昔は輸送が命懸けだった!?楊貴妃が愛した南国の果物ライチ🌈
中国では紀元前から栽培されている『ライチ』。
中国南部からベトナム北部にかけてが原産で、品種は、中国だけでも200を超えます。
現在は、中国をはじめ、台湾・インド・ハワイなどでも栽培されている果物です。
一昔前まで、日本は冷凍のライチを輸入するしかありませんでした。
しかし、沖縄や九州などで栽培されるようになり、今では、日本でも生の新鮮なライチが食べられるようになりました。
中国の詩に、
「剥けば凝りて水晶の如く、食えば消えて降雪の如し」
という名句あるほど、上品な甘みと香りが広がる『ライチ』。
赤いゴツゴツした見た目に反し、中は真っ白で瑞々しい果物です。
そんなライチと、「世界三大美女」「古代中国四大美人」の一人『楊貴妃』には深い関係があります。
唐の時代、彼女がライチを愛するあまり、国を一つ滅ぼしたという逸話があるんです。
楊貴妃は、唐の皇帝『玄宗』の妻。
ライチは当時、玄宗と楊貴妃が住む長安(現在の西安)では、栽培されていない果物でした。
玄宗は、1,300km離れた産地(中国南部の広東省)から、ライチを急いで運ぶために足の速い馬を用意。
ライチを出来るだけ早く楊貴妃のもとへ届けるために、複数の駅を駅伝のように送り継ぎ、ライチを運ばせていました。
なぜ、そこまでしてライチを早く運ぶ必要があったのでしょうか?
ライチは、「薄命の美果」と呼ばれるほど、鮮度劣化が早い果物。
新鮮な状態をキープするのが非常に困難だったためです。
ライチは枝を離れると、
1日で色が変わり、
2日で香りが変わり、
3日で味が変わります。
あまりにも日持ちしない果物のため、収穫した果実だけでなく、ライチが実っている木をそのまま運んでいたんです。
過酷な道のりだったため、これにより多くの馬が亡くなり、玄宗は国民から非難を受ける結果に。
やがて、安禄山の乱が起こり、楊貴妃は亡くなってしまいます。
このライチと楊貴妃の逸話から、玄宗皇帝の楊貴妃に対する愛情がどれほど凄まじかったか、分かってもらえるのではないでしょうか。
ライチは、『ビタミンC』をはじめ、塩分を抑える『カリウム』や『葉酸』も豊富に含まれています。
冷え性・貧血・高血圧・むくみ・動脈硬化・美肌・美白に効果を発揮するほか、血糖値の抑制・生理痛の緩和・ダイエット・疲労低減・免疫力向上に良いとされている果物です。
さらに、ミネラルも含まれているため、老化や病気、生活習慣病の予防に効果を発揮します。
これから来る夏の暑い日に、ぜひ食べてみてください😊
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