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生き神として生きる!?人間と神を経験するネパールの伝統クマリとは?🌈
ネパールの生き神として生きる特殊な存在『クマリ』。
ネパールでは、一定の条件を満たした子どもを、『タレジュ』や『アルナプルナ』といった女神の生まれ変わりとして崇める伝統があります。
その条件が、ネパール国内で『満月の日』に誕生した女性であること。
他にも、
・仏教徒であること
・健康であること
・隙間がない白い歯であること
・歯が20個生えそろっていること
・体に傷がない
・ベンガルボダイジュ(バンヤンツリー)のような体
・牛のようなまつげ
・獅子のような胸
・鹿のような脚
・ほら貝のような首
・あひるのような柔らかく透き通った響き渡る声
・黒い髪
・漆黒の瞳
・モナリザのような笑顔
・長く細い腕
・やわらかい手足
さらに、
・ブラックナイトと呼ばれる儀式で、108頭のヤギやバッファローが捧げられ、マスクをした男性が躍る姿を見ても、恐れをなさない。
・ヤギやバッファローの頭が並んだ暗い部屋でも、一晩一人で恐れをなさずに過ごすことができる。
・前クマリの所有物を目の前に並べられた複数の物から見つけることができる。
など、合わせて32の条件があり、一番短い任期で1年、長いと10年の任期が与えられます。
クマリには、『ロイヤル・クマリ』と『ローカル・クマリ』がおり、ネパール国内に、ロイヤル・クマリは1人、ローカル・クマリは10人いると言われています。
クマリの立場は、「ネパール国王よりも上」。
カトマンドゥにある宮殿『クマリの館』で暮らし、国の預言者として、さまざまな役目を担います。
その役目とは、「人々の病気の治療や、願いを叶える手助けをすること」。
彼女たちは、供物を受け取り、その内容によって預言を授けます。
これがクマリの伝統です。
「大地の穢れに触れてはならない」
ロイヤル・クマリになると、自分の足で外を歩くことが禁じられると言われています。
そんなクマリが見られるのは、ネパールの首都カトマンズで毎年開催される『インドラ・ジャトラ』というお祭り。
雷を操る『インドラ神』を始めとする神々が祀られ、広場や路上で、さまざまな仮面を付けた人々が舞い踊ります。
この祭りが開催されるのが、8日間。
その期間中、クマリを目にすることができるのは、わずか3日間。
そのため、会場のダルバール広場には、早い時間から、その姿をひと目見ようと、多くの人が集まります。
「山車に乗ったクマリを見ることができれば、幸せになれる」
クマリになると、独特のメイクが施されます。『火の目』を意味する赤い額の柄が特徴的です。
衣装も派手な赤色。
かつては、3才から親元を離れ、クマリとして宮殿で暮らしている子どももいました。しかし、「神聖さを保つ伝統文化」に反するとして、現在は、年に数回親に会える制度が設けられています。
退任後は、普通の女の子として学校へ行き、成人後も、縛りはなく、普通の女性として、家庭を築くことできるそうです。
人間と神、両方を経験する『クマリ』。
クマリに選ばれた時、本人はもちろん、選ばれた女の子の両親は、どのような心境をしているのでしょうか?
こちらの映像では、今なお続くクマリの伝統をご覧いただけます。興味のある方は、ぜひご覧ください😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈
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