施術前にプレゼン勝負をしてもよい患者の特徴5選
皆さんこんにちは。
北海道・若手治療家コミュニティの
花田隼人(@hokkaido_wakate)です。
気合を入れて、
そして丁寧に問診をして
見えてきた具合を説明しようとしていたら、
何だか患者が
早く治療を始めてほしそうにして
こちらの話を集中して聞いていない…。
そうならないために!
こういったクライエントは
早めに見分けておくことで、
相手にも自分にも
馴染みの悪い雰囲気を作らず、
円滑でニーズに合った
顧客満足度の高い
サービス提供につながります。
では一体どう見分けるのが良いでしょうか?
今回は花田が普段気にしている
チェックポイントについて紹介しています。
電話がしっかりできる
予約の段階で見極めに入ります。
おおよそ電話を取る際には
「お電話ありがとうございます。〇〇店です」
といった言葉でスタートするはずです。
一定の社交性がある人であれば、
自分が何者であるか
要件は何か
をまずここで話してくれます。
その方が聞き手の我々が
情報を整理して案内しやすいだろうと
慮ることができて分かっているからです。
加えて自分の問い合わせも
円滑に済ませることができて一石二鳥です。
社交性があり、
人と関わることが得意な方は
こちらの痒い所に手が届くかの如く、
何も言わずとも必要事項を列挙してくれます。
「初めてなんですけど」
「膝が痛くて」
「今日の夕方見ていただきたいのですが」
「予約はできますか?」
ここまでセットで言われたら
我々としても
予約の手続きに必要な主たる要素は
ほぼクリアですよね?
これが社交性に不安のある
クライエントであれば、
それぞれ断片的に
自分が尋ねたい項目だけを聞いてきます。
「今日の18時ごろ空いてますか?」
が一発目の相手の返しだと
予約の手続きを進めにくいですよね?
なんて考えると
予約ができるかできないかの回答の前に、
《マズ、アナタハダレデスカ》
という前提を確かめなければならなくなります。
こういったコミュニケーションを
円滑にする工夫ができる人なのかどうかで、
専門家の話をしっかり聞く人なのか?
自分のニーズだけ満たされれば満足なのか?
問診や説明に時間を割くべきかどうかの
判断材料にすることができます。
ただし、
近年のオンライン予約の
普及具合を見れば分かる通り、
「電話でのコミュニケーションが苦手」
という方も多いので、
あくまで判断材料の一つと考えてください。
また、
丁寧な言葉遣いができる人かどうかも
チェックポイントです。
ここは苦手も何もないので、
人柄がよく出るポイントです。
挨拶ができる
挨拶ができる人に悪い人はいません。
これは日本中どこに行っても揺るぎない真実
…かもしれません笑。
(違うこともある)
とはいえ
先ほどの電話と同じように、
「自分が効率的に立ち回れるように、
相手を困らせない工夫ができる」
というのは
非常に大切なコミュニケーションスキルです。
挨拶ほど
初対面の印象を左右するものはないわけで、
治療院の扉を開けて入ってきた時点で
「こんにちは」
「ごめんください」
と声に出してくださったり、
スタッフと対面して
「予約してきた〇〇です」
と自ら名乗ったりする方は、
我々の問診や説明に時間をかけても
ひとつの大切なプロセスとして
協力してくださるケースは多いです。
と考えられる
コミュニケーション力の
ある人であれば良いですが、
そうでなければ治療院に入ってきて
名乗ることもなく、
挨拶することもなく、
ただ黙って座るかウロウロしながら
こちらの対応を待つことになります。
我々が挨拶をしても
ノーレスポンスということさえあります。
そんな方の多くは
問診や説明といったコミュニケーションを
求めていない場合が多いので、
判断材料の一つとして観察してください。
問診票を全て埋める
問診や説明とはそもそも、
自分が抱えている症状を
スタッフに理解してもらうためのプロセスで、
自分自身が受けるサービスの
クオリティとマッチングを高めるプロセスです。
そのために「問診票」があるわけです。
人によっては
なるべく正確な情報を伝えようと
持参した手帳を取り出して、
何月何日の何をした時に痛めたのかを
確認するような人もいます。
しかし、
問診票の項目を埋めようとしない
クライエントも一定数存在します。
詳細を尋ねすぎる細かい問診票
文字や枠の小さい問診票であれば
こちらの設計に問題があります。
口で伝えた方が早い
と考える人もいますからね。
ですが
そうでもないのであれば、
「こちらが求めている情報の提供に
協力する姿勢に欠けている」
という印象にもなります。
個人情報である住所や
電話番号を書きたがらないのと、
自分の症状や悩みについて書かないのは
土台ワケが違いますからね。
だからといって
求めているサービスの擦り合わせをしなければ
ニーズと異なるものを提供してしまって
「離反」となる可能性が否めないので、
本当に「施術に関する情報のやりとり」を
求めていない人なのか?
