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"都市と地方をかきまぜる〜「 食べる通信」の奇跡"を読んで



初めて記事を書いてみます


2023年4月に福島県の部署から西東京の部署に異動して、約半年が経ちました。

こちらの仕事のペースも何となく掴めてきたような、きてないような。

福島時代は職住近接、家から事務所まで約10分だった。

今はというと、事務所への通勤が約2時間、1番遠い現場へは最高で約2時間半もかかる。

一般的に見たら「うわぁ…」と思う通勤時間だが、案外充実した時間になっている。

資格の勉強したり、疲れたらポッドキャストでラジオを聞きながら寝落ちしたり、本を読んだり、時には仕事を進めるときも。

(3回目の宅建士の試験は今年も無事に落ちたけど)

そんなわけで、通勤の中で限られた娯楽?である「本を読む」という行為が、(何となく知識が増えた気になるし、)最高に良い時間なんです。

でも、せっかく良い本を読んでも、忘れてしまう…。

これは勿体ないなと思い、自分の備忘録的な意味を含めてnoteを書くことにしました。

果たして続くのか…。


"都市と地方をかきまぜる〜「 食べる通信」の奇跡"を読んで


というわけで、今回は高橋博之さんという方が書いた

"都市と地方をかきまぜる〜「食べる通信」 の奇跡"

を読み終えたので、書いていきます。


関係人口の創出


この本との出会いは、福島時代の職場の先輩から勧められたのがキッカケです。


福島時代の私の仕事は、いわゆる震災復興支援。

会社としては、避難をされた方を中心に人が住むための最低限の環境を整備するハードをメインの業務としていましたが、私の仕事は、ソフト面を担っていて、平たく言うと「関係人口※」をどうやって増やすか(増やすための取組みを実行することを含めて)というのがミッションでした。

※関係人口とは

移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉で、地域との関わりの度合いで言えば、「定住人口」と「交流人口」の間にいるイメージです。

色々な解釈や定義があるかもしれませんが、いわば地域に何らかのルーツや繋がりがあったり、気に入って何度も来るような人です。(イメージは総務省の資料がわかりやすいかと。)

引用:関係人口とは(総務省HP)

https://www.soumu.go.jp/kankeijinkou/about/index.html

そのミッションを実行していく上で、参考になるよ。っていうのが先輩が勧めてくれた理由でした。

異動してから読んだら意味ないじゃんと言われてしまいそうですが、異動してしばらく経った今だからこそ、身をもって理解できる部分が多かったなと思っています。


読んでも思ったこと


この本はタイトルにもある通り、「食べる通信」を発行している著者の実体験も含めて、「食」という誰もが毎日行う行為から1次産業にスポット当てています。

1次産業に従事する方への減少や高齢化の問題、それに対する世間の責任に触れながら、1次産業の視点から地方と都市、それぞれの人とのつながりや関係性を紐解いています。

地方にないものが都市にはある。でも逆に都市にはないものが地方にはある。

"食"を通じて、地方と都市の良いところを補い合えば、対等な関係を作れるのでは。

そういう視点から著者は、消費者と1次産業の従事する方を繋ぐ取組みを行っています。それによって「共感と参加」を生み出し、タイトルにもある都市と地方をかきまぜたいというのが著者の考えです。

この考えに着想したのが、東日本大震災の際にたくさんのボランティアが都市側からやってきたことからとのことでした。

ボランティアで支援しに来ているように見えて、実は自分が救われている都市側の人々。

目の前にいる人から自分がやったことが感謝される。都市側では、実感しにくいこと、やりがいや存在意義などが、確実に感じられること。

それによって支援をしにきたつもりが、自分が救われていた。

こんな状況が震災がなくても、日常で起こるようになる状況を著者は自身の取組みによって起こしたい。

解釈が間違ってる部分もあるかもしれませんが、私はそう理解しました。

自分の経験と重ねて


自分自身の体験としても、同じように感じることがあります。

イベントがあるときに福島時代の支援先を訪問することがあり、そこには確実に自分の居場所があって、何か居心地の良さというか、自分の存在が肯定されているかのような感覚になります。

きっと著者は言いたいのは、この感覚なんだなと身をもって実感する瞬間です。

多かれ少なかれ承認欲求のようなものがあって、それが満たされる感覚なのかもしれません。

転職前の職場の方と交流が続いてるのも、同じような感覚だなと思うことがあります。

これってもしかして、都市と地方という枠組みだけではなくて、根本的に人と人とのつながりを感じて、なにか心地良いということ、この感覚ってまちづくりの本質なんじゃないかって思ってます。

間違ってるかもしれないけど。もう少し勉強して確信に変わるといいですが。

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