読書『とにかくうちに帰ります』
『この世にたやすい仕事はない』で知った津村さんの作品。
読んでみたら短編集みたい。舞台は職場で主に人間関係が描かれている。
職場の作法
-ブラックボックス
こういう人いるなぁって思いながら主人公と同じ気持ちになってたけど、最後の置いてけぼりもなんか分かる。
-ハラスメント、ネグレクト
出だしから部長への対応の表現が面白い。主人公の人への関心の持ち方が個人的に好き。
-ブラックホール
主人公の話になった、今までは第三者。探し物で見つかったもの。
-小規模なパンデミック
病気で欠勤する人としない人の人間模様。
バリローチェのフアン・カルロス・モリーナ
応援というか気にかけているフィギュアスケート選手がどうなっていくのか。
とにかくうちに帰ります
日常の情景の細やかな表現ありきだと思う。
ちょっと冗長に感じる所もある、家に帰るまでの苦しい道のりが丁寧に描いていて苦しくもなってくる。最後には救われるが。
劇的な感動や感情の起伏はない、そんな物語が好きで、その中にある人間模様で日常の中の非日常を体験、という感じ。