジでした。小麦粉と片栗粉の割合を間違ったし、お湯を少しだけ入れすぎて最後が少々べたついて皮が普通の薄さにできませんでした。でもこの辺は慣れでなんとかなる!とわかりました。やってみれば、多くの方のレシピ投稿のように、「おいしい!!」です。もっちり感が絶妙で、「これからは米粉の餃子だ!」と自然に思わされます。
米粉餃子への拘りは、「身近な食材としてのお米」です。
どうしてもっと米の生産地で作られる餃子が、米粉餃子主流にならないのか?そこへの疑問でした。
実際に作ってみて、そこは理解できました。
少なくとも「手作り」をするのは、現状、少々面倒です。家庭であれば楽しみの範疇でできても、店で提供するには、職人さんがいくら慣れても、限界があるのかもしれません。
でも、そこは「米粉製法の技術」ではないかとも思います。「麺」であれば、米麺がごく普通にできるところを、餃子用の米粉をもっと進化できれば、こんなにおいしい米粉餃子がもっと身近になれる!そんなことを夢見ました。
米粉餃子、一度作ってみませんか!
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