大阪まで大回りで行く
春だから、なんとなくどこかに行きたいと思って旅行を計画した。4月や5月は日本の一番いい季節。暑くなく寒くなく蒸し蒸ししてない。コロナの間、あまりお墓参りに行けなかったので、滋賀と大阪に行くことにした。
普通に京都大阪に行くのでなく、大回りのコースを考えた。塩尻から名古屋に行くコースは、前にいちどやったので、今回は新潟方面に抜けるルートにした。特急のないルートで糸魚川まで行く。
甲府→松本/糸魚川経由で金沢→北陸本線と湖西線で大津→京都→大阪
今回のルートは、鎌倉から戦国時代の古い土地ばかりを通るので、ちょっと面白い。合計7日なのであまり停泊できないけど、ルートとしてはとても面白い。乗り鉄気分。いや完全に乗り鉄だな。ルート探しがホテル選びより楽しかった。
ネットで発券できない複雑なルートだから、駅に行ったら、みどりの窓口がなくなってた!なんと特急券自動販売機がテレビ電話になって、センターと会話して買うようになっていた。
甲府
キヨんちにまた泊めてもらう。もう何回目かわからない。
どこに行くでもなく、買い物して、家宴会する。
山梨ワインビーフは最高だ!びっくり!めっちゃうまい!良い霜降りの赤身感。熟成が上手いんだろうなぁ。
キヨと家族とは、この20年、いや、25年で、たくさん思い出がありすぎて思い出せないくらい。ラグビー、彼方株式会社テレパークで一緒で、なんどものんだし、シドニーも一緒に行った。ワールドカップラグビーも札幌で見た。
世界一周途中で会った雨宮くんとも実に20年か!キヨの家にわざわざ来てくれて嬉しかった。
長く楽しい鉄道移動
今日は移動日、朝7時に起きた。こんな早いのは久しぶり。8時半ごろ家を出て甲府に送ってもらう。いい天気。今日は暑いらしい。
8時ちょうどのあずさ5号は、9時29分に甲府に着く。それに乗って長野の南小谷なる場所まで行く。
山梨から長野に行く途中、北岳がきれいに見えた。とても美しい。
あずさはすごく速くて、あっという間に小淵沢、岡谷と進んで行く。桜が咲いている。やっぱり標高が高いんだなぁ。おーいお茶のボトルが縮んでいる。
ピカピカの特急あずさから、南小谷で、たった1両のディーゼル列車、いやディーゼル車に乗りかえて糸魚川まで行く。
かわいい景色。このルートも廃線の案があるらしい。いつまでも素晴らしい景色がみられるといいな、と旅行者的には思うが、地元の自治体がこの厳しい自然の路線を維持するのは大変だろう。
そしてなんと糸魚川には鉄道ミュージアムがあった。面白すぎて新幹線の出発を1時間延ばした。
糸魚川は、昔は交通の要所だったが、今はものすごく寂れて活気がない感じ。新幹線が出来て、スルーされてしまう場所。人口も減って老齢化進む感じを町中からひしひし。開いてないシャッター、古いままの看板。今の糸魚川駅は新幹線が停まる駅なのに、駅蕎麦屋さえない。
何度目かの金沢
金沢、何回目だろうか。いつ来ても楽しい街だ。今日は朝早かったから時間がたくさんある。
松井さんと6時の散歩をして飯食って、バス停まで送ってもらって別れた。バスで街の中心のホテルに直行した。荷物預けて尾山神社に。こじんまりしてるけどすごいパワースポットな気がする。
スケッチなんか書いてみたりした。中学生の修学旅行生がたくさんいて、その所作が面白かった。そういえば僕も高校の修学旅行は金沢だった。
21世紀美術館まで歩いて行き、そしたらまだオープンしてなかった。しばらく待って、入館して観てたら雨が降ってきた。タレルの部屋で、雨音がする中、ぼーっとしてたら気分よかった。禅問答みたい、って思ったけど、ぜんぜん心に何かを問っていないので単にぼーっとしただけだった。降る雨を音を聞きながら、ただそこにいるだけ。思考なしの時間。考えてみればそんなことあんまない。不意に昨日聞いた弱視の人の感覚のことを思い出した。
