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雑草詩句短歌

この故郷の荒れ家の

古い畳の上に眠っていると

大地そのものの上に横たわっているように感じられる

月光や山影が直接心の地続きとなり

夢の諸象が押し寄せる

私はもう影となって漂うだけ

どことも知れぬ野にさまよいいでて

誰とも知れぬ影のひとりとなって

何とも知れぬ混沌の意識にまざって

生とはこのように広く

命とはこのように軽いものなのか

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