【採用広報用コンテンツ】社員インタビューで失敗しないための最強準備法!
採用ブランディングにおいて重要な役割をもつ、広報用コンテンツ。社員インタビューを自社で実施するなど、多くの人たちが取り組み始めています。
インタビューは社内リソースのみでできるということもあり、お手軽なコンテンツ。一方で、「読者のターゲットが定まっていない」「文章の書き方に問題がある」などの極めてもったいない理由で効果を最大化できていないコンテンツも多くあります。
今回は、多くの企業の採用ブランディングを成功に導いてきたHeaR株式会社が社内で行っている「コンテンツ企画〜執筆までのルール、やりかた」を大公開します!
コンテンツ制作の流れ
まずはコンテンツ制作の全体の流れを把握しましょう。
・企画
企画の方向性をすり合わせ
企画案の作成
企画案の採択
・構成作成
インタビュイーのキャスティング
構成表の作成
インタビュイーとの事前打ち合わせ
最終確認
・当日インタビュー
インタビュー
写真撮影
・執筆作業
文字起こし
執筆
一次提出
最終稿作成
アイキャッチ作成
掲載
わーお、すごいやること多い! (※これは経験則ですが、構成表がほぼしっかり作れるようになれば文字起こしは不要になります!)原則としてこれらの作業を2週間ほどで行うことを想定しています。
では、頑張りましょう!
1. コンテンツ企画の作り方
インタビュー全体の方針を決める最初の段階、企画案の作成です。この時点で完成したインタビュー記事、コンテンツのイメージがどれくらい細かくできているかが勝負の鍵になります。
1-1 企画の方向性を決める
コンテンツを制作する場合は、ただ闇雲に「書けるものやネタを探す」のではなく、採用の全体感からどのようなコンテンツが必要かを洗い出しましょう。
コンテンツ戦略を考えるときにおすすめなのは、候補者のフェーズ×会社の4種類の魅力(企業の哲学の魅力、人の魅力、事業の魅力、特権待遇の魅力)から考えること。
✓Check!
・どの媒体に出す記事か
・上の図の12マスの中でどこを強化したいかor今存在しないコンテンツはどれか
・他に会社の大規模な情報リリース(資金調達など)の予定はないか
→重要情報がある場合や会社の年間スケジュールがあるときはそれに併せて企画案を柔軟に変更していきましょう!
1-2 企画案の作成
大筋の企画の方向性が決まったら、その打ち出し方法に沿った企画案を制作します。企画案を作成する場合は、候補者の4Pやフェーズ毎のインサイトから考えていきます。
たとえば、まだ会社に対して無関心な人に、高度な数年後の自社の展望をに関するコンテンツを見せたとしてもあまり刺さりませんよね。どちらかというと、無関心な人にはまず会社の名前を知ってもらうため、「仕事に役立つ情報」「生活に役立つ情報」に絡めつつ、自社を紹介していくべきです。
このようにコンテンツの方針を検討しましょう!
エクササイズ:企画案が思いつかないときは?
良い企画案を出すためには、候補者の視点に立ち「どのような情報がほしいのか」を考えていくことが重要です。
まずはこの12マスで考えたときに、「自分がどこかの会社に入るんだったら、どんな情報がほしいのか?」を自分で埋めてみましょう!
2. 構成作成
企画が決まったら細かい構成を作っていきます。作り込み度はスケジュール感やどの程度力を入れるか・時間を掛けるかに依存するので、かんたんバージョンと作り込みバージョンの二種類を説明します。
2-1. 構成表の作成
インタビューの企画が決まり、大筋インタビュイーの見当がついたら細かい構成表の作成に移ります。まず構成表を作り始める前に、この2つは絶対にやりましょう!
