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『文』『詩』

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思ったこと感じたことを書き殴ったような文。 共感やこんな感情もあるのか、をコンセプトに。 不定期更新。
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#日記

詩【空のどよめき魔法】日記

空がどよめき始めると 僕の体に魔法をかけてくる。 無気力、倦怠感、頭痛、他にもたくさん。 さっきまでの元気は何処に行ったのか。 不思議になるほどの完璧な魔法だ。 いつもはあまり気にしない鳥の声も 耳を貫いてくる。 嫌だな、と思っても 空の魔法は気まぐれで。 解いてくれるのを待つしかない。 地上に恵みを贈るための必要な魔法だ と、体と心に言い聞かせ 空のどよめきが静まるのを 僕は布団の中で待っている。

文【会話というのは恐ろしい】

相手の話のペースに乗せられた。 乗ったつもりはなかったけれど。 気付いたら泥船の上。 相手の質問に答えているだけなのに。 心に爪を立てられ、牙を剥き出しにされた。 過去を否定し、未来を潰しにかかろうとするその姿は、善も悪も無い、ただの狂気のようだった。 泥船の行く先は雷鳴の中。 このまま相手と共に進みたくないと、荒波に身を投げようとすれば。 言葉の網で雁字搦めに捉えられる。 必死に逃れようと、こちらも牙を剥き出しにすると。 「そんなふうに聞こえてたの?」 「そんなつもりじゃな

文【初夢とは】日記

初夢とは元旦の日の夢をいうのか。 それとも二日目の朝に見た夢をいうのか。 調べればすぐに出るだろうけれど。 もし元旦に見た夢が、心の臓が凍りつくような、おみくじの大凶に書いてあることよりも最悪な、恐怖映画よりも恐ろしい夢だったならば。 二日目に見た夢を初夢にしたくなるだろう。 もし元旦に見た夢が、好物を食べているときの幸福感のような、好きな話を語らっているときのような、幸せしか詰まっていないようなそんな夢だったならば。 その夢を初夢にしたくなるだろう。 結局は、己の都合が良い

文【私の大切な、私自身】

私の内なる闇の、仄暗い部分を、引きずり出して光の下に晒したい。 だけれど、それを見たいと思う人は稀だろう。 私だって他人のそういう部分を見たら、一歩引いてしまうかも知れない。 なのに、最近では小説よりも、そういった醜いような汚らしい部分を書きたい欲が、どうにも治まらないで困っている。 私の、生き物の心情を書きたいという、作品自体のコンセプトには当てはまるが。 それを小説として整理し、推敲し、なんとか読める形にした上で提供しないというのは。 どうにも不誠実な気がするのだ。

文【私はいる】

自由に書くことの何が悪いのか。 知識だけあってもそれを生かせなければ宝の持ち腐れではないか。 そこに自分がいなければ 私が書く意味は無いのではないか。 難しいことは考えず ただただ文字を羅列したい。 そんな心の欲求を吐き出し 電子の海に晒しても良いじゃないか。 感情のままに書き続け 書いて書いて書いた先に 私はいるのだから。 私は私自身を 暴き晒しひん剥いて 自分の知らない触れたことのない場所まで 書いてみたい。 これが私だと 受け入れなくていい。 理解もし

文【しがない物書きは答えを持たない】

私はしがない物書きである。 毎日書き続けてはいるが、これといった目標もなく、ただただ書いているだけの物書きだ。 何故、書き続けるのか。 それは私自身が私の物語を読みたかったからである。 しかしながら、現在の想いは少しずつだが横に逸れつつあり、私自身も困惑している。 売れたいという欲もなければ、生涯の仕事にしたいとも思わない。 なのに何故か、書き続けてしまう。 当初の読みたい欲も薄れてきているにも関わらず、私は私の文章を、音を探し続けている。 「苦しいなら書くのを辞め