宮﨑 駿

フリーランスライター。自分が書けることを、とんとんと書いていきます。

宮﨑 駿

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マガジン

  • 残しておきたい本の話

    自分が新しく読んだ本やこれまで読んできた本の中で、特に心や頭に響いた本のことを書いていきます。

  • 漫画があったから今がある

    不定期ですが、漫画について感想文やエッセイなど、書きたいことを書いていきます。

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三途の川への卒業旅行

友達やバイト先の同級生が、1週間、10日間かけてアメリカやヨーロッパ巡りだのを楽しむ中、僕の卒業旅行はたったの2泊3日、行き先は三途の川だった。 大学卒業前、もう授業はなく卒業を待つだけの身だった僕は、内定をもらっていた企業でインターン生として働いていた。2019年2月12日、その日はたまたま普段より2時間早く出社する必要があったので、早起きをして通勤ラッシュの電車に詰め込まれながら会社へ向かっていた。 向かっていたはずだったのに気がついたらベットにいた。それも全身に管が

    • ベビーカーと電車

      副都心線で池袋に向かっていると、新宿三丁目駅からベビーカーに赤ちゃんを乗せたお母さんが乗車してきた。 通勤ラッシュを超えた時間帯ということもあり、座席は半数以上が空いてる。だけども、そのお母さんは座ることなく車両の空いてるスペースに立ったままだった。 ベビーカーを座席の前に駐車して座ったとしても、スペースは全く余裕がある。電車が発車してからも立ち続けるお母さんを見て「ベビーカーを邪魔扱いされた経験が何度もあったから、自分たちを守るためにあえてそうしてるのかな」と、誠に勝手

      • 選挙で大人の階段を登ってきた

        2024年10月27日13時31分、投票完了。 都知事選なども含めて、人生で4度目の投票になった。まもなく28歳になるにも関わらずまだ4度目。お恥ずかしいけど、選挙権を持つ年齢になってから数年は、選挙に行っていなかった。 学生だったこともあり、政治が自分の生活に影響を与えてるという実感がなく、正直なところ選挙行くなんてめんどくさいなという印象だった。 そんな怠け人間だった僕がはじめて選挙に行ったのは、社会人になって少し経った頃。大学を卒業し、正式に大人になった証として選

        • 生まれた時から宮﨑駿

          僕の名前は宮﨑駿。 この名前といえば、誰もが映画監督のあの人を思い浮かべるはず。おそらく存命の日本人の中で、全世代対象とした知名度調査なら5本の指に入るであろうこの人のことを。ちょっと前までは「宮崎駿」表記だったのに、なぜか最新作から「宮﨑」に変わっていたので、最近はより一層寄ってしまった。 この名前の異変に気がついたのは高校に入学した時。一人ひとりの自己紹介が終わったあと、クラスで最初にあだ名が決まった。「お前はやおじゃん」と。 僕が住んでいた街では小中学校が1つずつ

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        記事

          この街は犬のうんこが落ちすぎている

          愛犬こげまるの散歩をしていたとき、とあるお家の敷地に犬のうんこが落ちていた。そのうんこはチョークで丸く囲われていて、さらに「落とし物」という文言が隣に書かれていた。事件現場かと思った。 人の家の前にうんこを放置して帰ったのだから、何かしらの犯罪に該当するかもしれない。そう考えると、チョークで書かれた丸と文言があそこにあったのは場違いではないんだろう。 川崎市の端っこに引っ越してからまもなく1年。二子玉川駅から多摩川を渡ってすぐのところに。住みはじめてから薄々感じていたけど

          この街は犬のうんこが落ちすぎている

          会社員力がフリーランスとしての強みになってた

          この3月でちょうど独立してから2年。その前は、インターン時代を含めると3年半ほど会社員として働いていた。 社会人4年目からフリーランスになることが、一般的に早いことなのかそうでもないのかはわからないけど、大学を卒業する以前から独立するまでずっと「できるだけ早く独立したい」と思っていた。その気持ちの裏側には「フリーランスを目指す自分にとって会社員として働く期間は周り道だ」という意識があったんだと思う。 だけど、会社員として働いていたことがフリーランスとしての自分の強みである

          会社員力がフリーランスとしての強みになってた

          今年こそ、中日さん

          今日は、3月29日金曜日。やっとやってきたプロ野球が開幕する日。 キャンプだったりオープン戦だったりも楽しませてもらっていたけど、やっぱり公式戦が始まるとなると気持ちが違う。4日前くらいからソワソワしていた。 2年連続最下位中の中日。特に去年は嬉しくない記録はたくさん作ってしまっていた。 僕が野球少年をやっていた2003年から2012年の間は、間違いなく強いチームだった。だいたい毎年優勝争いをしていたし、有名選手もたくさんいた。中でも僕はアライバに憧れていた。 やたら

          今年こそ、中日さん

          まずはエッセイストのように生きてみる

          本を買うときは、買う本を事前に決めていることやSNSなどで見かけたことがある本を買うことが多いけど、この本は完全に表紙買いだった。「エッセイストのように生きる」というタイトルを見て、自然と手に取りレジまで向かった。 エッセイストという仕事に憧れがある身として、このタイトルはやっぱり買っちゃう。まあ本書は、タイトルにも「ように」とあるように、エッセイストになる方法ではなく、エッセイストという生き方について書かれている。 起業家のような生き方、職人のような生き方、アスリートの

