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高杉隼人
2017年10月23日 23:14
今日は、じめじめとした蒸し暑い朝だ。私はいつもよりも早く目が覚めた。今日は土曜日。友一さんの仕事は今日が休みだ。私は木曜日に聞いたあの出来事を、土曜日に問いただそうと決めた。平日に聞くよりも、ゆっくりと話が出来ると思ったから。「友一さん。私を階段で見つけた時、あなたは何をしていたの?」 新聞を読んでいる友一さんは、「車を運転していて、偶然君を見つけたんだよ」と従来の主張を繰り返した。「本当に
2016年11月5日 23:23
私が記憶を無くしてから、五か月が経とうとしている。少しずつ記憶を思い出しているが、私はある重要なことをまだ思い出していない。私はなぜ、あの人気のない階段の下で倒れていたのかということだ。あそこは立花女子大学とは逆方向にあり、ここを通ることはまず考えられない。他の理由を探してみたが、そもそもあの場所は町の外れにあるから、行く理由が見つからない。誰かに呼び出されたのだろうか。考えれば考えるほど、堂々
2016年10月1日 23:27
予想はしていたが、実際に友人の口からそう言われると、やはり驚きは大きい。そして、恐ろしさでいっぱいになる。実際に花帆の口から出たその言葉を聞いて、私は絶句したのと同時に、背筋がぞくぞくとして不快になった。 帰り道に後をつけられることは日常茶飯事で、ある日は玄関にキャミソールのプレゼントが置かれていたらしい。そして、一日に五回は必ず掛かってくる無言電話。そして、一日に何十通も送られてくるストー
2016年9月9日 00:22
この季節は七時半になって、ようやく暗くなる。私はスーパーで買い忘れた食料品を買って、辺りが闇に包まれる中、家へと帰る。 今日は友一さんが残業をして帰ってくるので、しばらくは帰ってこない。まだ夕飯の支度をするのには、時間が残っている。 今日は熱帯夜なのだろう。夏特有のじめじめした暑さは私を不快にさせ、早く家に帰りたいと思わせるには十分過ぎるくらいだ。 でも、早く家に帰りたいと思わせるの