意外な由来を持つ日本語!八百長と詐欺の由来とそれぞれの歴史的背景🌈
事前に勝敗を話し合い、勝負をつける『八百長(やおちょう)』。
「あの試合は、八百長だ」
「相撲の八百長疑惑」
など、ニュースでもよく使われるこの言葉。
八百長の語源は、明治時代に、大相撲の年寄り『伊勢ノ海』の囲碁仲間でもあった、八百屋の店主『長兵衛』の呼び名『八百長』に由来します。
囲碁の実力は、長兵衛のほうが上でしたが、長兵衛は、商売のことを考え、伊勢ノ海と勝負する際、わざと負けたりしていました。
そうすることで、伊勢ノ海の機嫌をとっていたんです。
その後、周囲に、長兵衛の本当の実力が知れ渡り、以来、真剣に争っているように見せかけながら、事前に決めた通りに勝負をつけることを『八百長』と呼ぶようになったようです。
この八百長ともう一つ、意外な由来を持つ日本語があります。
それが、『詐欺(さぎ)』。
詐欺は、鳥の『鷺(さぎ)』から来ていると思われがちですが、実は、日本神話の物語『因幡の白兎』から来ている言葉。
かつて出雲の国にいた神さま『大国主神(おおなむぢのかみ)』。
大国主神は、80の兄弟がいたとされていますが、その中でも、最も優しい神さまだったと言われています。
ある日、兄弟たちは、因幡の国に『八上比賣(やかみひめ)』という非常に美しい神さまがいることを知り、結婚の申し込みをしようと、会いに行くことに。
彼らが八上比賣のもとへ向かう際、大国主神も同行しましたが、他の兄弟の荷物持ちをさせられ、列の最後尾に回らされてしまいます。
その道中、一行は、皮が剥ぎ取られたウサギに出会います。
大国主神は、
「どうして皮を剥ぎ取られたのですか?」
と、ウサギに尋ねます。
すると、ウサギはこんな話をしてくれました。
これを哀れんだ大国主神は、ウサギにこう伝えます。
「真水で体を洗い、蒲の花の上に寝転がりなさい」
言われた通り、ウサギは、体を洗い、蒲の花の上に寝転びました。すると、再び毛がみるみる生えてきたんです。
こうして、ウサギは、すっかり元の白いウサギに戻ることができました。
以前から、白ウサギは『さぎ』と呼ばれていたため、この物語から、人を欺くことを『詐欺』と呼ぶようになったそうです。
ちなみに、鷺から来ている言葉は『ウサギ』。
かつて江戸時代は、鳥以外の野生動物を食べることは禁止されていました。
それでも、ウサギの肉を食べたかった子どもたちが、
「これは鷺の肉だ」
と、偽って食べていたことから、ウサギを数えるときは、1匹・2匹ではなく、1羽・2羽と数えるようになったそうです😌
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