金沢の宿は尾山神社の近くだった。歩いて行けるから朝の散歩で行ったりした。人気のない朝の神社は厳かだった。その後の朝モーニングは365円。
晩飯を食おうと思い、まだ4時で、軽くクラフトビールやで一杯飲んだが、あまり面白くない店。で、明日大津にもっていく日本酒を買いに、向かいの酒屋に入った。いろいろ聞いていたら、居合わせた割烹の店主さんがいろいろ教えてくれたので、それを買った。明日高いほうを大津に渡して、普通の酒の方を持って帰ろうと思う。この割烹は今日休みなのでまた金沢に来たときに行こうと思います。
もうすぐ乗れなくなる金沢発のサンダーバード号
金沢から敦賀までの北陸本線からの景色は、とても日本ぽい。曇りの中にだんだん晴れ間も出てきて荘厳な感じ。山の間から切々の雲が流れてゆく。水田に山やまが映っている。春の新緑のもさもさした生命力を感じる。
久しぶりに堅田に行き、お墓参りして、いろいろな話をした。
話題は体や病気のことが増え、年金暮らしの話とかを聞いた。10から15年後の僕らの未来なのかな。少し寂しい感じもしたけど、おじさんもおばさんも元気で畑仕事が楽しそうだ。新玉ねぎがとてもうまかった。よくある濃い味の甘い玉ねぎではなくて、みずみずしい、さっぱりとした「新しいもの」の味、鯉のあらいも久々に食べた。
父と祖父母のお墓の隣にあった本家のお墓が別の場所に移ったそうだ。当主が亡くなり、もう自分たちで手入れもできないから全部やってくれる近所の墓地に移したらしい。きちんとお勤めをしていた当主のおじさんのお墓が、自分が建てた所と違う場所に行ってしまった。みんな事情もあるだろうからしょうがないけどずいぶんドライな感じだな。昭和の感じはどんどんなくなる。新宿橋は大きな交差点に変わるらしい。田畑と川の眺めのど真ん中に4車線の大きな道が貫くそうだ。
京都
京都に着いて大荷物を持って市立美術館に行く。バスを乗り継ぐしてしまいバスを乗り過ごしてしまい知らないところに着いた。繰り返してつくもなんかちょっとイライラして、でもまぁ写真展を見た。
すごい作品を見ると気持ちも変わる。すっかりといい気分になってこんな作品が作れるようになりたいって思っていた。
大阪で食い倒れ。ほんとに。
大阪で食い倒れた。桜井と一緒にずっと食べていた。なんかいろんな話をしてた。もうすぐ日本からいなくなるのが信じられない感じがする。長いことずっとお世話になった。
パナニックミュージアムがまさかの休みで、万博公園に来た。
太陽の塔もかっこよくお休みの人がたくさんで幸せな家族のふいんき。昔のことを思い出した。広い緑地っていうのはいいなぁ。
大阪で生まれたけど全然暮らした感じは無いので不思議の旅行者気分だ。十二歳までいて色々と思い出はあるけど、暮らしたと言う感じがしない。
千里中央の地下の位置関係とか全部覚えてるのに不思議な感じ。
考え事をするために旅行するのが好きだ。
今回の甲府、金沢、大津墓参り、京都、大阪の旅行は、よく行ったルートなのでそんなに真新しい感じはしない。行く旅先でのそれなりの発見はあるけれど。
自分の年齢が変わったり、考える内容が変わったので、違った新しさが見えてくるような気がした。移動してどこかに行くことは、いろいろと自分の事を考えることだ。
観光地に行くよりも、おいしいものを食べたり、おいしいお酒を飲んだり、いろいろな話をすることで、とても充実した感じがした。
大きな感動は無かったかもしれないけれど、後でじんわりと何かを考えるきっかけになるのかなと思う。
でも全然何も変わらないような気もする。
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