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掌編小説風日記【海老】

私が食べられないものの一つ。
それは海老。
茹でると赤く色付いて、調理法によっては色々な歯触りが楽しめる。
あの海老。

嫌いで食べられないわけじゃない。
むしろ大好きで。大好きで、大好きで。
食べ過ぎてアレルギーになった。

さっくさくになったパン粉をまとうエビフライも、魚のすり身とあらく潰した海老の二つの食感が楽しめる海老しんじょも、パラパラとしたお米の中に潜んでいる小海老探しが楽しい海老チャーハンも、マヨネーズのまろやかさと大きな海老にテンションが上がってしまうエビマヨも。

私はもう、食べられない。

美味しさを知っているからこそ、あんなに食べなきゃ良かったと。
アレルギーになった今、心の底から思う。

「好きだからこそ、足りないくらいが良い」

じゃなきゃ、私みたいになっちゃうよ。



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