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こども食堂の手伝い

先日、こども食堂のお手伝いをする機会をいただきました。
提供するランチを、グループで献立作りから片付けまでトータルでアレンジするお手伝いです。

中心になってされている方は、やろうと心に決めた後、どこでやるのがいいだろうか、どこにニーズがあるのかと区役所に相談しに行かれました。そこで提案されたのが、意外な地域でした。意外な地域だからこそ、一つもないとのこと。

高齢者施設の広間を提供してもらい、卓上コンロを何台も使い、中高生〜70歳代と幅広い年齢層のボランティアの方々と、今では月に2回、140〜150人分も準備していらっしゃるそうです(こどもは無料、大人は数百円)。大量の食材を切り、大きな寸胴鍋を駆使し、、小学校の時の給食室の光景を思い出しました(あちらはもっと巨大な鍋でしたが)。

まずは打ち合わせで、調理環境やどんなものが好まれるかなど、代表の方々のお話を伺いながら、リーダー始めメンバー数人で献立のアイデアを出し合い、ビーフストロガノフとポテトサラダ、そしてデザートに決定。人数は70人程度とし、多かった場合は抽選、となりました。

その場で必要な材料をリストアップし、その後スーパー数軒で食材の価格や在庫状況などをチェック。LINEで連絡を取り合いながら、必要量を計上し、どこで何を調達するか整理し、当日の二日前に買い出しと下処理(ジャガイモを水洗いして芽を取るなど)。レシピの試食会、当日の手順の整理も含め、手分けして準備して当日を迎えました。

私は先約があり、当日は参加できない予定でしたが、何と、神風が吹き?(春の嵐)、予定変更となって、急遽現地でのお手伝いにも参加できることに。

到着早々、当日の参加者皆で大量の食材を切り、大鍋で調理。並行して洗い物も。あまりに大量で、家庭で作るものとは若干勝手が違って、レシピ通りの味に近づけるのはなかなか難しく?!でしたが、調整しながら、最終的には美味しく仕上がりました(学校給食ってすごいと改めて実感。←比較対象は給食w)。

春休み中のお昼。親子で、お友達同士で、幼い兄弟だけで、学童から引率されて、など赤ちゃんから高校生まで、そして親御さんも一緒に、食事を楽しんでもらえました。
今は、子供の7人に一人が、また、シングル家庭の子供の3人に一人が満足に食事をできていない状況とも聞きます。
親が仕事で余力がなく、子供のお昼ご飯の準備ができなかったり、病気がちだったり、日中子供だけで過ごしていたり、不登校だったり、様々な事情があることもある利用者さんです。月に2回のこの機会をとても楽しみにされているとのこと。何年も継続しており、久々に訪れた利用者さんと「どうしていた?立派になって!」とお互い懐かしそうに言葉を交わす姿を目の当たりにした時、利用者さんが温かく見守られている安心感のようなものを感じ、ボランティアさんと利用者さんの間に信頼関係ができていることに心が温まりました。

食事の間にテーブルを回って言葉を交わしたりしましたが、ほぐれた雰囲気で楽しげに笑顔で食事をしている様子、お代わりをしてくれたり、余ったデザートの、じゃんけんでの争奪戦などを見て、この場がとてもいい場となっていることを実感。

親の立場でも、体調が悪くてご飯を作れない時など、このようなところがあるのは本当に助かりますよね。ほっと一息つけて、心身を休められます。一人ではなく、温かく迎えられて大勢でご飯を食べる楽しみは心の栄養になります。
ですから、栄養バランスも大事ですが、やはり楽しく食べることを優先に、献立や食材を選ぶとのこと。

何より、何年も継続されていることに頭が下がります。皆を包み込むような、地域の人々を照らし続ける、愛に溢れた方々であり、場所だと感じました。このようなサポートを受けられた、人の深いところの優しさに触れることができた子供たちは、大きくなったら、きっと今度は逆の立場になって、何らかの形で人を支える側に回るだろうなと思いました。「恩送り」という言葉が浮かびます。

利用者の皆さんをお送りしてから、皆で食事をしながら、代表の方からお話をお聞きし、質疑応答があり、思い思いに感想を話し、片付けをして解散しました。朝の嵐からは打って変わってピーカンの青空が広がっており、近くの公園に寄って、楽しそうに遊んでいる姿を見てほっこりしました。

とても充実した、心地よい疲労感に包まれながら帰宅しましたが、
普段はこの倍の量を涼しい顔でこなされているとのこと、すごいです。


果物はとても喜ばれるそうです。
また、卓上コンロをたくさん使うのですが、普通のものだと鍋の重さに耐えかねて3ヶ月程度ですぐ壊れてしまうとのこと。しょっちゅう買い換えるのも大変なので、アウトドア専用の、風除けのついた頑丈な長持ちするタイプを少しずつ買い足しているそうです。消耗品であるガスボンベもすぐなくなるとのこと。とはいえ、置き場所の問題もあるので、寄付したい場合は、タイミングと量を相談する必要がありそうです。

他にも、知的障がいのある若者の社会参加や就労の機会にとキッチンカーを毎日あちこちに出す活動をされている方もいらっしゃいますし、
子供が骨折で入院をしていた時には、小児科病棟に移動図書館が来たり、ピエロが来てくれて、明るく楽しませてくれたり、などの経験もしました。

色々な有意義な活動があります。自分にできることを、できる時にできる形で社会に貢献できたらそれが一番だと思いました。

徒然なるままに書き綴りましたが、とてもいい経験をさせていただき、何か大きなパワーをいただいた思いになりました。

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