【#ヒトシネマ】 全肯定も全否定も、結局できかねた
こんばんは、ヒトシです。勢いに身を任せ2日連続更新でございますイェイ。
さて、1人の特撮好きを自負する者としてゴジラシリーズは相応に見てきました。「ゴジラ対モスラ」の練られたプロットや「ゴジラvsビオランテ」の凄惨な死闘、或いは「ゴジラvsデストロイア」の壮絶な命の輝き。それらを見れば見るほど、いつしか手がつかなくなっていった作品が一つありました。今回はその作品です。
「GODZILLA(1998・米)」
※先に書きますが今回のレビューは「一般的な本作に対する評価」とはちょっと違う着地点を取ります。 その点で解釈違いになりそうな場合は回れ右ということでよろしくお願い申し上げます。
よろしいですね?それでは始めます。
物語は太平洋上、1隻の大型漁船から幕を開ける。ソナーに映るあまりに巨大な魚影、その直後に漁船側面を突き破って流れ込む大量の海水。生き残った漁師は仏の調査団に対しこう言い残す。
「ゴジラ、ゴジラ、ゴジラ……」
その数日後、チェルノブイリから呼び戻された一人の男。彼の名はタトプロス、放射能によるミミズ巨大化の研究に携わってきたがゆえに「ミミズ男」と軍からも揶揄される男である。そんな彼が目にしたのは人ひとりが入れる深さの段差、いや「巨大生物」の足跡だった!
米軍、仏軍、それにメディア、それぞれの思惑が交錯する最中タトプロスが出したルート予測の先にあるのは眠らない街ニューヨーク。そして一本の釣り針に導かれるかの如く、巨影は遂にNYへ上陸する……!
この映画を「日本が産んだ怪獣王の系譜上の一本」として見るならば確かに高い評価を付けることは困難と言わざるを得ません。所謂「ゴジラのフォルム」から大きく逸脱したティラノサウルス・レックス的フォルム、まさかの卵生、或いはビルを睥睨するのではなくビルの谷間を駆けるサイズ感。放射熱線も出ず、メーサー砲もない。減点法で厳しいファンが採点すれば点数が残るか不明、と言った所かもしれません。
しかし、「一本のモンスターパニック映画」としてこの作品を考えた場合そこまで酷い評価も私にはできなかったのです。今までにはない「一斉射撃をしゃがんでかわす」アクション、魚雷に対するクレバーな反撃、そしてこれまでのシリーズではまず不可能だった「獣海戦術」。未知の脅威に対抗する人類を描いた映画として見た時、この映画は一定の評価を出しうる作品になっていると思います。
この映画がない状態でミレゴジは、ギャレゴジは産まれたのか。断言はできかねますが、少なくともこの映画が「GODZILLA」を冠した意味が全くなかった、大失敗であったとはどうも言えないのです。私のコメントが果たして正確かどうか、それは実際に見て確かめていただきたいと思います。
【まとめ】
都市破壊:3.3/5.0(このサイズだからできる破壊がある)
密度:2.8/5.0(中盤にちょっと冗長性を感じる部分あり)
爪痕:?/5.0(この作品が後世に与えた影響を考えるには最低30年以上の時間と客観性ある視点が必要)
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