スラムダンクは、禁煙教育の最強のツールである
宮崎県延岡市の映画館の前を歩いていたときに、「スラムダンク」の等身大のポスターを見ました。
およそ30年前、青森県で勤務していたときに、少年ジャンプで連載されており、テレビではアニメが放映されていました。
むつ市の映画館で、スラムダンクの映画を見たことを思い出して懐かしくなりました。
主人公の桜木花道が高校に入ってバスケットに出会い、仲間とともに成長していく物語です。
少年ジャンプのモットーの「友情・努力・勝利」が盛り込まれた王道のスポーツ漫画でした。
下北半島にある風間浦村の小学校で、禁煙教育をやったことがあります。
村の保健師さんと小学校の養護の先生が企画しました。
校長先生も、非常に協力的でした。
そのときに、スラムダンクのエピソードを使わせていただきました。
スリーポイントシュートの名手である三井寿(ミッチー)は、足を怪我してバスケット部をやめて不良になっていました。
最終的には「バスケがしたいです」とチームに戻ってくるのですが、その不良時代を回想するシーンがあります。
不良仲間がタバコを吸っているのに、ミッチーは決して口にしませんでした。
タバコは体に悪いことを知っており、「いつか戻るのだ!」という強い意志があったと思います。
生徒は皆テレビのアニメを見ていたので、この話にすぐ反応しました。
終わった後に、「ミッチーはタバコを吸わないんだ」と子どもたちが話しているのを耳にし、してやったり、と得意になりました。
小学校の5~6年生を対象にしましたので、今は40歳代の前半くらいになっていると思います。
禁煙教育の成果があったかどうか……。
風間浦村は下北半島にある小さな村です。村内に下風呂温泉があり、ミルク色の湯が出ます。
同志社大学の創設者である新島襄が、幕末に箱館から密航するときに、「風待ち」のために数日、下風呂温泉の宿に滞在しました。
宿の主人に、密航してアメリカに渡ることをしゃべってしまいました。
外国への渡航は厳しく禁じられていましたが、宿の主人は秘密をもらさず、密航は成功しました。
この縁で、風間浦村の小中学生の修学旅行で、京都の同志社大学を訪問することが恒例となっていると村長さんから聞きました。
風間浦村の児童生徒が大学に来たときは、学長が「皆さんの村のご先祖のおかげで、今の同志社大学がある」とお礼の言葉を述べるそうです。
スラムダンクの巨大ポスターで、風間浦村を思い出しました。
いつかまた、下北半島に行ってみようと思っています。