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私たちは人の背中を見たいのか?

クライアントに、魅力的な方がいる。
私と同じ営業職で企業の管理職をなさっている方だ。
仮にAさんとする。
 
 
その方への周りの評価は賛否両論。
これまでの経験上、
みんなから好かれる人=胡散臭い
の警戒注意報が私の中で発令するので
このケースに関してはむしろ問題なし。
 
 
そんなAさんにまつわる話を書いてみようと思う。
 
 
今より10年以上前のこと。
仕事がたくさんあり、営業すればするほど
大きな案件が取れていた時代があったそうだ。
その頃、Aさんが勤める企業には
誰も逆らえないトップがいたらしい。
そしてそのトップは営業上がりだった。
 
 
そんなある日のこと事件は起こった。
トップがBさんというデザイナーに、
「デザイナーなんて本当はいらないんだ。
営業の俺たちがいるだけで会社はうまくいくんだ。」
というようなことを言い放った。
周りは一瞬で静まり返ってしまった。
 
 
デザインがいかに重要か今では誰もがわかる。
でも当時は違ったそうだ。
Bさんは相当悔しかっただろう。
 
 

その時のことである。
Aさんが大きな声で鼻息荒くトップに詰め寄ったのだ。
 
 

「Bさんはデザインが仕事なんです!
これで生きてるんだ!
Bさんに謝ってください!!」

 
誰からも詰め寄られたことのないトップはひるみ、 
ついにBさんに
「お、おぉ・・・悪かったな」
と謝ったらしい。 
 
 
Bさんから今日この話を聞いて、
私は胸がいっぱいになってしまった。

 
 
「俺の背中を見て学べ!」
という人は未だに存在する。。。 
 
 

そういう人に限って
言うことがコロコロ変わったり
誰でも実現可能で具体的な方法を教えてくれない。
勘で仕事をしてたりするし、
言語化できていない情報は標準化すらできないという
いわゆるクセモノである。
正直言って迷惑な人種だと思っているし
付き合いたくはない。
ちなみに私が専門とするマネジメントや営業職の中では、
と付け加えておく。
 
 
人に見せるのは背中よりも
実は逃げも隠れもしない
真っ正面の姿なのかもしれない。 

 
  
私がAさんに人としての魅力を感じるのは
意図して自分を作ったりせずに
目の前のことにただ必死に行動した後の
魂の残像のようなものを感じるからかもな。

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