100歳の自分、想像できますか?
どんなご自身を思い描いたでしょうか?
定年退職し孫と遊んでいる自分。パートナーと旅行を楽しむ自分。
様々だと思いますが、自分が思い描いたシナリオ通りに人生は進むでしょうか?
そのために、まず、避けては通れない肉体面の「老」について理解を深めるのはどうでしょう?悪くはないと思います(笑)
人間のハードな部分(身体、physical)がどのように変化するのか理解することで人生設計のスタートに立てるのではないでしょうか?
早速見ていこう😎
日本では急速に高齢化が進展しており、平成 22 年の高齢化率(65 歳以上人口割合)は 23.0%、 75 歳以上の人口割合は 11.1% となっている 1)。
今後、超高齢社会における栄養の問題として、健康寿命の延伸や介護予防の視点から、過栄養だけではなく、後期高齢者(75 歳以上)が陥りやすい「低栄養」、「栄養欠乏」の問題の重要性が高まっている。
脳卒中を始めとする疾病予防の重要性は言うまでもないが、後期高齢者が要介護状態になる原因 として無視できないものとして、「認知症」や「転倒」と並んで「高齢による衰弱」がある 2)。
「高齢による衰弱」とはまさしく老年医学で言う「虚弱:フレイルティ(frailty)」を含んでおり、低栄養との関連が極めて強い。また、高齢者の身体機能障害のリスク因子、転倒リスク因子として加 齢に伴う筋力の減少、又は老化に伴う筋肉量の減少(以下、サルコペニア)も注目されている。こ の病態は栄養障害、虚弱(以下、フレイルティ)とも関連が強く、転倒予防や介護予防の観点から も重要である。
また、認知症は要介護状態に至る原因のみならず、医療、介護、福祉、その他多くの分野に関わる超高齢社会が抱える大きな課題である。最近の調査によると認知症の有病率は、65 歳以上の高齢者では 15% にも及び、日本には平成 24 年時点で 450 万人以上の認知症患者が存在すると推定されている 3)。高齢者の更なる増加が予測されている日本にとって、認知症予防は非常に重要である。昨今、認知機能並びに認知症発症と種々の栄養素との関連が報告されてきている。日本人の食事摂取基準では健康寿命の延伸、さらには要介護状態に至る過程を予防する観点を重視し、フレイル ティとそれに関連するサルコペニアの予防、及び認知症並びに認知機能障害の予防と栄養との関連 を主目的としてレビューを行っているので解説する。今回、対象とした高齢者は、軽度の介助を要する者や幾つかの 慢性疾患を有する者も含まれているが、比較的健康状態を保っており(何とか自立した生活が可 能)、要介護状態ではない者とした。まずは、高齢期の身体特性について一緒に学んでみよう。
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