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2050年のジェンダー論スタンダード?ジェンダー・ノンコンフォーミング

ジェンダーで困ったことはない、ジェンダーに関心はない、自分は周りの人間を平等に扱うよう心がけているというそこのあなた。
3分だけ立ち止まってそれが正しかったか確かめませんか?

Gender:性
nonconforming:従わない、適合しない

直感的に述べてみると、
「『性』という概念や規範に縛られない」
ということである。

私はジェンダーを学び始めたばかりであり、誰にも居心地の悪さを感じてほしくないという思いがある。
しかし、この概念について、適切に分かりやすく解説した日本語のサイトが見つけられなかったので、自分なりにまとめてみることとする。

私はより多くの人が生きやすさを感じることに貢献することを目指している。
ほとんどの人が、自分の身近な人が幸せに生きられることを望んでいることと思う。
しかし、全ての人間が何らかの属性でマイノリティ、カテゴライズできない部分を持ち、不自由さや縛りを感じているはずである。

1人の目の前の人間を理解しようとするとき、個人にミクロ的に向き合うのだが、マクロ的な社会学的な視点からその人への理解が深まることもある。
マクロ的な視点の一つとしてジェンダーがある。

私含め、私の友達は家庭環境が複雑なことがきっかけとなり「生きやすさ」の実現を目指し、「ジェンダー」を手段とする人が多く、アンテナがよくはれている。
その友達たちを無意識に知識が乏しい故に傷つけてはいないだろうか?と思う節があった。
そしてその友達たちは、知識と説明力と強さを持っているから、居心地が悪い時には言葉にできるのが幸いであることにも気づいていた。
実はその友達たち以外にも居心地の悪い思いをさせてしまってはいなかっただろうか…

ドキッとしませんか?

まず自己理解をとっかかりとして学びを進める。

ここで話がやっと戻ってくる。(ジェンダーの話は敷居を高く感じる人が多いからここまででなんとか1人1人の話にしたのである。話が冗長なのは私のせいでは決してないと理解していただけますよね。ありがとう。)

ジェンダー・ノンコンフォーミングとはどんなものか

定義は最初に簡単に述べたので、当事者のエピソードをあげさせていただく。
このエピソードまでの前提を少し付け加えると、
ジェンダーと言えば、フェミニズムなどの男女の二元論的なものから始まり、LGBTなどが最近よく聞かれるのではないか。このような「カテゴリー」に反して、ジェンダー・ノンコンフォーミングとは、

「そもそも、自分にジェンダーがあるという感覚が持てない」

シュリー・マーデル著 須川綾子訳, 『13歳から知っておきたいLGBT+』

というカテゴリーをそもそもしない形で、自分自身を認識したり、表現する人たち、姿勢のことである。

「初対面の相手が私の外見のせいで混乱して、私を男性と女性のどちらの箱に入れていいのかわからなくなることもあります。それでも、自分を表現した上でコミュニティの一員なんだという感覚を持てることは、とても励みになるし、大切です。
 自分が心地よいだけじゃなく、他人からも受け入れられることで、私はトイレなど、勝手に決められたジェンダーの分類にめくじらを立てずにいられます。」

シュリー・マーデル著 須川綾子訳, 『13歳から知っておきたいLGBT+』

これを読んだ時に、自分はこれだったのだなぁと気づいた。

学歴としては特権階級にあり(男性性の強い競争社会のトップ層にいる)、
家庭では母親が全てを支配しており(男性性の強い女性)、
小学校低学年から見ているBONESの主人公の研究者に憧れたことがきっかけで研究者を目指していた(主人公は男性性の強い女性で男性性の強い社会で活躍していた)。

このように、多くの日本人と異なり、自分は男性性も女性性も同等にあるような環境に身を置いて過ごしてきた。

私のロールモデルは、Queenのフレディ・マーキュリーであったり、善徳女王であったり、真田幸村であったり、性別がバラバラであった。

このような性別で敷居を感じない恵まれた環境であったから、私は「性別」という差異の感覚を理解できず、そもそもその差異すら知り得なかった。

さらに、過干渉の抑圧された家庭環境では、「個人を見て欲しい」という感覚の方が強く、私の生きづらさは性別が原因でなかった。
全ての人間が何にも規定されずに好きに生きられる社会を作りたいと思っていた。

このような生い立ちや考え方から、私は自分がジェンダー・ノンコンフォーミングだと自認できるのではないかと思う。

なぜ記事にしているのか

私は、全ての人間に居場所が必要であり、ジェンダーでマイノリティであると感じている人には、何かしらのカテゴリーを持ち、時には作り、場所を持つことが大切であると思う。

しかし、なぜ今回、その真反対である「カテゴライズしない」ことにテーマを絞ったのか。

それは、ジェンダーでマジョリティの側、つまり社会を作る側の人間が、ジェンダー・コンフォーミングの姿勢に一度立ってみるべきではないか?その立場から育てられるべきではないか?と思ったからである。

1人1人の人間の生きやすさの実現を目的とし、
その手段として、
現代の性規範に気づき(を学び)、
まずは性規範から抜け出すべきではないか。
その上で、自分のジェンダーに向き合い、その居場所に行くと良いのではないか。

私も学び途上であるが、たくさんの意見と議論ができたらと思います。


写真はジェンダーギャップの少ない国Top5、スェーデンのストックホルム駅
近年地政学が人気であるが、その国の環境はその国の人柄に影響を与える
(生存が厳しい寒冷地や砂漠では助け合いが必須で男性性が低い社会であると言われている)
日本の気候は大変過ごしやすいですよね。
写真の無断転載はご遠慮ください


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haveaniceday_hope
日本でのキャリア教育の普及のために活動しています。現在海外大学院で学び、研究を進めているので、どうぞ応援よろしくお願いいたします!