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約1000年続いた長い歴史!雑貨としても人気の羽根ペンのルーツを辿る🌈
映画『ハリーポッター』をはじめ、中世を舞台にした映画や劇で目にする『羽根ペン』。
羽根ペンは、中世に流行ったものと思われがちですが、実は、起源はとても古く、1000年以上続いた長い歴史があります。
今回は、そんな羽根ペンのルーツを辿りながら、ペンの歴史を紐解いていきます。
紀元前2400年頃のエジプトでは、『葦ペン(あしぺん)』と呼ばれるペンが使われていました。
葦ペンは、植物の『葦』を利用して作られたペン。
葦の先端を割り、インキ持ちを良くしたもので、粘土版に文字を書くために作られました。
この葦ペンが、万年筆のルーツ。
インキの主成分は、墨と同じ『カーボン(煤)』。つまり、葦ペンは、習字の起源でもあるんです。
当時は、良質な粘土がなかったため、ナイル河岸に豊富に生えていた水草の茎から作った『パピルス』という紙のようなものに、葦ペンと炭インキを使って象形文字を書いていました。
このパピルスが、紙の語源になります。
葦ペンは、古代ローマ時代までよく使われていましたが、この時代から、巻貝から採れる染料を使うようになりました。
これを『enque(インク)』と呼んでいたことから、現在も、このインクという名称が主に使われています。
この葦ペンは、管理するのが非常に面倒なため、古代ローマの地方では、あまり使われていませんでした。
そのため、別のペンを発明する必要がありました。
そこで目を付けたのが、ガチョウ・キジ・白鳥といった大きな鳥の羽。
鳥の羽を乾燥させて先端を削り、筆記具として、インクをつけて使用するようになったのが、羽根ペンの始まりです。
しかし、羽根ペンは、
・書き味を保つために、何度も羽の先を削る必要がある。
・インクを貯める機能がないため、インクを付け足す回数が多い
こういった使いずらさがありました。
ですが、理由は定かではありませんが、大型の鳥が重宝され、育てていく文化が根付いていきます。
そこから19世紀までの間、1000年も羽根ペンは使われ続けることになるんです。
その後、1780年頃に、イギリスのサミュエル・ハリソンが、鋼鉄を曲げてその先端を割った、削る必要のないペン先を考案し、
・耐久性に優れている
・安価に手に入る
など、さまざまな利点から、筆記具として普及し、定着していきます。
これが、現代のペンのルーツ。
こうして長い羽根ペンの時代が幕を閉じました。
ちなみに、日本発祥のペンは『ガラスペン』。
文字通り、ガラスでできたペンで、明治時代に風鈴職人の手で生み出されました。
ペン先をインクにつけると、インクが吸い上げられて溝に貯まる仕組みで、一度インクにつけると、ハガキ1枚分は続けて書くことができます。
お手入れも簡単で、今でも安価で購入でき、使用後は水洗いして拭くだけでOK。
ぜひ、使ってみてください。
また、羽根ペンは自作することもできます。
オリジナルのペンを作ってみるのも面白いかもしれませんね😊
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈
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