鯉のぼりに込められた意味と色の由来🌈
鯉のぼりは、5月5日に向けて飾られる、こどもの日の風物詩。
今日5月5日は、『端午(たんご)の節句』でもあります。
「鯉のぼりを揚げて、五月人形やカブトを飾り、菖蒲湯(しょうぶゆ)に入って、ちまきや柏餅を食べる」
そんな一日を過ごす日です。
初期の鯉のぼりは、『真鯉』と呼ばれる黒い鯉のみでした。
現在のカラフルな5色の鯉となった背景には、こんな逸話があります。
鯉のぼりの色は、青・赤・黄・白・黒(玄)の5色。
ただし、染料や色彩認識の関係で、昔も今も、青は緑、黒は紫で表されることが多いため、実際には、緑・赤・黄・白・紫になっていることが多いみたいです。
この5色は、古代中国の『陰陽五行説』に由来します。
陰陽五行説とは、万物は「陰・陽」の二気、「木・火・土・金・水」の五行で成り立ち、これら陰陽五行の要素で世の中は回っているという思想。
日本の文化に深く関わっています。
この五行を色で表したものが、青・赤・黄・白・黒の5色。
木=青、火=赤、土=黄、金=白、水=黒です。
五色の他にも、方角を表す『五方』、季節を表す『五時』、人の徳目を表す『五常(五徳)』、人の感覚器官を表す『五官』など、五行に配されているものはたくさんあります。
つまり、鯉のぼりは、平安時代の陰陽道に沿って色に意味を込め、5色になったというわけです。
5色が一つになった鯉のぼりの吹き流しは、魔除けの意味があります。
七夕飾りの吹き流しや短冊も、端午の節句のちまきに五色の糸が結ばれたもの、私たちが祝いのシーンで使っているくす玉も、菖蒲やヨモギで編んだ薬玉に五色の糸をたらし、端午に魔除けをするためのものでした。
つまり、鯉のぼりは、男の子の『魔除け』や『厄祓い』のお呪いの意味が込められているんです。
ちなみに、日本の国技である相撲の土俵の上には、東に青、西に白、南に赤、北に黒の房が下がっています。そして、黄が、中央の土俵になります。
この五色の意味を活用することで、
「子どもにどのように育ってほしいのか?」
これを鯉のぼりで表現することができます。
思いやりのある子どもに育ってほしい場合は『青』、礼儀正しい子どもに育ってほしい場合は『赤』を選ぶと、その願いを鯉のぼりに託すことができます。
「仁=青、礼=赤、信=黄、義=白、智=黒」
特に、五節句は、家族の幸せを願うものなので、色に思いを込めると、鯉のぼりにより深みが増します。
お守りや占いも、陰陽五行説がもとになっているものが多いので、購入する際の知識の一つとして覚えておくと良いかもしれません😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