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【本の紹介】理系小説苦手女子をトコトンハマらせてくれた『宙わたる教室』

大好きな窪田正孝さんが主演を務められるということで見始めたドラマ「宙わたる教室」

4話くらいまで観て、図書館で本を借りました。
書店で買いたかったのですが売り切れてて…。

それで借りた本!
結論めちゃくちゃ刺さりました!
よかった…良すぎた…。

ドラマが終わった今、宙わたロスです。


小説『宙わたる教室』


『宙わたる教室』と本の装ひ堂さんのブックカバー

あらすじ

舞台はとある定時制高校。
藤竹は、研究職を辞めて、今は無給の研究員をしながら定時制の理科を教えている。

柳田岳人は文字を読むと気分が悪くなってしまうため勉強が好きではない。しかし仕事の幅を増やすために定時制に通っている。

他にも、集団就職で中卒で上京してきた長嶺
フィリピンから来日した母親を助けるために高校進学ができなかったアンジェラ
そして、起立性調節障害のために定時制高校に通っている佳純

藤竹は、彼らを作ったばかりの科学部に勧誘する。

バラバラな個性を持った4人が、夜の教室で起こす、美しい化学反応のような物語。

感想

2017年にあった実話をもとに描かれているこちらの作品、結末は分かっているのに、感動しました。
特に岳人の成長が凄まじく、人の可能性というものを改めて考えさせられました。

誰にでも可能性はある。
それを閉ざしてしまったり狭めてしまったりするのは、大人や周囲の思い込みなのかもしれません。


ドラマ「宙わたる教室」

ドラマは基本的に、原作に忠実に放送されていました。

キャストがステキ!

主演の窪田くんのクールながらも熱い気持ちを持った先生っていう役どころも、演技もめちゃめちゃ良かったです。
自分が信じるものに向かってひたすら突き進んでいく姿が、ステキでした。

それに、小林虎之介くんの岳人も好きー!
顔全体で、実験楽しい!っていうのが伝わってくるし、勉強に対して真剣に向き合ってる姿が可愛らしいです。

他のキャストも、それぞれに原作のイメージと合っていてすごいなぁと思いました。

相澤だけちょっと違ったけど…それはそれで良き(笑)

オリジナルの話もステキ!

原作にはないオリジナルや展開も、物語を分かりやすくするのに一役買っていました。

細かいところで言うと、佳純とお姉ちゃんの話、実験の様子や岳人の昔の仲間の話など…。
それから、長嶺夫婦や長嶺さんと岳人の食事シーンもなんだかホッコリしました。
ドラマだからこそ、あるとより深みが出るものばかりでした。


夜の仕事をしている庄司さんの話も良かったです。
シングルマザーで夜の仕事をしながら定時制高校に通っている彼女。
「シングルマザーでかわいそう」「小さいのに保育園に預けてかわいそう」などと言われ、偏見の目で見られる彼女は、ある出来事から落ち込んでいる科学部のメンバーに言います。
かわいそうと言ってる人たちは何も助けてくれない。
そんな奴らの言うことで腐ってる暇なんてない!
大事なのは、自分が何をしたいかじゃない?


心に刺さりました。

個人的に、
結婚しないの?とか、次は子どもだね〜!とか、
息子ちゃんをやっとの思いで産んだら、二人目は〜?と言われる。
でも、そんなこと言う人達って、私の人生に責任なんて取ってくれないんですよね。

人に迷惑をかけないのなら、自分が信じた人生を、生き方をするしかないんですよね。

結論

藤竹先生が、
ここには何でもあります。
ここは諦めたものを取り戻す場所です。

と言って岳人を導いたように、読者も何かを取り戻させてくれる物語でした。

この物語を通して、年齢とか環境を言い訳にしてた自分が小さく思えました。

やりたいこと、やりたかったこと、頑張ってみたいことを全力でやろうと思えました。


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