・事前に10-12個ほどの想定質問を準備しておく(インタビューは1時間程度の場合)
・インタビューの企画案をもとにターゲット読者や目的を明確にする
今回は「比較的簡単に作る場合」と「作り込む場合」の二種類を用意しています。使い分け/メリット・デメリットとしては以下のとおりです。
2-2. 比較的かんたんに構成を作る場合
10問から12問の想定質問を制作します。
質問を準備するにあたって、インタビュイーの方がすでにお話をされているインタビュー記事、ブログなどがあったら全て読みましょう。すでにお答えになっている質問に関しては、重複してしまう場合その質問を更に掘り下げられるように留意します。
ブログや過去のインタビューで十分に質問項目が見つからない場合は、当日しっかり深堀りできるように「事前アンケート」をお渡しするのがおすすめです。初期の自分の想定質問10-12問は基本的に表層をなぞるだけの質問が多くなってしまいがちです。
その質問に予め答えていただき、その質問に対してさらに深堀りをしたいこと、知りたいことをピックアップして最終的な10-12問の質問を準備しましょう。
2-3. 作り込む場合(おすすめ!)
徹底して作り込む場合は、想定質問にプラスしてその設問の意図と、その質問を読んだときの読書の心理状態の設計を行います。
▼HeaR社で使っているフォーマットを特別公開!
同じく質問を準備するにあたって、インタビュイーの方がすでにお話をされているインタビュー記事、ブログなどがあったら全て読みましょう。
ひとつひとつの質問に、”その質問でどのようなことを答えていただきたいのか”、”なぜその質問をするのか”、”それによって読者にどのように思ってほしいのか”を作っていくことで、インタビュー全体の統制をとっていきます。
かなり具体的な着地の設計を行うので、インタビュイーとの打ち合わせが必須です。事前に対面・Zoomなどでの打ち合わせができなかった場合も、スプレッドシートを先方に共有し、目を通してもらいましょう。意図と違う場合にはメモを入れてもらい、随時修正します。
2-4. 想定質問制作の留意点
質問を作る場合は、ただ質問っぽいものを出すだけでなく、執筆時のイメージから考えていきましょう。順番は以下のとおりです。
1.想定タイトルの仮案を作成
2.小見出し(章立て)を作成
3.各章ごとに質問を作成
インタビューの平均的な小見出し(章立て)は3-4個、各質問も3−4個が妥当です。このときに、実際のインタビュー執筆後のイメージがつけられると、インタビュー後の執筆が非常に楽になります。
各質問が、どの章に当てはまるものなのかを考えた上で準備しましょう!
2-5. インタビュイーとの事前打ち合わせ
インタビュイーが決まったら、その方と簡単な打ち合わせをする時間を頂きましょう。想定時間は15分から30分ほどとお伝え下さい。
事前打ち合わせでは、企画案をお見せしつつ、インタビューの主旨と方向性について共通認識を持ちます。
事前打ち合わせでやること一覧
【人事から伝える】
・インタビューの主旨と方向性をお伝えする
・どのような候補者に来てほしいと思っているのかをお伝えする
・候補者のフェーズとインサイトをご説明する
・今回のインタビューでお話していただきたいことの説明
【インタビュイーに考えていただく】
・なぜインタビュイーの方はその会社への入社を決めたのか?(何が刺さったのか?)
・各質問に答えられそうなエピソードはあるか?
・インタビューの着地としてどのようなことを主張したいか?
・現在の想定質問にプラスして、なにか伝えたほうがいいところはあるか?
3. 当日インタビュー
インタビューを行うときは、いきなり本題に入るのではなく最初にアイスブレイクや企画主旨の再説明を忘れず行いましょう。
1. アイスブレイク・自己紹介
2. インタビュー録音の許可
3. 企画趣旨の説明とゴールの説明
4. インタビュー本番!
