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マネートーク②

労働とは美徳である。額に汗して働く姿は美しい。現代社会で心からそんなふうに思っている人はもはや少数派であろう。もちろん私も仕事なんかしたくない。果たしてこれは単に甘えなのか?
どうもそうは思えないのだ。

そもそも人はなぜ働くのか。これはもう、金の為である。もっと言えば生きるため。住む所も食べるものも、何をするにも金がかかる。
というか、何もしなくても金はいる。税金は納めなければならないし、町内費だって必要だ。人間は常に浪費しているといってもいいだろう。
その為には、何とかして金を稼ぐ必要がある。だから皆、イヤイヤ働いている。

労働とは本来、利他的な一面があると思う。国の為、民の為、仲間の為、家族の為に手を尽くそうとするのがかつての在り方ではなかろうか。
しかし、現代は随分と利己的な人間が増えた。自分さえ良ければそれで良い、儲けるためなら何やったって良い。挙句、そんなのがカリスマとして持て囃されている。資本主義はとっくに成熟しきって、もう腐敗の段階なのではないか?そんな気がしてならないのだ。

もはや正直者はバカなのか、バカは正直者なのか分からない時代だ。投資や投機が流行るのも無理はない。まともじゃない人が大金を得る方法は多くないが、まともに働いたって裕福とは言えないのだから。
だからもう、労働に期待するのは止めよう。借金してでも夢を追いかけた方が良いよ。


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