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何も話せなかった

※前回の続きです。

放課後に私とAちゃんとさゆりちゃん、そして関係のある2人、合わせて5人で一緒に話し合いをすることになった。
私とAちゃんだと話し合いが出来ないのでさゆりちゃんが人をつけてくれた。
場所はさゆりちゃんが担任の先生と話し、個室になった。

長机を挟んでAちゃんとさゆりちゃんともう1人の子が反対に座り、私ともう1人進行役としてクラスメイトが座った。

はじめの間は誰も口を開かずシーンとしていた。
気まずい空気の中、進行役の子が
「空気重くない笑 マジで暗すぎじゃん。ほら笑って笑ってw」と言った。
私以外は笑顔を作って「そうだねw」と答えたりしていたが、私は笑顔を作れずに下を向いて机を見つめた。グッと泣くのをこらえていた。

そこから話し合いが始まった。
「よしじゃあ、お互い嫌だった事とこうして欲しいとか希望を言ってみよ〜😆 」と進行役の子が言った。

Aちゃんが話し始めた。
あの時こうして欲しかった。これが嫌だった。今はこうして欲しい。
そんな話をしてくれた。

私の番になったが何も言えなかった。
言うのが怖かった。
元を辿れば私のせいなのだから、私が悪い。
言うことなんてないんだ。

進行役の子が「ほらホント言っていいんだよ〜 大丈夫言っちゃいなよ(((o(*゚▽゚*)o)))」と言った。
それでも言えなかった。
ずっと首を小さく横に振り続けた。

Aちゃんはニコッと作り笑いをしながら「ほら例えばこの目とかさ」と言った。
周りの子も「確かにね🤣」と言いやすいように雰囲気を作ってくれたが言わなかった。
その時言えば良かったのだろうけど、怖すぎて何も言えなかった。涙をこらえるので精一杯だった。

見かねてさゆりちゃんが
「ほら言わないなら私言っちゃうよ〜😙」と言った。
話を聞いてくれた時に私が少しだけ言ってことを話そうとしたのだ。
私は首を振りながら少し涙目でさゆりちゃんを見つめた。やめてお願い。言わないで。お願い。

願いが通じたのかさゆりちゃんは言わないでくれた。5時半になり、先生が時間だと伝えに来て、その話し合いは終わった。

今思い出しても辛い。
何にも言いたくなくて、ずっと涙を堪えて、辛くて。
今も思い出すと勝手に涙が出てくる。
完全に立ち直れたと思っていたけど、実はそうじゃないらしい。


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