5. 今日お話した内容の中で、「掲載してほしくないもの」「掲載できないもの」が内科を確認
6. 写真撮影
3−1. インタビューの質問を深堀りする方法
深堀りをするときは、一つの質問に対して以下の順番で掘り下げます。
事実の確認:質問への一次回答
状況の確認:なぜそう思ったのか、そう思うようになったきっかけや原体験はなにか
行動の確認:そう思った上で、どのように行動し、何を起こしたか
まずその質問に対する一次回答は「事実の確認」です。それに対して、「なぜそう思うようになったのか」さらに過去や原体験に近い質問をしていくのが「状況の確認」、最後に、その回答に対してどのようなアクションを取ったことがあるかを確認するのが「行動の確認です。」
プラスして掘り下げたいものとして、「何回か出てくる特徴的なキーワード」などを拾っていくと記事のコアになる場合があります。
3−2. 良い文章を書くためのコツ
会社として文章を世に出すのであれば、基本的なルールを守りましょう。
読みやすい文章には特徴があります。
1 一文は短くする
2 結論から伝える
3 こそあど言葉や接続詞は使いすぎない
4 主語と述語は近づける
5 修飾語と被修飾語は近づける
6 あいまいな表現はさける
7 述語にかかる品詞はそろえる
8 重ね言葉には気をつける
まずはこの8つを確認できるだけでレベルが飛躍的に向上します。その中でも超重要かつすぐできるものを3つピックアップしました。
一文は短くする
読みにくい文章ランキング第一位は、「謎に句点が多くだらだら続く文章」です。まずはこちらをご覧ください。
HeaR株式会社のいいところは、スタートアップとして伸び代が多くありながらすでにメソッドを体系化し、社員全員にそれがいきわたるよう教育しながら、一流のコンサルタントを育て、HeaRメソッドが世に浸透するよう取り組んでいるところと、とても良いメンバーに恵まれているところです。
……長い! 長いよ! これを、「一文の句点を2回までの鉄則」にのっとって書き直します。
HeaR株式会社のいいところは、スタートアップとして伸び代が多くあるところです。メソッドを体系化し、社員全員にそれが行き渡るよう教育しながら、一流のコンサルタントを育てています。HeaRメソッドが世に浸透するよう取り組んでいるのです。また、良いメンバーに恵まれていることもHeaRの魅力の一つです。
じつはこの、「だらだら書いてしまう問題」は、”読解力が高いけれど文章をそこまで書き慣れていない”ひとに起こりがちな問題です。
自分自身がどれだけ長い文章でもちゃんと読めるからこそ、意識できないんですよね。ルールとして、しっかり決めておけば無駄に長くなることはありません。
結論から伝える
まずは文頭で結論を言いましょう。これができていないと、読み手の文章を読むペースが格段に下がります。わかりにくくなると読了率は減り、読後の印象も悪くなるので気をつけましょう。
いままでの広報とは、基本的にはKPIを設けないものでした。とにかくやってみること、数を打つことが優先される世界だったのです。しかしHeaRの広報は、仮説を立て実行し、それがしっかりと予想通りの結果を招くことができたかどうかを検証することから始めます。基本的に広報は正解のない世界、何が自社にぴったりの方法なのかはやってみなくてはわかりません。
なんとなく言いたいことはわかりますが、広報におけるKPIの話をしたいのか、HeaRの広報の話をしたいのかぼやけています。私が文章を改善するとしたらこうします。
HeaRの広報は、仮説の実行から始まります。いままでの広報のとは、基本的にはKPIを設けないものでした。とにかくやってみること、数を打つことが優先される世界だったのです。広報が正解のない世界であることは事実ですが、何が自社にぴったりの方法なのかはやって見なくてはわかりません。だからこそ、仮説の検証を最優先に業務を行なっていくのです。
結論から冒頭で言い切った例です。その段落、その章立てで言いたいことを先に述べることは、読み手にとってガイドラインを与えること。まずはこれを意識して書いてみましょう。
主語と述語を近づける
人間が文章を認識する時はまず主語と述語を把握します。他の情報はあくまで後付け。伝えたいことをダイレクトに伝えるためには主語/述語を近づけることが最も手っ取り早いです。
もちろん一概にはいえませんが、主語と述語を離した文章をわかりやすく書くのは結構な高等テクニックです。また、一般的に言われている通り日本語は主語を省略しても成立するタイプの言語です。例えば「ご飯は食べましたか?」という言葉に「あなたはご飯を食べましたか?」と聞くとちょっと不自然な感じがします。なのであくまでもここは臨機応変に。
何より重要なのは、主体や視点をわかりやすくすること、そしてその述語を遠くなく記述することです。説明だとわかりにくいので、例文を見て見ます。
弊社は、事業拡大に伴い、新規事業立案・グロースの責任者として会社の企画を盛り上げてくれる若手人材を募集しています。
言いたいことはわかりますが、主語と述語がちょっと遠くて読みにくい印象を受けます。句読点は二つまでの先ほどのルールは守っていますが、装飾が長いのが問題です。
弊社は新規事業担当の人材を募集しています。事業拡大に伴い、新規事業立案・グロースの責任者として会社の企画を盛り上げてくれる人を大募集中です。
まず最初の文章で人を探していることを伝えます。詳細やそれに付随するコメントはあとからでOK!
