ハリー・ポッターシリーズ(ファンタビ含む)一気見
としまえんのハリー・ポッタースタジオツアーに行きたくて、全部一気見(?)することにした。
ハリー・ポッターといえば、俺の学生時代に大流行りした作品だけれども、思い入れとかは正直なくて、飛ばし飛ばしにいくつかの作品を観たことがある、みたいな感じだった。そのため、有名どころの情報だけは知識があるけれど、全体像はさして把握できていない状況。
《鑑賞後追記:結論としては「謎のプリンス」と「死の秘宝part1」を観ていなかった》
ということで一作目から順番に観ていき、鑑賞後の感想を簡単にまとめていく。
観た後すぐの感想なので、あまりまとまりがないことをご了承いただきたい。
また、全作品を観終えた後の注釈や追記を一部加えています。
ハリー・ポッターと賢者の石
何を隠そうシリーズ第一作目である。
これはさすがに観たことがあった。
けど、結構忘れてた。
公開した年は小学生だったけれど、大人になって観た今、結構印象変わるなあと思った。
まず魔法使い版ホーム・アローンみが強いというか、こんなにもガキの冒険譚みたいな映画だったかと。
まあ、ダニエル・ラドクリフも、エマ・ワトソンも、ルパート・グリントも今作では実際にガキなので、そりゃガキの冒険譚なんだけれど。
《鑑賞後追記:後々調べたら、監督がまさにホーム・アローンの監督だったようだ。しかもキャストが大勢の子役だからホーム・アローンで子役慣れしてる監督を抜擢した、みたいな理由もあったっぽい。そりゃホームアローン感でるわな》
それから、想像より勧善懲悪みが強かった。
俺がすでにスネイプが悪いやつじゃないと知ってしまっているというのもかなり大きいとはいえ、あまりにもスネイプ悪人決めつけ突っ走り暴走劇だったというのもあるし、ラストシーンでせっかくスリザリンが優勝なのに、訳のわからない忖度でグリフィンドールが優勝してハッピーエンドみたいなオチがつくのも、めちゃくちゃ時代を感じた。
「共に立ち向かう勇気は何よりも素晴らしい!ネビルに10点!」って、そんなこと言い出したらスリザリン寮生にだって何かしらの加点はあるだろという話である。
今の時代だったら、あのオチは結構反感買う人いるんじゃないかなあ。
スリザリン寮生とかマルフォイは嫌なやつってだけで、あんな公衆の面前で恥かかされるほど悪いことしてるわけじゃないのに(少なくとも本作では)。
グリフィンドールが良ければ、ハリーポッターが良ければ、オールオッケーみたいなのは、なんかキモいなと思っちゃった。
そんな第一作目。
ハリー・ポッターと秘密の部屋
もう第二作目時点で観た記憶が一切ないシーンが結構あった。
でも観た記憶があるシーンもそこそこあったので、多分観たんだと思う。
ちょっとずつホグワーツやハリーの秘密が明らかになり始めて、面白くなってきた。
連チャンで観るとある種、ドラマを観ているみたいでいい。
ドビーって第二作目にはもう出てきてたんだ、という驚き。
お約束みたいな展開も多くて、シナリオとして優れている感じはしないけれど、厨二心をくすぐる描写が多くていいなあ。
ハリーみたいなガキんちょに、ホグワーツの何でもかんでもをやらすなよと身もふたもないことを考えながら観た。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
なんとなく観た記憶はあったが、もはや観てなかったと言ってもいいくらいほとんど忘れていた。
もう3年生だと言うのに、マルフォイが全く成長してなくて笑ってしまった。
毎回毎回、映画の冒頭で性懲りも無くハリーをいじめているマグルの家族の頭の悪さにも笑える。
映画としては、最終盤で時間を巻き戻しながら解決していくという伏線回収的な演出もあったりして、ここまでの三作の中で一番面白かった。
ハリー・ポッターのトラブルメーカーっぷりがすごい。
ハリー・ポッターと炎のゴブレット
ついにヴォルデモート復活。
四作目にして「あの人」が復活。「賢者の石」からの歴史を考えると大作だなあと感じる。
主人公だし、特別な力を持っているからとはいえ、ホグワーツにおいて、異常なまでにハリーが特別扱いされているので、反感とか買わないのかな?とずっと疑問だったけど、ロンとの喧嘩で、その辺を軽く回収した感。
セドリックはいいキャラだったのに、今作だけで(今後も出てくるかもしれんけど)死んでしまって残念。
他校の生徒なんかも登場して広がりがあって非常に良かったけれど、今後ホグワーツの外に話が広がることはなさそう。
一作目のラストでマルフォイらスリザリンチームが、ただ嫌なやつってだけで恥かかされて可哀想と書いたけれど、親父がヴォルデモートと直接繋がってるとなると、だいぶ話変わってくるよな。
それでもあのシーンのダンブルドアはかなり大人気ないとは思うが。
もはや今作はほとんど記憶がなかったけれど、断片的に観た記憶があるのはなんでなんだろう。
映画館で俺は毎回寝てたのか?
