空気に粘り気がある!?生き物や物体が空を飛ぶときに働く粘性力とは?🌈
鳥や昆虫・飛行機・ドローンなど、空気中を飛ぶ物体には、2種類の力が働いています。
一つは、空気を押しのけるときに発生する『慣性力』。
もう一つが、翼やハネの周りの空気を振り払うときに発生する『粘性力』です。
粘性力は、空気中を飛ぶ生き物たちにとって、とても重要な存在。
特に、蝶などの昆虫は、
「体が軽ければ軽いほど簡単に飛べる」
こう思われがちですが、飛行機の1000分の1しかない昆虫が受ける粘性力の割合は、とても大きいもの。
ひらひらと舞う蝶の飛び方を、飛行機が飛ぶ理論に置き換えて考えた研究では、
「あの薄くて小さなハネが起こす空気の力だけでは、決して体を持ちあげることはできない」
としています。
物体が移動するとき、空気などの気体にはわずかに粘性があるため、物体と空気の間に摩擦が発生します。
これを『粘性摩擦』といいます。
例えば、『水』と、粘り気のある『水飴』を、それぞれコップに入れ、棒でかき混ぜると、水より水飴のほうが混ぜるのに力が必要になります。
棒の視点で考えると、水あめのほうが粘り気がある分、抵抗が大きくなるんです。
この粘性が、空気中にもあり、羽ばたく生き物たちの抵抗にもなっています。
この抵抗があることによって、昆虫たちは、空を高く飛ぶことができている(体を持ち上げれる)んです。
さらに、流体(風)の影響も大いに考えられます。
流体は、大きさ(強さ)によって影響が異なるからです。
例えば、家庭用の扇風機の風で、紙は飛んでいきますが、人間は飛んでいきません。
これは体重だけでなく、大きさによっても風から受ける粘性力の影響が異なるため、人間は飛ばないんです。
蝶の場合、
「粘性力よりも慣性力のほうが大きい状態」
蝶にとって空気中を飛ぶ行為は、人間がドロドロのプールで泳ぐのと同じくらい強い抵抗を受けながら行う行為。
あとは、これに体重を超える『揚力(ようりょく)』が得られれば、飛ぶことができます。
蝶は、身体よりも大きなハネを備えることによって、揚力を得ています。
そのため、飛ぶことができているんです。
ちなみに、飛行機の翼は、上と下に圧力差が生じるように、上下のつくりが非対称になっています。
この圧力差によって、揚力が重力を上回り、機体が浮かび上がる仕組みです。
しかし、飛行機がなぜ飛べているのかは、まだ科学では完全に解明できていません。
ここは、未だ到達できない未知な分野といえます。
空気にはまだ分かっていないことが多いんです😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