業界第3位ドラックストアの売上構造から考える今後勝ち続けるための戦略#マーケティングトレース
明けましておめでとうございます。昨年からまわりの皆さまのマーケティングトレースを見ながらやらなきゃ!と思ってなかなか実践できておりませんでしたが今年からnote,twitterでも発信を継続して行きたいと思います。皆さまよろしくお願いいたします。
早速ですが第一回目は私が普段よく利用しているドラッグストア:コスモス薬品についてのマーケティングトレースです。実は本社は私の地元と同じ福岡なんです。
■会社概要
▼成長の軌跡
創業者は会長の宇野正晃さん。
ドラッグストア、食品スーパー、コンビニエンスストア、ディスカウントストアのいいところだけを集めた新業態。
また店舗形態を「小商圏型目がドラックストア」と名付けている。
ドラッグストアの市場規模7.2兆円 総店舗数は2万店超え
2018年度売上第3位 6,111億円(前年+9.5%)
(1位ツルハHD 北海道 2位ウエルシアHD 東京 4位サンドラッグ 東京 5位マツモトキヨシHD 千葉県)
西の爆安王と呼ばれており店舗数は1,004店舗(2019年7月末現在)
九州:545店舗
中国:169店舗
四国:111店舗
関西:139店舗
中部:37店舗
関東:3店舗
関東においては20年以降30店舗出店予定とのこと。
注目したいのは売上構造率で食品がなんと56.3%
(売上1位のツルハHD22.3% 2位のウエルシアHD22.2%)
なので如何にコスモス薬品が食品の売上比率が高いか分かりますよね。正直ここまで高いとは想像しておりませんでした。
そしてさらに驚きなのが販管費率です。なんと15.9%
(ツルハHD23.3% ウエルシア26.7%)
すなわちコスモス薬品は販管費を抑えて、その分消費者に対して安く商品を提供しているということですね!ありがたい!
■3C分析
顧客:メインは30代以上の女性。日々少しでも安く食料品を買いたいと考えている主婦層。食品の売上構成率から考えても主婦層に利用され続けることが大事。
自社(強み):やはり食料品の安さ、種類の豊富さではないでしょうか。冷凍食品、お酒なども豊富に揃っています。店内の照明も明るく清潔で、駐車場も広い店舗が多いと思います。
競合:普通に考えたら同じドラッグストアになりますが、コスモス薬品の業態であればコンビニ、スーパー(AEONなど)、ドンキも競合ですね。
もっと掘り下げるとAmazonもですね。(お水などの生活必需品)
■4P分析
product:商品
実はプライベートブランドにも注力しており様々なジャンルの商品が展開されています。
price:価格
ホームページをみると
コスモス薬品は特売もポイントカードもありませんが
同じ価格で「毎日安い!」を追求しています
と記載しています。
「毎日安い!」は生活者にとって日常的にコスモス薬品に来店し続ける理由、動機付けになるのではないでしょうか。
place:流通
主に郊外型の店舗
自社オンラインスト(薬品が安いしコンタクトも買えます!)
promotion:広告
販管費を抑えなければいけないので
折込チラシや各店舗からのLINE配信に注力。
■自分がコスモス薬品のCMOだったら
店舗拡大は一旦維持で、店舗自体の売上拡大を目指したい。「毎日安い!」という戦略は変えることなく
より多くの方に「毎日安い!」を認知してもらうための施策に注力する。一度店舗に来てもらって商品を手に取ってもらえば「安さ」を実感してもらえると思うので。
その手法としてできる限り費用を抑えて効率よくということであれば
ジオターゲティングを活用して、競合店舗への来店頻度が高そうな主婦層に向けて広告をリーチ。
他ドラッグストと比較するとLINE活用の余地があると思うので
運用を自社内で戦略的にやれるようにしたい。
また高齢者層に向けての宅配サービスなども検討しても良いと思います。
あとはキャッシュレス化にどう対応していき利益も出していくかも検討しなければいけませんね。
以上、最後まで読んでいただきましてありがとうございました。