人類と共に歩んできた牛の歴史と微生物を活用したさまざまな取り組み🌈
長い歴史を持つ家畜の一つ『牛』。
牛は、私たち人間が生きていくうえで欠かせない動物。
『乳』『肉』『皮』
こういった牛の資源は、私たちの生活に深く根付いています。
牛は、古代エジプト時代から飼われており、これまで、世界中で重要な役割を果たしてきました。
古代エジプトには、『アピス』と呼ばれる聖なる牛が存在していたとされています。
食べ物を扱う人々に、『豊穣の神』として信仰されていた牛です。
祭りや儀式で大切に扱われていた牛は、農耕においても、重要な役割を果たしていました。
牛が草を食べることによって、田畑を耕すことができていたんです。
日本での牛の歴史は、約2300年前の弥生時代に、渡来人によって持ち込まれたのが始まりです。
持ち込まれたのは、アジア大陸で家畜化された牛。
当時は、主に『農耕』や『運搬』に利用される動物でした。現在のように、肉牛や乳牛として飼育されていたわけではなかったんです。
近年では、牛を活用した『6次産業化』の取り組みも広がり、食品だけでなく、革製品の製造など、幅広く使われています。
皆さんは、牛に関して、こんな疑問を持ったことありませんか?
「なぜ、牛は草だけであんなに大きく育つのか?」
それは、『微生物』のおかげ。
牛には、胃が4つあり、その中に住んでいる微生物(小さな生き物)が、草の消化吸収を助け、肉に変えているんです。
近年、この牛の微生物の研究が進み、新たな廃棄物処理の方法が考案されています。
2千兆個ある微生物から作られた『ルーメン液』と呼ばれる牛の胃液を採取し、古紙やトマトの葉(茎)を溶かして、メタンガスと肥料を作ることに成功しました。
溶かした液には、肥料として再利用ができる『窒素』や『リン』が豊富に含まれていたんです。
そして、農業において、手間と費用がかかるのが、農作物を収穫した後に出る『残渣(ざんさ)』の処理。
いわゆる、農業ゴミの処理です。
これを、牛の微生物を利用して解決しようという取り組みが進んでいます。
他にも、牛のホルモンやタンパク質は、医学の研究にも利用されており、糖尿病患者の治療に利用されている『インスリン』など、牛から抽出した自然由来の医薬品が多く誕生しています。
さらに、「遺伝子治療」や「疾患の予防」など、さまざまな分野での活用が期待されています。
人類にとって重要な役割を果たしてきた『牛』。
牛の資源を最大限活かすことが、豊かな社会づくりの実現につながります。
牛と共に歩んできた歴史を、これからも我々は大切にしていかなければなりませんね😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