          まずはエッセイストのように生きてみる

          独立からちょうど2年

          フリーランスのライター・編集者として独立してから今月で2年が経った。 「やっと」と「もう」が2対8くらい。なかなかにあっという間の2年だった。会社員時代からの変化は、独立する前にしていた想像ほど劇的ではなかったというのが正直なところ。フリーランスは思ったほどキラキラではないし、大変なこともたくさんあった。だけど、独立するんじゃなかったなんて思ったことは一度もなかった。 独立して一番良かったのは、自分がやった仕事の結果が自分に100%返ってくるようになったこと。お金のところ

          独立からちょうど2年

          好きよ。『好きよ、トウモロコシ。』

          生きている間に何度も読み返すだろう本が、また一冊増えた。 エッセイスト・ライターの中前結花さん初エッセイ集『好きよ、トウモロコシ。』 前々からTwitterなんかで何度か見かけて気になっていたところ、先日池袋のジュンク堂でサイン本を発見したので購入。カバンに入れず手に持ったまま、カフェに直行して読んできた。 1時間ほどで読了。緩やかに心を動かしてくれる、そんな本だった。 子供の頃から上京、そして最近まで、いろんなタイミングのお話が書かれていて、どれも読んでいて楽しかっ

          好きよ。『好きよ、トウモロコシ。』

          今日を待ち侘びていた

          本日、2024年3月18日は河上だいしろう先生最新作「相席いいですか?」の第1巻発売日。タイトルの通り、2週間前からずっと今日を待ち侘びてた。それどころか、本作の連載が開始する前、三十路ロスになった時から次回作を楽しみにしていた。 河上先生の作品は全部好き。また、他作品についてはまたあらためてお届けいたすので。 連載開始は去年からだったけど、どうしても単行本で読みたかったので今日まで我慢に我慢の数ヶ月。あらすじすら目を通さないようにしていた。そして耐えた思いを、今日全開放

          今日を待ち侘びていた

          吸わざるを得ない犬花粉

          今年も春が花粉を引き連れてきてしまった。 花粉症の症状は人それぞれのはずで、僕の場合は鼻水とか目の痒みはそこそこで済んでるけど、喉と鼻の交差点部分の痛みというか不快感的なものがしんどいタイプ。特に寝起きの症状が強いので、毎朝微妙にむかついた状態でスタートしている。 薬を飲んでも効果が出にくいから、数年ほど前からあまり服薬はしなくなった。だけど、それ以外の花粉対策はできる限り試している。 まずは食べ物系。レンコンが花粉症に効くと聞いたので、春前からは蓮根料理を意識的に食べ

          吸わざるを得ない犬花粉

          トイレに行くための途中交代

          お腹が弱い。 大人になった今も大概だけど、子供・学生時代は今のよりもさらに頼りなさすぎるお腹をしていた。 授業中に手を上げて発表した回数よりも、すっと席を立って先生のところに行き「トイレ行ってきていいっすか…?」と伝えた回数の方がはるかに多い。週に1回はそんなことをしていたし、授業時間外も含めると大体週3は男子トイレの個室を占領する時間があった。 お腹からのメッセージが届くタイミングは選べない。そして、たいてい「今は許してよ」というタイミングで通知が届く。まだ授業中なら

          トイレに行くための途中交代

          怖がる姿に励まされた

          昨日『BLUE GIANT EXPLORER』の最終巻が発売。前巻の発売から1年経って、ようやく。目黒でインタビューの仕事が終わった後、乗り換えのタイミングでわざわざ帰宅ラッシュの渋谷駅の構内を突っ切って本屋まで買いに行った。1年は待てたけど、あと1日は待てなかった。 シリーズ合わせて29冊目の『BLUE GIANT EXPLORER』最終巻。ここまで、仙台、東京、ヨーロッパ、そしてアメリカを相手にずっと勝つことだけを考えて前のめりに戦ってきた大の、一番人間らしい臆病な姿が

          怖がる姿に励まされた

          ゴミと目が合うと逃げられない

          スタバの床にストローの袋やレシートが落ちてるのを見つけると、だいたいいつも拾って捨ててる。 「えらいえらい」と思われるかもしれないけど、美化意識が高いとか徳を積んでるとかじゃなくて、ゴミを見つけると無視しちゃいけない気持ちになるから拾ってる。 こっち側がゴミを見てるということは、ゴミ側もこっちを見てるということ。一度目があった時点で拾わないとなんかダメなのではないかという気持ちになってしまう。 そのゴミを落としたのは自分ではないので、拾わなくても人としてはプラマイ0。拾

          ゴミと目が合うと逃げられない

          個人的漫画大賞5年連続受賞-3月のライオン-

          漫画が大好き。小学生になったくらいのころから漫画を読み始めて、今まで何作品に出会い、何冊読んで、何時間、何円費やしたのか、覚えていないし、お金に関しては考えたくない。 そんな中で2024年2月現在、いちばん好きな漫画は「3月のライオン」。 今まで、何度も好きな漫画ランキングに変動はあったけど、ここ5年くらいこの作品が不動の1位となっている。この作品が好きな理由は何個も思いつくけど、なんでここまで惹かれ続けているのかまで考えたことはなかった。 ので、この作品とあらためて向

          個人的漫画大賞5年連続受賞-3月のライオン-