3-3. 音読&インタビュイーの最終チェック
夜に出す文章は読みやすさが命。書き終わったら必ず音読しましょう!
※HeaR株式会社内では、筆者である田島が文章のチェックをすることが多くあります。田島が怖い顔をしながら文章を読んでいるとき、だいたい次に発される言葉は「音読ってした?」です。
書き終わった自分の文章を、少し時間を空けた後に音読すると「なんか読みにくい」「なんか意味が通っていない」ということがわかるようになります。
可能であれば、自分より文章力が高いと思われる人に読んでもらって赤を入れてもらうのが一番です。一方で、周りに迷惑をかけられないという場合は、自分が書いた文章が「声に出して読みたい日本語」になっているかどうかを確認しましょう。
これが完了したらいよいよインタビュイーの方に目を通してもらい、最終チェック完了です。お疲れさまでした!
▼ちょっと役に立ちそうな社員インタビュー設計シートはこちらからダウンロードできます。
3-4. 付録:文章の基本ルール
文章執筆には謎ルールがたくさんあります。ちなみにあなたは、この中でいくつ間違いを見つけられますか?
「実は私、週末デートなの。」
「いいじゃん!僕はこの前彼女に振られたよ・・」
「「今度大学の同期と彼女で鍋パする!」って言ってた子だよね?」
「いや、それとは別の子だけど…」
「は?」
ひどい例文ですね!(※会話内容も、文章ルール上も!)
ぜひ数えてみてください。何個見つかりましたか?
上の短い文章の中で、なんと文章ルール上の間違いは5個。5つ見つけられたら素晴らしいです!
また、注意したいこととして以下の2つを覚えておきましょう!
・「」の中に”。”は入れない!
・!、?のあとはひとマス開ける!
!、?のあとのひとマスに関しては諸説ありますが、オンライン上のコンテンツの場合は開けたほうが見やすくなります。
「実は私、週末デートなの。」
→正:「実は私、週末デートなの」
「いいじゃん!僕はこの前彼女に振られたよ・・」
→正:「いいじゃん! 僕はこの前彼女に振られたよ……」
「「今度大学の同期と彼女で鍋パする!」って言ってた子だよね?」
→正「『今度大学の同期と彼女で鍋パする!』って言ってた子だよね?」
「いや、それとは別の子だけど…」
「は?」
→正:「いや、それとは別の子だけど……」
細々したルールがあって大変ですが、守ると一気に見やすくなります。ぜひお試しを!
まとめ
ここまで6000文字に渡って、採用広報用コンテンツの極意をお伝えしてきました。作るのはかんたん、でも「良いものを作る」のはとてもむずかしいです。一方、HeaR流のやりかたを覚えてしまえば、誰でも良いコンテンツを作ることができます。
✓せっかくコンテンツを書くなら、必ずターゲットを考えましょう!
✓闇雲に「書けるものから書く」はNG!
✓企画案と構成は、作れば作るほど楽になる!
✓文章ルールを守ってひとつ上の”読みやすい”コンテンツへ!
採用に関してご相談がある場合はHeaRへ! いつでもお待ちしています!
スタートアップでがんばっております。ぜひ翼をさずけてください。