金曜ロードショーとかでチラ見した記憶だけあるのかもしれない。
ハリーが気を失って場面が変わる演出好きやね、と思った。
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
これは絶対に観たことがあった。なのにほとんど忘れてた。なんなんだ俺は。
だけど、絶対にあるはずの暗い図書館みたいなところを騎士団が箒で爆走するシーンがなかった。
不死鳥の騎士団の中のシーンだと思ってたんだが、違うらしい。
さて、そんなわけで不死鳥の騎士団。どんどん面白くなってる。明らかに面白くなってる。
一作目から広げてきた大風呂敷がどんどん畳まれ始めているというか、新キャラも交えつつ、キャラクターの成長とともに物語が終幕に向かっている感じが最高に気持ちいい。
今回もダドリーにいじめられてるシーンから物語がスタートしたけれど、ここまで来ると逆にマグル界におけるハリーの成長のしなさに笑ってしまう。
あの家族との関係性を考えれば、状況を変えるのは難しいまでも、あまりにも毎年毎年いじめられすぎている。
というかこのダドリー家のすったもんだがどうなるのかももはや結構楽しみですらある。
シリウスと暮らしてほしかった。
《鑑賞後追記:結局この「不死鳥の騎士団」を最後にダーズリー家との様子はほぼ描かれなくなった。それはそれで残念だった。》
そして、前作の「炎のゴブレット」で少し回収した「ハリーダルくね?」問題が今作ではさらに表面化した。
そりゃそうだよな。こいつのせいで、ずーっとホグワーツはトラブル続きなんだもん。
その上、協調性のかけらもないし、トラブル起こしまくるし、俺が他の生徒だったら「もうホグワーツ辞めてくれよ。俺の前から消えてくれよ」と思ってるに違いない。
ホグワーツの生徒はまだ子どもだし、普通に考えたらそうならないわけないだろ、というこちらサイドの感情をしっかり今作で解決してくれた。
広い視点で見た時、なんやかんや言ってもハリーなしではこのヴォルデモートに関わるトラブルを解決できっこないわけだから「ハリーについていこう!」みたいな流れになる今作はかなり大事な回だったように思える。
何もわからない、何も察せない、正義感が強いの三拍子で成り立つハリーが次作の「謎のプリンス」でどんな暴走をするのか今から楽しみである。
今作を見る限りでは、ハリーの父親がスネイプをいじめてたってことなんだろうか?
児童文学という立ち位置から考えれば「実はそうじゃなかったよー」となりそうなもんだが、人間なんぞ善悪併せ持っているわけだから、そういう過去があってもいいなと思う。
ここは今後、確実に何かしらの回収があるだろう。
それでもスネイプは敵対しつつ、基本的には問題解決(=ハリーを助ける)の立場を取っているし、ハリーもハリーでスネイプにいい感情を持っていないながらも頼るところは頼ったりしていて、そんなスネイプとの関係性も熟成されてきてていいなと思った。
そんなスネイプ率いるスリザリン関連の話で言うと、マルフォイ父はヴォルデモートにベッタリのもはや小ヴォルデモートみたいな立場なんだけど、そんな親父を持ちながら呑気にホグワーツでハリーをいじめてるマルフォイどんだけお花畑なんだよという感じだ。
その事実を知ったら、ショックでマルフォイ死んじゃうんじゃないか?
どう考えてもこの辺りも今後描かれるはずなので楽しみである。
公開年月日とともにCG技術もあがっているのか、ハリー・ポッターの世界観やビジュアルがより強固なものになっていて、それもまた楽しい点。
あとアンブリッジのキーキーうるせえババアという立ち位置は小物悪役として最高の働きをしていたのと、一作目からずーっと出てる意地の悪い用務員のジジイは今後どういう関わり方をしてくるんだろう?
