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犯罪者から警察の英雄へ!世界で最初の探偵となったパリの脱獄王🌈

先月オリンピックに沸いたフランスの首都『パリ』。

これまで、その華やかなイメージとは裏腹に、常に「治安を守るための力」と「組織力」が求められてきました。

その中枢を担うパリ警察は、19世紀前半に記録的な逮捕数を叩き出しています。

この功績には、ある一人の男が深く関わっていました。


その男の名は、ウジェーヌ=フランソワ・ヴィドック。

ヴィドックは、1775年にフランスの小さな町で生まれたパン屋の息子で、15歳頃まで何不自由なく生活をしていました。

その後、16歳で入隊。軍隊生活を始めます。

しかし、軍隊生活に嫌気がさしたヴィドックは、入隊からわずか5年で除隊。

その際、除隊証明書を受け取らなかったため、脱走兵として警察に逮捕されてしまいます。

その後、10年間、脱獄と逮捕を繰り返すことになるんです。

入獄中、多くの重罪犯罪者と出会い、

「闇社会における情報」
「犯罪の手口」

これらの情報を手に入れ、いつしか脱獄と変装のプロになります。


そんなヴィドックが目をつけたのは、パリ警察の上層部。

ヴィドックは、出獄後、彼らに重罪犯罪者たちから入手した情報を売るビジネスを始めるんです。

10年間かけて得た彼の知識と闇社会に関する情報は、パリ警察の犯罪者逮捕に大きく貢献。

彼の卓越した捜査能力は、警視庁にも認められ、ヴィドックの提案で『国家警察パリ地区犯罪捜査局』を創設。

ヴィドックは、初代局長に任命されます。


しかし、その栄光も束の間、最終的に捜査局を自ら辞職し、個人事務所を設立。

これが、世界初の『個人探偵事務所』となりました。

ヴィドックの探偵事務所に依頼した利用者は、述べ3,000人以上。

この数字からも、彼がどれだけ利用者からの信頼を得ていたかが伺えます。


ヴィドックは、日本ではあまり知られていませんが、海外では非常に知名度の高い人物。

彼を題材にした映画も製作されています。

2001年にフランスで製作された映画『ヴィドック』。

様々な殺人事件を解決する探偵映画です。


ちなみに、日本で最初に私立探偵が誕生したのは、1895年。

東京・京橋に探偵事務所を開いた『岩井三郎』さんが、日本で最初の探偵であると言われています。

岩井さんは、元警視庁の警察官で、日清戦争当時にスパイの摘発を行った人物とされており、退職後に探偵事務所を開設しています。

世界初の探偵となったパリの脱獄王とは異なり、日本初の探偵は、生粋の警察官だったということです😌

最後まで読んでいただきありがとうございました🌈
 

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早坂 渚
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