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スコップを強く握りなおす夜/なまけdays#11-200223

・人にお会いして少し疲れたので、まとまらない感じでいきます。普段からまとまってない、等の苦情は受け付けておりませんのであしからず。

・研究の最先端を走るような方のお話を伺いました。いい夜でした。

・「本当に好きなら、ひとりでやるだろう」って、そういう風に言う人がいる。もちろん、勝手に一人で進められちゃうような人もいるのだろうなあ、と思う。

・だけれども、私は弱いので、一人ぼっちで砂漠に穴を掘り続けるのは、とても苦しい。いつ出てくるとも分からない水を探して、砂漠に一人でスコップを突き立て続けるのは、孤独だ。そのうち、今掘っているこの場所に、本当に水脈があるのかわからなくなってしまう。たしかに、ここにあると思ったのに、そう直感して堀り始めたのに。

・そういうとき、まわりを見回すと、はるか遠くに人影がみえる。その人は、あるいはその人たちは、迷うことなくスコップを振り続けている。傍らには、私が掘り起こした砂の何倍も高い砂の山。いったい、どれくらいの時間掘っているのだろう。

・そのうち、その人が掘っている穴から、途方もない量の水が噴き出して、砂漠の空に虹をかける。おおきな、どこからでも見える虹だ。

・皆が、その虹を見上げている。ああ、綺麗だな。顔に当たる水の粒が美しい。その人が積み上げた砂の山が、とてつもなく尊いことがわかる。

・次第に、虹は薄れて。また、なにもない砂漠が戻ってくる。虹があった場所をぼんやりと眺めて、それからまた、穴を掘りだす。

・そういう人を見ると、私もこの穴をもう少しだけ、いや、とことん、掘ってやろう。そういう気持ちになる。

・一人きりで砂漠で穴を掘るのは、寂しくて孤独だ。終わりが見えずに、価値を問いたくなる。だけれども、そこには必ず水脈があると、そう信じて掘り続ける先人たちがいる。そうしてかかる、大きな虹がある。

・そのことを知っているから、私たちはまたスコップを強く握りなおすことができるのだろうな。

・そんなことを、考えていました。

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