ミュージカル「少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~」感想
ウテナのミュージカルです。原作はアニメですね。友人からオススメされて見てみました。あとは演出家の吉谷さんが好きで。
実は実際に舞台を生で見たのではなく、配信サイトから映像で見ているのですが、今後配信という形で舞台を見ることも多くなるだろう思えてきたので感想にまとめることにしました。生じゃないと観劇ジャンルにならないかなーとか考えてた今までの私は価値観が古かった!!配信もお手軽でいいよね!!
■ 観劇について
上記でも書いた通り、配信サイトから見ました。dアニメストアすごいぞ、舞台作品にめちゃくちゃ力を入れている。
全7話ってなんぞ?と思われる方も多いでしょうが、これはチャプターで分けられてるってだけです。このチャプター、変なところで切れているのでチャプター別に読み込まれるたびに水を差されている気分になります。もうちょっと配慮してほしい。
■ あらすじ
主人公ウテナが学園に入学してから、成り行きで生徒会メンバーと薔薇の花嫁を巡る戦闘を繰り広げるあたりまでのお話です。生徒会編ですね!
■ ウテナの話が分かりやすい
これめちゃくちゃ大事だと思うので主張していきたい。ウテナの!話が!わかりやすい!!こんなことってある!?
全私の中で、人に分かりやすく伝える気がないだろ監督NO1に輝く幾原邦彦監督が手掛けているアニメウテナですが、ぶっちゃけアニメの最初はなんとか付いていけたけど、最後の方はよくわかってません。「???」となって終わりました。そんな思い出のあるウテナ、ミュージカルで見るとめちゃくちゃわかりやすいぞ……!
いやでも、これ最初ですからね、まだ私も付いていけてたところですしね、言うて分かりやすさなんて……いやウテナ少女時代と助けてくれた男の子問題、あれ混乱しながら見てたな……!
ミュージカルは最初アニメ通り意図して混乱させようとしていて、しかし正解を教えるのが早い。なにせ尺も短いから。ただ尺が短いせいで詰め込んでるというより、分かりやすく伝えてくれてるのがこのミュージカルウテナの魅力だと思います。分かりやすくまとめてくれている。素晴らしい!
ミュージカルは初心者用ウテナにうってつけ!!
■ 女の子たちの歌がうまい
ミュージカルウテナの魅力と言えばこれです。みなさん、いわゆる2.5次元のミュージカルを見たことあります?ない?
まあ、なんというか、あんまり歌がうまくないのです。キャラクターの解釈として、そのキャラは歌がうまくないから意図してやってるとかではなく、単純に歌のうまい人が少ないです。ミュージカルの曲が難しいっていう面もあります。普通の歌とちょっと違うからな~。なのでこの界隈で歌がうまいと激震が走ります。
それが!アンサンブル(名前のない役を演じる人たち。ダンスとか踊ってくれる)含めて!女の子たちの歌がうまい!聞ける!!この子たちは歌がうまいよね~!とキャラ解釈が合う!!素晴らしい!!
特に若葉!!!(主人公の友達) 若葉役の子、ミュージカル畑だったんですか!?っていうくらい歌がうまいので若葉が歌い出すとめちゃくちゃ目立ちます。歌のうまさで主人公オーラ出してる。ほんとすごい。
そしてアンシー(薔薇の花嫁)や七実様(生徒会長の妹)!!ちゃんとキャラとして歌えてる!なおかつうまい!!樹璃さん(生徒会メンバー)もいいですね~~!
男の子たち?黙秘しときますね。
曲もすごく良いので、歌のうまさがマッチしてます。サントラ欲しいな~~。
■ キャラに寄せた演技が凄まじい
特に凄まじい二人について言及していきます。
・アンシー(山内優花さん)
声色寄せすぎてすごい。
実はアンシー役の子は別の舞台でアンサンブルとして見たことがあるのですが、その時はこんな声色じゃなかったのでキャラに寄せたんだと思います。声色寄せて演技も解釈が合う、しかもその声色で歌えるとか天才か?
・ 七実様(鈴木亜里紗さん)
声色は寄せてるわけじゃないのに「七実様」として確立しすぎててすごい。キャラ解釈めちゃくちゃ合います、素晴らしい。「本物の七実様」感が出てます。しかも歌がうまくて七実様らしい歌い方になってるとか天才か?
■ 演出について
私が大大大好きな演出家の吉谷さんらしい簡素な舞台(褒め言葉)です。基本舞台上は簡素で、物語を動かしていくにつれて小道具が様々な役割を持っていく演出、めちゃくちゃ大好きです。
ただウテナはアニメでも特徴的な影絵の演出があるので、そこが普段とは違うかな~という感じですね。影絵の演出もよかったな~~!!
アンサンブルの使い方も、ストーリーの雰囲気やキャラクターの心情、過去のキャラクターの姿まで様々に使って演出してくれるので、吉谷さんらしい演出で大満足です!!
■ まとめ
ウテナを見たことがない人にもウテナが好きな人にも薦められるミュージカル作品でした。たのしいよ!!オススメです!
続編の黒薔薇会編の感想はこちらから。