見出し画像

こんなシッターは、イヤだ!クレームから考えるVol.1~お洋服どろだらけ!?事件~

こんにちは。
NPO法人日本ホームチャイルドケア協会です。

私たちは、親子に笑顔を届けられるベビーシッターを増やすため、ベビーシッターに特化した情報提供を行っています。

今回は、保護者から聞いたクレームを考察します。

なんだかモヤモヤ~

クレームは、質向上の宝庫

ベビーシッターをされている方、直接、こうしてほしかった、などのご要望、クレームをもらったことがありますか?

ベビーシッターを利用している保護者の話を伺うと、
・イヤだな、と感じても直接伝えにくい
・要望を詳細に伝えられていなかった私も悪いので、伝えていない
・子どもを人質にとられているようで、伝えにくい  などなど
いろんなお気持ちで、直接伝える方は、少ないそうです。

伝えないで、そのシッターさんを利用しなくなり、他のシッターさんを利用するようになった。
そんな方もいらっしゃいました。

これ、保護者にとっても、子どもにとっても、シッターにとっても、残念な現状だと思いませんか?
そう、ご要望、クレームは、保育、サービスの質向上のヒントになるってことです。

今回のクレーム「お洋服どろだらけ事件」


(※詳細は、実際にいただいたものを少し変更した内容となります)

保護者(1歳0カ月の男の子のママ)から寄せられたクレームです。


初めてベビーシッターさんを依頼し、お散歩をお願いしました。
息子は、数歩歩けるようになりました。とはいえ、ハイハイで移動することも多かったです。ですので、公園内の遊具で遊んだり、歩いたり、という想定は、していませんでした。多分、ベビーカーでお散歩する、というイベ―ジでした。
ですが、最後、引継ぎをされる際、
「お散歩で汚れたので、着替えました。」
と言われ、机の上に、どろだらけになった洋服が置かれていました。
正直、えっと絶句。
よく聞くと、公園内で、ハイハイで遊んだり、砂場で砂まみれで遊んだらしいのです。

イメージ写真です

楽しく遊んだ様子が伝わったので、それはよかったのかな。
でも、どろんこの洋服をこのあと、私が洗うのか・・・と思うと、急に疲れが出たというか、汚れとれるのかな、とか、なんだか悲しい気持ちに・・・
ですが、「洋服を汚さないでほしい」とお願いしていたわけではないので、
私のミスでもあるよな~と思い、いろんな思いを飲み込みました。
結果的に、そのシッターさんは、次からお願いすることはやめました。


これを読んで、みなさん、どう思われますか?

・思いっ切り子どもを遊ばせてくれるなんて、素敵なシッターさんだわ
・シッターさんは、汚れる可能性があるなら、汚れてもいい服ありますか?って聞くべきじゃない?
・保護者は、汚れることを想定して、汚れてもいい洋服を着せておくべき?もしくは、汚れていい服を渡しておくべき?

いろんなご意見があると思います。

このエピソードから学ぶサービスの質を高めるポイント

この記事は、より保育、ベビーシッターのサービスの質を高めることを目的としていますので、その観点からポイントをまとめてみます。

①汚れに関して、保護者の意向を確認

まず、汚れに関して。どろんこだけでなく、汚れることに関しての価値観は、人それぞれ。特にお洋服は、汚れがとれないリスクもあります。
そのお洋服に思い入れがあるかもしれません。(おばあちゃんにもらった大切な洋服など)
ですので、汚れる可能性がある活動内容をする際は、
・汚れてもいい洋服をお借りする
・手足が汚れた場合、お風呂場をお借りする
・汚れたお洋服は、どのように対応したらいいか
などの確認を事前にできるといいですよね。

汚れて遊ぶことは大歓迎だけど、その後処理がイヤ。という方もいらっしゃいます。そういうことを踏まえて、汚れても、保護者に負担がないような環境を整えることも大切だと思います。

②子どもが思いっ切り遊べる環境を整える

汚れること。
子どもにとっては、楽しいことだったりします。
雨が降ったあと、水たまりにバシャバシャ入る子どもの姿を想像してみてください。

イメージ写真です

きっと、子どもたちは、とてつもない笑顔ではないでしょうか?
つまり、汚れることを避けることは、子どもの活動に制限を設けることなんです。
子どもの発達、最善の利益を追求するためにも、汚れないようにするのではなく、汚れても大丈夫という環境を作ることが、シッターの役割なのではないでしょうか。

③保護者の負担を配慮する視点を持つ

今回のママのように、「私が洗うのか・・・」と思うように、ママにとっては、ベビーシッターさんが帰ったあとも、子どもとの生活が続くわけです。
ベビーシッターは、そのことを理解し、配慮する視点が必要です。

汚れてしまった場合、
・負担を軽減する方法をとる(例えば、水洗いをする、つけおきする)
・汚れた経緯を説明する
・後日伺う場合、汚れが落ちましたか?など、その後にも気を配る
をするのはいかがでしょうか?

保護者の負担を考えることは、ひいては親子関係のことを考えることになると思っています。
ベビーシッターを頼んだばかりに、やることが増えてイライラして、子どもに優しくなれない・・・

こんな感じです。
➡️服が汚れたことでやることが増え
➡️イライラしてしまう
➡️でも、頼んだのは自分だから(罪悪感)
➡️そんな時、子どもが言うことを聞かない
➡️さらにイライラして叱ってしまう
こんな負のループになってしまったら、本末転倒。

保護者視点、親子関係の視点を持ちたいものです。

まとめ

いかがでしたか?
クレームから学べること、ほんとたくさんありますよね。

クレームって、誰もが言われたくないことですよね。
そして、言われないことが、自分がすばらしい仕事をしている証、そう思うこともあるかもしれません。
しかし、考え方によっては、要望を伝えてくれる保護者がいるということは、シッターさんとの信頼関係がしっかり築けているシッターだという証、とも言えます。

今後も、様々なクレーム、ご要望からサービスの質向上に向けて、記事を書いていきたいと思います。

保護者のご要望を集めています。
匿名でOK!
ご自身の体験ではなく、聞いた話でもOK!

こちらよりご入力ください。
どうぞよろしくお願い致します。

いいなと思ったら応援しよう!

NPO法人日本ホームチャイルドケア協会
いただいたサポート費は、訪問保育のインフラ化と、勉強会等の活動費に使わせていただきます。よろしければサポートをお願いします。