バリウムの正体は金属!?未だに日本でバリウム検査が行われている理由🌈
健康診断や人間ドックで実施される『バリウム検査(胃透視検査)』。
特に、35歳以上の方は、健康診断でバリウム検査を受けたことがある方も多いのではないでしょうか?
バリウムは、X線を吸収する性質を持つ『重晶石』から抽出される銀白色の柔らかい金属。
私たちが飲んでいるのは、重晶石を粉末状にして水に溶かしたもの。
バリウムは、消化器官から体内には吸収されることはなく、そのまま便として排出されるため、飲んでも害はないと言われています。
バリウムは苦手な人も多く、
「味が苦手」
「飲み方がきつい(苦しい)」
「ゲップを我慢しなくてはならない」
服用後に体調を崩す人も多いため、今の時代に合っていないという意見もよく聞かれます。
人によっては、苦手意識のあるこの検査方法。
しかし、胃がんや食道がんの発見においては、有効な方法と言われています。
がん以外にも、胃潰瘍・胃炎・ポリープの発見に強いのも特徴です。
ただ、先進国で胃の検査にバリウムを使用しているのは、日本のみ。
日本はこれまで、この検査方法を長年推進してきました。しかし、ここに来て、ようやくその方針が変わりつつあります。
現在、医療現場で胃の内部の検査に用いられているのは、『内視鏡』。
いわゆる、『胃カメラ』です。
実は、今年度(令和6年度)から、胃がん検診のバリウム検査を廃止し、内視鏡検査の定員を増やすことが決定している自治体もあります。
とはいえ、バリウム検査が日本で推奨されてきたのにも、理由があります。
バリウム検査は、胃カメラを体内に入れるわけではないため、胃カメラを飲み込んだ時に感じる不快感がありません。
さらに、費用を安く抑えられるため、これまで、多くの企業で採用されてきました。
また、内視鏡検査は精度が高いというメリットがありますが、バリウム検査は検査時間が短いというメリットがあります。
国民が一斉に定期検診で診てもらうには、内視鏡検査の場合、時間がかかりすぎてしまうんです。
国の指針では、50歳以上の国民に対して、2年に一度の胃がん検診を推奨しています。
会社によっては、35〜40歳以上から検査を受けるよう推進している会社もありますが、今のところ、国による受診義務はありません。
ただ、一昨年(2022年)のデータでは、悪性胃がんの日本人の患者数は2万6000人。
肺がん・大腸がんに次ぐ、3番目に多い患者数となっています。
ストレスを抱えやすい日本人にとって、胃がん検診は、もはや必須項目。
不快感は、検査を受ける一瞬だけ。
胃がんのリスクを考えれば、どの年齢の方も、年に一度は胃がん検診を受けるべきなのかもしれません。
ちなみに、胃がん検診の方法は、自分で選択するのではなく、医師と相談して選択するのをおすすめします😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