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旦那の話を書く裏側で、思っていること

今日は少し裏話的なことを書く。

たくさん読んでくれる方はもうご存知だと思うけど、私はnoteで、ちょくちょく旦那の話をする。

エッセイに旦那が登場することは多いし、旦那が主題になることもある。

旦那とは、出会った頃から数えると、もうかれこれ10年以上のお付き合い。人生の半分近く一緒にいる。あと数年で半分以上になるのかな。そんな旦那は唯一、100%心を開ける相手。単純に見えて難解な性格で、なかなか人を信じられないわたしにとっての、唯一。

そして、引きこもり在宅ワーカーで友だちが少ない今の私にとって、リアルで話せる相手は殆ど旦那だけ。だから、日常の出来事や自分の過去を語っていくと、必然的に旦那の出番が多くなる。

旦那に言われて嬉しかったことや悲しかったことで、私の気持ちや気付きが生まれるし、楽しかったことを誰かに共有したくて、聞いてほしくて、笑ってほしくて、旦那との事をnoteで投稿したりしている。

リアルで人の悪意に晒され続け、そちらの気持ちばかり受け取ってしまうクセのある私は、実を言うと惚気るのにはかなり勇気がいる。「はあ?惚気乙」「キモい」「旦那自慢うぜえ」などと言われるかもしれない……と、かなりビクビクしながら書いていたりする。

もちろん、ネガティヴな感想を抱かない人がいない訳じゃないと思う。

けれど幸い、noteでは温かいコメントをたくさんもらえた。

私が「幸せです」って言って、それを喜んでくれる人がいた。それが本当に嬉しかった。顔も見えない赤の他人の(顔が見えないからこそかもしれないけど)、しょうもない惚気話を、「微笑ましい」「笑った」「心が温かくなりました」って言ってくれる人がいるんだ。私のこれまでの人生の中では、本当に奇跡みたいなことだった。

この間の盛大に惚気た記事なんか、すごい勢いでスキとコメントがついた。

「夫婦ネタってウケるんだな」……なんて無粋な事を思う自分もいつつも、素直に嬉しくて、照れたし、少し泣いた。旦那に言ったら旦那も照れて少し涙ぐんでいた。

でも、惚気記事を書いて、温かいコメントをもらえばもらうほど、引け目を感じてしまう自分がいた。コメントの裏に悪意があるんじゃないかって考えてしまう。

そして何故か「別に、私達は幸せな事ばかりじゃなく一筋縄では行かなかった」って言い訳をしようとしてしまう自分がいた。

でも「それを言って何になるんだろう……?」という思いもあった。

そして、そう言いたくなる自分を省みた時、自分の中に「怯え」があることに気づいた。

幸せを手放しで享受することが怖かった。

嫉妬されたり嫌われることに怯えていた。

精神的に不安定になると、あたたかなコメントをくれた人たちでさえ、裏で何考えているかわからない……と、疑心暗鬼になってしまうほど、私の被害妄想と見捨てられ不安は根強い。現実と妄想の区別がつかなくなる。

けれど、最近はこう考えられるようになった。「私に嫉妬していたとしても、嫉妬を感じるのはその人の問題だ」と。冷たい言い方かもしれないけど。

感情は常に表裏一体だ。何かの拍子に反転する。そして他者のそれをコントロールすることは、私にはできない。

それで八つ当たりしてくる人に、自分を曲げてでも好かれたいかというと、別に好かれたくない。嫌われてもかまわないとまでは言わないけど、そういう人にかまっていると自分が保たないから。そういう人に従おうとしてしまうのは私のクセだけど、従ってばかりじゃきっと、これまでと変わらない。

そしてこの「幸せ恐怖症」の原因は、罪悪感だ。

わたしの罪悪感は無意識に刻まれたものもあるし、実際に取り返しのつかない過ちを犯しもした。けれど、罪があっても私自身が幸せになってはいけない理由はどこにもないはずだ。それに罪悪感に逃げるのは、弱さだから。

私が幸せになることで喜んでくれる人もいる。私が幸せになることで、幸せって思ってくれる人もいるし、私の幸せな姿を見て励まされる人もいるかもしれない。別にクソって思う人がいてもいい。でも、クソって思う人はスルーしつつ、好きって言ってくれる人を大事にしたい。

noteでこうして受け入れてもらえたことは、私にとって「人の温かさに触れた経験」として確かに息づいている。本当に有り難い、嬉しい。この経験があるから、不安定になったらまた多分自分を見失ってしまうかもしれないけど、元気になったときには、また戻ってこれるはず。

それに、一筋縄でいかなかった話も、使いようだ。それは言い換えれば、それを乗り越えた経験でもあるわけだし。そういうのは、酒の席か、身近な人との関係に悩んで本当に助けを求める誰かのために、とりあえず今は大事に取っておこうと思う。

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逸見灯里
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