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✦もしも神様に選ばれた人間だったら✦第4章:再び冒険の地へ


治癒の光が降り注ぐ「希望の砦」を後にし、私は静寂の城――自らの居城へと戻った。そこは「再生の儀式」の地であり、戦士としての力を取り戻すための日々が流れていた。私はその修練の日々を「癒しの修練」と名付け、再び冒険の地へ足を踏み入れることを固く誓った。

新たなる道を求めて

「癒しの修練」を続ける中で、私は古の魔導書に記された「勇気の輝石」や「希望の光結晶」と呼ばれる力の源を手に入れるための試練を目指すことになった。これらは新たな冒険への扉を開く鍵であり、手にした者は「知識の塔」や「夢紡ぎの工房」へ向かう資格を得る。

だが、それらの地に辿り着くためには、険しい山道を越え、深い渓谷を渡らなければならない。しかし、今の私にはその旅路を一人で進む力はまだなく、何より週に三度行われる「癒しの修練」は私の魂を癒し、体を整えるために欠かせない儀式であった。

そこで私は「知恵の使者」と呼ばれる導き手たちの助けを借りることを決意した。彼らは遠くから私の願いに耳を傾け、理解ある「夢紡ぎの工房」を探し求める旅へと私を導いた。そして、「交渉の儀」と呼ばれる神秘的な方法を用い、私の条件を伝えてくれた。

彼らの助力により、「癒しの修練」を続けながらでも、新たなる「光の結晶」を手に入れることができる地が存在することを知った。その地は、力の試練ではなく、知識と技術の習得が求められる場所であり、幸いなことに、私は片手ながらその技術を習得していたため、「交渉の儀」は成功を収めることとなった。

その結果、私は居城を拠点とし、険しい山道や深い渓谷を越える必要がない形で、体力を温存しながら「癒しの修練」を続けることができる環境を手に入れることができたのだ。

そして再び冒険の地へ

冒険の地へと踏み出すその日は、神々が私に試練を与えてから2年と7ヶ月が経過した頃だった。ようやく巡り合えた「光の結晶の守護者」との縁を得て、私は新たなるスタート地点に立った。

ここからが本当の冒険の始まりだ。遠い未来に掲げる大きな夢、そして目前の小さな目標。その両方を胸に抱き、私は新たなる一歩を踏み出した。道は長く険しいかもしれない。しかし、「希望の光結晶」が私を導き、私は確かな歩みを進めていくのだった。



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