必要以上にくよくよするのやめた
自分はよく落ち込む。すぐに落ち込む。
例えば、レコーディングが思い通りに進まなかった時。
あぁ、俺のせいで予定が崩れてしまった。メンバーや関係者に迷惑をかけてしまう。作業の段取りや精神面のコントロールも、もっと事前に準備出来たはずだ。俺はセルフマネジメントのできない三流である上に、大切で傷付けたくない人をまたこうやって傷付けてしまうのだ。俺には音楽をやる資格がない。こんな思いをするくらいなら、消えてなくなりたい…
自分で書いてて暗すぎて笑っちゃうけど、精神的に落ちている時期はいつもこのような思考に陥る。
一度自分を否定し始めると、連想ゲームのように悪い思考が止めどなく連鎖していく。そして、そこから動けなくなる。
ちょっとしたことでいちいち落ち込んでしまう自分が嫌だった。
「おじーはストイックだから」と励まされたこともあったけど、課された仕事を全う出来ない人間を自分はストイックと呼べない。
落ち込んでは引っ張り上げられ、落ち込んでは引っ張り上げられを長い間繰り返して、indischordは6月15日に新しいアルバム"ignite"をリリースした。
リリース前夜。「自分はこの作品を世に出すことで、自分のなりたい自分に少し近付けるのではないか」という予感がした。
自分のなりたい自分。
打たれ弱いこの性格を変えたい。ちょっとしたことで落ち込まない。ポジティブに考える。自信に満ち溢れていて、困難に直面しても、冷静に舵を切れる…
自分はその日をもって、そんな人間になりたい、と思うことをやめた。
ちょっとしたことでくよくよと落ち込んでしまう自分は、不器用なのに完璧主義みたいでかわいいし、愛おしい。アホだなお前、って言って抱きしめてやりたい。
でも、そういう繊細な部分があるから、周りの人を気遣ったり、優しくできたり、笑顔にしたりできるのかもしれないね。
かっこいい自分も、かっこ悪い自分も大好きだ。
気が済むまでへこみきったら、あとはそれからどう行動するのがベストか考えようか。終わったことをぐちぐち考えたところで、覆水盆に返らず、過ぎ去ったことは何も変わらないのだから。
必要以上にくよくよしなくていいけど、自分にとって必要な分は大いに打ちひしがれてくれて結構。
自分はこれから先、誰とどこで何をいつまでやるのかはわからないけど、"死ぬまで自分であること"は確定している。
性格を変えるのではなく、この性格と生きていこうと、ようやく思えた。
死ぬまでよろしく頼むぜ、俺よ。