見出し画像

地方移住011  長野・山梨・新潟で人気の移住先は?「ふるさと回帰フェア」ほぼ完全密着ルポ②

首都圏の移住検討者はどの市町村に関心を寄せているのか?
9月21日・22日に東京国際フォーラムで開かれた「第20回ふるさと回帰フェア2024」の「ほぼ完全密着リポート」の2回目。

前号「地方移住010 人気の市町村どこ?「ふるさと回帰フェア」ほぼ完全密着ルポ①」では 初日の西日本の自治体について市町村名をあげてレポートしましたが、2回目の今回は、同日の甲信越地方の報告です。

首都圏から地方へ移住を検討する方が増えていることは、このブログの初号「地方移住note001  なぜ地方移住をすすめるのか 増える東京からの移住者」に詳述しました。

今号はフェア初日の甲信越3県=山梨・長野・新潟についてのレポートですが、西日本について書いた「地方移住010  人気の市町村はどこ?」も
ぜひ読んでください。また、このブログは、移住を検討されている皆さん
だけでなく、移住定住施策を実践・検討されている自治体の皆様にも読んでいただけるよう書いています。お仕事の合間にでも読んでいただければ幸いです。

フェアの初日21日(土)の東京は好天。会場には開場とともに幅広い年代の移住検討者が来場しました。筆者は昼食時間以外は会場に滞在し、この日は
①開場直後 ②午後イチ ③閉場約1時間前の3回全国の自治体の移住相談ブースについて相談者の来訪状況を「相談席がうまっているか」
その後ろにある「相談者待機席がうまっているか」をチェックしました。

初日の会場全体図

詳細な巡回ルートは前号を参照いただきたいのですが、
①開場直後の巡回 午前10時10分~午前10時45分 
②午後イチの巡回 午後0時45分~午後2時10分 
③閉場1時間前の巡回 午後3時半ころから 
の3度会場を回りました。

1人で見て回りましたので筆者が通り過ぎた直後に急に相談者が増えたなど死角はありますが、過去2度のこのフェアの取材経験も頼りに確認しました。ひとつの目安として読んでいただけるとうれしいです。

以下の項目です
◆地方の人間関係は「ドライ」か
◆農山村は共同体
◆長野県でこの日人気は長野市など7市と1村(写真あり)
◆地方暮らしのマイカーは「家族の救急車」
◆山梨県はスタートダッシュで「出遅れ」も
◆新潟県では「山も海もある」あの市に多くの相談者


地方の人間関係はドライとは限らない
私は東京の特に若い世代の皆さんに地方に移住してほしいという願いをこめてこのブログを書いていますが、近隣との人間関係においては、首都圏の賃貸住宅で生活しているのと同様のドライな感覚で大丈夫だろうと考えていると失敗することがあります。
私はこれまで都内の賃貸集合住宅に7年間住みましたが、私が現在住んでいる福岡市は大都市なので集合住宅でも戸建てでも東京並みの近所づきあいで済む地域もあります。しかし、福岡市の中心部を離れて農村部にいくとそうはいかないことが多いです。

◆農山村は「共同体」
というのも農村部の近所づきあいは「共同体」という考え方がベースになっているからです。
田畑で農作物をつくる際の農機具や人手の貸し借り。
災害時の作物の避難など、近くの同業の仲間から教わることはたくさんありますし、地域の皆さんと助け合わないと成立しない作業もあります。
また、市町村の役場は移住定住に力を入れていでも、町内の地域によってはその地域共同体のリーダーにあたる実力者が「移住者は困る」という考えで移住者を歓迎していないこともあります。
移住を検討される際にはまず「共助」への意識を高めた上で、市町村の担当課やJA(農業協同組合)、先輩移住者など、できるだけ多くの方に実際の話をきかれることをお勧めします。

【甲信越】
県別ブース数(21日・多い順) 長野県33  新潟県17 山梨県10

★長野県
長野県と山梨県
はフェアを主催したNPO「ふるさと回帰支援センター」が毎年発表している「移住相談者が選んだ移住希望地ランキング」で毎年上位の常連です。長野県は2023年のランキングでは4位でした。

「ふるさと回帰支援センター」のプレスリリース(2024年2月27日)
【2023年】移住希望地ランキング公開 |お知らせ|ふるさと回帰支援センター

このフェアでも都道府県別では全国で最も多い、両日で41のブースを出展
タイトル写真は21日(土)午後2時半ごろ。一番手前の列が長野県の「諏訪湖
移住プロジェクト」
山梨県の市町村のブースですが、多くの相談者が
確認できます。

ここから先は

2,001字 / 1画像

¥ 300

フリーランスとして活動しています。新人のフリーランスとして、いただいたサポートは生活している福岡市ら各地に取材に伺う際の旅費・宿泊費に使わせていただきます!