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文【忘】詩


みんな同じものを求めているのに
見えない壁が邪魔をする

手を繋げば分かり合えるかも知れないのに
その時はもう過ぎてしまったみたいだ

捩れて捻れて拗らせて
赤い糸は切れてしまったかのように

私達は巡り会えない

言葉が通じても
感情が伝わっても
ただ何もせず足を止める術を忘れてしまい

悪戯が大好きな運命に翻弄される

願う気持ちは同じなのに
心に抱えている闇で何も見えない

盲目なまでに恋しくなるのは
そこに運命があるからなのか

確かめる術さえ
奪い奪われてしまったけれど

進む気持ちは止められない

もしかしたら大切なものは
後ろにあるのかもしれないけれど

前がどちらかも分からないんだ

みんな同じものを求めているのに
自分で目隠しをして
守らなきゃいけないものさえ
踏み潰してしまう

もしかしたら
檻に閉じ込められているかもしれないのに
それさえも分からないんだ

繋いだ手の温もりを忘れてしまうほど
暖かい言葉を思い出せないほど

世界は闇に包まれていく


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