童謡アブラハムの子のレコードは原作家不明のまま販売されていた🌈
皆さん、『アブラハムの子』という歌をご存知でしょうか?
「アブラハムには7人(しちにん)の子、一人はノッポで後はチビ」
というフレーズでお馴染みの日本の童謡です。
幼少期に何となく聴いたことがある方も多いのではないでしょうか?
1979年に、童謡『およげ!たいやきくん』で有名な歌手で音楽プロデューサーの子門真人氏がカバーし、有名になった童謡です。
今では、幼稚園や保育園の『お遊戯』や小学校や中学校の『キャンプファイヤー』などで、レクリエーションソングとして使われています。
一般的に、『アブラハムの子』の歌詞は、
「ユダヤ人とアラブ人の伝説上の父祖アブラハムの息子のことを歌ったもの」
とされています。
今から約3000年前、メソポタミア(イラク)北西部で遊牧民として生活をしていた『アブラハム』。
彼は、ノア・モーゼ・イエス・ムハンマドと並ぶ『五大預言者』の一人でした。
言い伝えでは175歳まで生きた人物とされています。
彼には、妻子がいましたが、妻が亡くなった後、再婚し、6人の息子を授かりました。
童謡『アブラハムの子』の歌詞に登場する『ノッポ』と『チビ』は、ノッポが「最初の子ども」、チビが「再婚後に授かった6人の子ども」を表していると言われています。
しかし、これは、旧約聖書に基づいて書かれた内容。
なぜ、この話を日本の童謡と掛け合わせることになったのでしょうか?
『アブラハムの子』は、アメリカの童謡『Father Abraham』をもとに作られたと言われています。
しかし、歌詞も音楽も、日本の『アブラハムの子』とは少し異なります。
日本の『アブラハムの子』では、
「私もあなたもそのうちの一人」
「さあ主を讃えよう」
この二つの歌詞がなくなっています。
旧約聖書との関連性をなくした、もしくは、それ以外の何らかの意図があったと考えられます。
実は、レコード化に際しては、
「レコードのジャケットに掲載するために、原曲の作詞・作曲・翻訳者を探したが、見つからなかった」
という逸話があります。
実際に、レコードは、CBSソニー(現:株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント)から、『原作家不明』のまま販売されています。
レコードのジャケットには、
・1970年代に外国曲として日本に伝わったものに、名古屋YMCA(キリスト教青年会)の加藤孝広氏が訳詞をつけ、全国に広まった。
・CBSソニーがレコード化にあたり、原作詞者・作曲者を探したが判明せず、原作家不明のままレコード販売に踏み切った。
このような旨が記載されています。
世界の伝統文化を日本の子どもたちへと繋ぐために作られた童謡『アブラハムの子』。
この歌には、未だ解明されていない「人類史の起源」や「遺伝子の繋がり」の真相が隠されているのかもしれませんね😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