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治療家のための文化人類学~医療の文化的体系と仕組み〜





「文化とは一体何でしょうか?」

と質問されたとして、
どのように答えますでしょうか?

「音楽」「アニメ」「芸能」「書籍」など
創作物をイメージされると思いますが、

人類という
大きな枠組みでとらえた時の「文化」

一般にイメージされるものとは異なります。


この記事では、
「文化」という大きな枠組みのなかで
医療がどんな社会的な背景の中で
体系立てられているかをみていきます。

最後に、
「骨盤矯正」が
医療の文化的体系の中で
どのようにして信頼と
正当性を与えられているのか
について、
探っていこうと思います。

「治療と社会」について学びたい方は
ぜひ最後までお付き合い下さい。


文化とは

文化を構成する要素は主に5つあります。

  • パターン性がある

  • 一定のまとまりがある

  • 他の文化との境界線となる

  • 体系の自律性がある

  • 社会的行為の指針になる

このような特徴を文化は体現しています。

例えば日本人の
「他者に同調する」という文化を
考えてみましょう。


パターン性
他者の言動が
自己の判断と異なった場合、
他者の言動に自分の言動を
迎合するパターンで発揮されます。

統合
パターンは
日本人全体において統合的に見られます。

境界線作用
他の「同調する行動様式」がない
他の文化圏との境界線となっています。

自律性
「同調しない」方向へ
文化が一時的に変容しても
次第に元の行動パターンへ
修正されていきます。

社会的行為の指針
「同調」という行いに対して
善悪の判断が注がれ、
社会的な指針となっています。


このような
文化を構成する要素を踏まえると、

文化人類学において「文化」とは
「人間の行動様式全般」
示すものになります。

知識、信仰、芸術、
道徳、法律、慣習。

社会の一員として
人間が発揮する物事すべて

「文化」と呼び、

これらの要素をまとめて
「文化体系」と呼びます。






医療の文化的体系

文化人類学の視点で医療を見つめた時に、
文化の影響を受ける医療の在り方が
非常によく見られます。

そのため、
文化と医療の関係性を踏まえて

医療にまつわる
あらゆる文化的要素を
「医療の文化的体系」「医療体系」として
ひとまとまりで表現します。

ここでは医療における
“あらゆる文化的要素”を

「健康に対する考え方」
「病気に対する考え方」
「治療に対する考え方」


以上3つに分かりやすく分割して
解説していきます。






医療行為の社会的指針

医療の文化的体系は
下記の画像のように、

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