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『文』『詩』

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思ったこと感じたことを書き殴ったような文。 共感やこんな感情もあるのか、をコンセプトに。 不定期更新。
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#創作

詩【体に呼吸をさせるんだ】119文字

体が呼吸をしてくれない 涙が化粧を落としてく 瞬間 煌めくグリッター 肌を彩る未知のライン うつむく視界に映る星 ぐちゃぐちゃの顔を照らしてる 鏡を叩き割り戦場へ 生きている限り止まれない 悪は容赦なく襲ってくる 自分の武器を振りかざし 体に呼吸をさせるんだ

詩【強欲】

選べない 選べない 私には選べない この優柔不断で 人を傷つけたとしても 選べない 選べない 私には選べない 二手に分かれた道の前で 立ち止まるしか出来ない 誰かに背中を押されて その先が崖だとしても 選べない 選べない 私には選べない 自分自身の自信の無さに 呆れてまた立ち止まる 優柔不断だけ落ちてしまえば良いのに 吐き出す弱音は一人前 踏み出す一歩は半人前 二頭追っては一頭も得ず 不甲斐ない両手が空振りする それでも私は選べない だって両方 欲しいん

愛しているけれど無償じゃない

愛が溢れて流れ出て 私の中に注がれて 満たされていると感じるの でも 幸福な時間は一瞬で 幸せは儚く散っていく 縋りついても あなたはもう夢の中 私は良い子のふりをして 「いつもありがとう」 って耳元で囁く 起こさないように 優しく 優しく 布団から抜け出す 私の夜はまだまだこれから さあ どの仮面を被ろうか

詩【空を見る】

僕は毎日、空を見る。 晴れの日も、雨の日も。 曇りの日も、嵐の日も。 どんな日でも、空を見る。 君がいる気がするから。 僕は今日も、空を見る。

詩【好奇心は止められない】

土台はあるけど なんだか恐い 何で出来ているか分からないからか 何が詰まっているか分からないからか 触っても 揺れはしないけど ほんの少しの衝撃で 脆く崩れてしまいそう ついつい触って確かめる その刺激で 壊れてしまうかもしれないのに 好奇心は止められない 恐いのに 不安なのに 土台なんて幻かもしれないのに ついつい触って確かめる 好奇心は止められない

詩【指先の皮】

硬くなった指先の皮 柔らかくしようと クリームを塗るけど 間に合わなくて 亀裂がはしる もう嫌だ 面倒くさい 見て見ぬふりして 放置して 気が付けば 血が滲んでる なんだか 心の傷みたいだ

詩【空のどよめき魔法】日記

空がどよめき始めると 僕の体に魔法をかけてくる。 無気力、倦怠感、頭痛、他にもたくさん。 さっきまでの元気は何処に行ったのか。 不思議になるほどの完璧な魔法だ。 いつもはあまり気にしない鳥の声も 耳を貫いてくる。 嫌だな、と思っても 空の魔法は気まぐれで。 解いてくれるのを待つしかない。 地上に恵みを贈るための必要な魔法だ と、体と心に言い聞かせ 空のどよめきが静まるのを 僕は布団の中で待っている。

詩【今の居場所は此処なんだ】

今よりどん底なんて無いと 信じて生きているけれど 私の周りは真っ暗で 足の裏に大地の感触はあるけれど 今にも引きずり込まれそう 此処より地獄があるのだと 訴える人もいるけれど 悲鳴さえも飲み込まれる 私の地獄はこの場所だ 私の地獄は此処なんだ 這い上がるために血を吐いて 何度も悔いを改めて 必死にもがいて生きている 微かな光を求め彷徨う 今の居場所は此処なんだ

詩【生きていたいだけなんだ】

なんでもかんでも嫌になったって良いじゃん良いじゃん 現実ばっかりそんなに見つめていらんないよ いらないよ 夢と希望を袋に詰めて 枕にしたって良いじゃん 良いじゃん 現実逃避想像空想理想の世界に 縋りつきたいよ つらいよ 生きているだけで 毎日なにかと戦っている僕らは 生きているだけでえらいんだ 誰しもが背筋を伸ばして 胸を張れない世界なんて こっちから願い下げだって叫んでやりたい 勇気が無い追い詰められてないからだ なんて そんな言葉聞き飽きた 干枯らびるまで搾り取って 残っ

詩【あなたが好き】

あなたが好きって気持ちが止まらない 恋の駆け引きなんて出来やしない 既読無視なんてありえない 毎日あなたの声が欲しい たくさんたくさん触れ合いたい どうか嫌いにならないで 溢れる不安に蓋をして 今日もあなたに伝えるの あなたが好きって伝えるの

¥100

詩【希望を集めて】

渇かないように 枯れないように 虚ろって彷徨って目には見えない それでもそこにある微かな希望を集めて 血が洗い流されるように 闇が洗い流されるように 湧き水のように循環させて 生きているだけで良いんだと 泣き叫ぶ心に言い聞かせる

詩【見失う前に】

吸いとられる 吸いとられる 薄っぺらい板に 命が吸いとられる 補充しなきゃと カップに入った何かを飲む 流される 流される 大事な何かが流される 手放して 手放して その場所と同化する前に 自分の心を守るのは 自分の味方になれるのは 誰でもない 自分だけ

詩【空腹が目覚まし】

熱の逃げた体を抱き締め ゆっくり四肢を動かして 重なる布から抜け出せば 鈍った頭が動き出す 紅い巡りを感じていると まだ寝ていようと微睡みが誘う 断るように腹が鳴り 私の足は軽やかに さあ 何を食べようか

詩【青】

毎日見ているはずの青 いつもどこか違う青 甘く暖かい日差しが照らす 私の門出を祝う青 弱気な心に魔法をかけて 踏み出す一歩をくれる青 明日から青の無い世界 頬をしずくが通り過ぎる 別れの言葉は使わない 大好きな青に感謝を込めて 私の青をひとしずく