それとも「書く」ということが
億劫に感じただけなのかは、
実際に話して確認する必要があります。
ぜひ待合室で
座って問診票を書くクライエントの
姿、様子、姿勢、体勢を観察してください。
そこを引き出すためにも、
「この問診票のどこからどこまでを
ごゆっくりご記入ください」
と書く範囲と時間的余裕の有無を
一言添えて問診票を手渡するようにしましょう。
問診票の字が丁寧
問診票は
「書字」によって
情報を伝えるものです。
つまり情報を受け取ってもらうためには
「読まれる」工夫が必要です。
すなわち
「意図と相違なく相手に伝わるような
読みやすいデザインの書体で書く」
ということです。
難しく言いましたが要するに
【丁寧に書く】ということです。
その人なりに一生懸命書いたのか、
投げやりに乱雑に書いたのかは
文字を見れば分かるものです。
特に一画一画を不整な線で繋げて書く
「続け字」「連綿体」は、
気をつけようと思えば気をつけられる、
丁寧に書こうとすれば
その場だけでも直すことができる
癖字でもあります。
あなたのパッと見の印象で
問診票を見た時に、
「こちらに何かを
伝えようとしている字ではないな」
と思ったのであれば
その人との関わり方はラフでライトに、
細かな説明やヒアリングよりも
まずは相手に気に入られるために
相手が求める対応をして
関係性作りを優先するのがおすすめです。
施術を行って、
一定の変化を出したところで
「こんな具合だと思うので、
こういう治療を今後していきたいのですが…」
と説明するターンを
もらうようにしましょう。
勝負をかけるなら施術前ではなく
施術後が推奨される患者相です。
予診で目を合わせて話せる
新規の方の対応で、
いきなりベッドへと案内することは
個人的にはNGだと考えています。
ベッドサイドは
クライエントにとって
サービスを受けるフィールドですので、
今回題材として取り扱っているように
問診や説明をすっ飛ばして、
いきなり横に寝ようとするような行動を
クライエントにさせてしまいます。
ですからまず
待合室などベッドから離れた位置で、
軽く大まかな内容を尋ねる
予備的な問診、
「予診」を挟むのを
オススメすることが花田は多いです。
この予診のフェーズで一度
相手の反応や性格に触れることができるので、
専門家の説明や意見を求めているのか?
それとも違う希望を持って来ているのか?
その判断をするチャンスを
ベッドサイドに行く前の
タイミングで用意できます。
この時
僕が注視するのは、
人の目を見て話ができるか
人の目を見て話を聞けるか
ひとつの質問に対して、どのくらいの量を話してくださるか
の3点です。
もちろん、
「いつから、どんな具合ですか?」
「右膝が痛いんですね、どのあたりですか?」
といったように
問診票の内容を確認したり
大まかな主訴を確認したりもするのですが、
それと並行して
クライエントの視線や喋る姿も見ています。
話す時にこちらに視線を向けない人は、
目の前のスタッフを個として意識していない
伝えようとしているより、自分なりに整理しようとしている
思い出そうとしているけれど思い出せない
特別話したいわけではないが、促されたから話している
目線を合わせるのが苦手(シャイ)
といった状態にあると考えられます。
逆に、
我々が話している時に
こちらへ視線を向けない人は、
コミュニケーションを求めていない
右から左に聞き流している
目線を合わせるのが苦手(シャイ)
何か別の考え事がある
集中できていない
といった状態と考えられます。
単純に目を合わせるのが
苦手なのであれば、
グイグイと距離を詰めるような関わり方は
その日に限っては
避けるべきかもしれませんし、
コミュニケーションを
求めていないようであれば、
ベッドサイド誘導後の問診や説明は
なるべくライトに済ませるのも考慮すべきです。
100人いれば100パターンあると
思っていた方がよいでしよう。
そして、
どうしても詳しく話を聞きたい、
徒手的な検査を挟みたいのであれば
「ベッドの方で
詳しくお伺いしますね」
と声をかけて誘導すれば、
ベッドサイド移動後の流れがスムーズです。
また、
「どんな具合ですか?」のように
オープンなクエスチョンを投げかけた時に、
「あのね、こういうことがあって、その時こうしたんだけどこんな感じがあって、そうこうしているうちに痛くなってきたから●●したのね。そしたらもうこうなって、病院に行ったらこう言われて…」
と、
一個の質問にたくさん回答してくれる方は、
説明に時間をかけるというよりも、
問診に時間をかけた方が良いです。
問診といっても、
“こちらが症状を判断するために
必要な情報を引き出す”のではなく、
我々による質問と
クライエントによる応答を繰り返して、
「相手が喋り疲れるまで話してもらう」
「相手が自発的に話さなくなるまで聞ききる」
ことを目標に進めるのがオススメです。
このようなクライエントは、
伝えたいことを伝えきる、
話したいことを話しきることで初めて、
我々の言葉に耳を貸すようになる場合が
経験則で多くあります。
“まずは思っていたことを話せて満足”
ということです。
否定せずに
「そうだったんですね」と
ぜーーーーーんぶ受け止めた上で、
相手にの中に話すことが無くなったところで、
「いまお聞きした上で思い浮かんだ
僕の考えをお伝えするのですが…」
と前置きしてから
症状の説明に移ると
よく腑に落としてくれます。
問診と説明に
時間をかけるべきかどうかの前に、
こちらの説明をフラットに聞けるように
相手の状況を整えてあげるというのも、
大切なプロセスであり進め方です。
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いかがでしたでしょうか?
花田は普段こんなことを考えながら
クライエントを観察しています。
今回は「こんな特徴のクライエント」
という形で話を進めましたが、
我々も仕事以外の生活で
こうなっていないか?
反省することも大切ですし、
コミュニケーションが苦手なクライエントを
親切丁寧に案内してあげることは
言わずとも重要なホスピタリティです。
どちらも大切なことなので
ご参考になれば幸いです。
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