Spanish Ladies (意訳)
英国海軍のための船乗りの労働の歌(Sea Shanty)。
ディズニーシーのフォートレス・エクスプロレーションでかかっているBGM。アサシン・クリード4でも使われている。
めちゃくちゃ好きなので、意訳を作ってみた。
いくつかの異なるバージョンがあるようなので、「アサシン・クリード4」のバージョンを参考に欠けた部分を足した。
お別れだ、スペインの貴婦人よ
また会おう、スペインにいる貴婦人よ
俺たちは故郷イギリスへ帰る命を受けたのだ
もう美しいあなたたちには会えないだろう
声をあげ、叫ぶのだ、真の英国の船乗りのように
すべての海に響くように
ウシャントからシチリアまで35リーグ
故郷英国の海峡の音が聞こえるまで
※ ウシャントは英国付近の島、シチリアはイタリア半島の左下あたり
※ 1リーグ=3マイル=4.83km (現代では。昔はもう少し長い?)
船を進めた、南西の風を受けて
船を進めた、深さを確認するために
白い砂まみれの海底まで45ファゾムあった
俺たちは帆を立てて、海峡を進む
※ファゾム=1.83m =6フィート
まずドッドマンと呼ばれる陸を見た
次はレーム、プリマスへ針路を、スタート、ポートランド、そしてワイト
フェアライトとドーバーへと順調に、そしてダンジネスへ
南の岬の灯台の光に支えられ
※ 英国南部の地名が西から東へ並べられている
そして艦体へ錨をおろす合図がなされた
白亜の丘陵で夜を明かすため
錨をおろせ、錨を確認しろ
大帆の索を上げろ、下隅索に帆脚綱を放て
The Downs=イギリス南部の白亜の丘陵のこと
Grand Fleet=英国海軍の艦隊
Shank Painter =錨の軸と羽根部分をつなぐ短いロープのこと…らしい。
Clewgarnets, tack, sheets=帆船用語。帆の綱のことらしい。
さあ、あいつらのこぼれそうなグラスを空にさせるぞ
そして満杯のグラスを飲み干させよう
飲み、楽しみ、憂鬱をかき消すのだ
さあ、真心あるお嬢さん方の健康に乾杯
たぶん最後のお嬢さんたちはイギリス人で、スペイン人のご婦人方はもう忘れられているんだろう…。まあ、せやろな…。
帆船での船旅はビタミン不足の病気とか、感染症とか、あまりにも過酷だったと言われるが、それを乗り越えた海の男たち、どう考えても屈強すぎる。この歌の主人公たちは正規の海軍とはいえ、たぶん甲板作業員とかだろうし、あまりにもリスクを取る生き方だなあと思いつつ、海に出る自由な空気感は羨ましくもある。
余談
・イケるかな~と思ってDeepL試しに使ってみたけど、帆船だの海事用語が多すぎて正直全く役に立たなかった。
・英語の古い歌には好きな表現がいくつかあるけれども、海のことをSalt Seaという呼び方にするのは良いなあと思う。
・シチリアからウシャントまで35リーグは短すぎないか…???
参考資料
https://w.atwiki.jp/alonsodeleyva/pages/65.html
https://www.oceandictionary.jp/scapes1/scape_by_randam/randam6/select613.html
http://yamada-maritime.com/55englshipbuildrigall16201.pdf