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詩情あふれる葉山時間。


その夏訪れた避暑地は陽光が乱舞し

ブラインド越しの町は熱風で白く霞むようだった。

私は心のほてりをおさえて潮騒に願う、

ここで疲れた羽根を休めるのだと。

子供たちはかけがえのない季節の宝を抱いて

日没の岬で心の海を旅していたに違いない。

水平線の向こうからやってくる原色の夢を

きっと忘れはしない

私はといえばかすかに息の荒い愛犬に引かれて

赤銅色の二の腕と波間になくしたビーサンを想う。

人々は去っていくが或る年の夏を一つここに

残して行くに違いない。

季節は移ろい澄んだ水辺とまだ見えぬ富士の雲影を追う

肩にショールを纏い虫のすだく声をあとに

同じ秋色の話をしたい人の元へ急ぐのだ。

部屋のテーブルには

砂時計のように落ちるコーヒー。

とろけるような香りが時を紡ぐ。

街の日常にはない空間、何もないという快感。

時のない秋の夕暮れ、家族の声に安堵する

綿雲が揺れて煌めく潮の流れを見て過ごす。

はるかな贅沢の一瞬をこの部屋は刻んでくれる。

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《The Canvas Hayama Park》
神奈川県三浦郡葉山町下山口1969



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「暮らすように滞在する」五感で楽しむ葉山
The Canvas Hayama Park
https://thecanvashotel.jp/
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