《鑑賞後追記:結局このフィンチはメインストーリーにはほぼ関わらなかった》
そんな「不死鳥の騎士団」。
ハリー・ポッターと謎のプリンス
今作だけ絶対に観てない自信があった。
記憶通り観てなかった。
「不死鳥の騎士団」を観終わって、マルフォイがどうなるのか楽しみしてたら、冒頭から怒涛の回収劇だったどころか、これはもはやマルフォイ回ではないか。
冒頭で早々にマルフォイ父が逮捕され、孤立するマルフォイ。
「やらなきゃ殺される」と言い、最後はダンブルドアを追い詰める。完全にマルフォイまでデスイーターに。
親父からどういう教育を受けてきたかは描かれてないから知らないけれど、マルフォイ自体はヴォルデモートやトム・リドルに大した思い入れもないだろうに不憫すぎる。
相変わらずハリーは大した根拠もなく「マルフォイが黒幕だ!」と言わんばかりに(というか言っていたし)暴走していて、一作目から何も変わってないところを見せてくれて安心感があった。
けど、終盤にかけてのダンブルドアの「言うことは全部ちゃんと聞け」という言いつけはしっかり守っていた。
言いつけとは言え、苦しむジジイに水飲ませ続けるシーンはあまりにも鬼畜すぎて笑ってしまった。
そういえば演出として画面の色が変わるシーンが多々あったけど、どういう意図があるんだろう?
今作はあまりにもハッピーがなさすぎたので、ちょっと胃もたれした。
「不死鳥の騎士団」くらいのバランスがファンタジーとしてちょうどいい気がする。
それから急にラブロマンスぶちこみまくって来たけど、予定調和すぎるだろ。
原作に準拠して辻褄を合わせてるのかもしれないけれど、あまりに唐突すぎる。
ずっと一緒にいたロンとハーマイオニーすら、結構描ききれてないのに、ジニーとハリーはもう意味不明。
ジニーとハリーが最終的にくっつくことは知っているので、ここ全員親族になるんだなあ。
どうでもいいけど、ロンの家族はハリー・ポッターにおける唯一の完全なる善って感じがして毎回ホッとする。
ホッとすると言えば、今作の表題である「謎のプリンス」とはスネイプのことであり、今作ではスネイプがヴォルデモートに寝返ったみたいな演出をされているけど、ダンブルドアとのツーカーの関係性も同時に描かれているし、明らかにヴォルデモート側じゃなくてホッとできる。
「まあ、なんかあるんやろな」という気持ちでスネイプの一挙手一投足は観れるので、ドキドキしなくてありがたい。
しかし、キーマンだなこの男。
ハリー・ポッターの裏主役はスネイプと言ってもいいのではないか?
そういえば、USJ名物のバタービールを知った気になっていたけど、今作観てなかったってことは俺バタービールがどこのなんなのか知らなかったんじゃん。ここで出てくるのかよ。と思った。
さて、シリーズ最終作となる「死の秘宝」は観たことは確かなのだがあまり記憶がない。
ネビル・ロングボトムが最後の最後にキーマンになることだけは覚えてる。そのシーンはなんとなく思い出せる。それ以外何も記憶にない。下手したら後編だけみて前編観てない可能性すらある。
ハリー・ポッターと死の秘宝part1
前編なので今作では何も解決していないけれど、一応感想を書いておく。
前編観てないかもと書いたけど、多分これ観てない。全く記憶ない。
でも後編は絶対観たんだよな。なんで後編だけ観たんだろ。怖すぎる。自分が。
まあ、そんな話は置いといて、冒頭からどんどん人が死ぬ。
あれだけ世話になったムーディ先生もあっさり死んだ。
あっさりしすぎて下手したら生きてるんじゃねえかと思ってる。
《鑑賞後追記:死んでた》
スネイプが冒頭のヴォルデモート軍団会議で、ホグワーツの先生見殺しにしてて、もしかして本当に悪に染まってるのか?と疑ってしまった。
まんまとミスリードに乗せられている気もするが、その辺の細かいオチを覚えていないので、楽しみである。
結局は味方側なんだろうとは思うけれども、確かスネイプはラスト死んだような記憶があるので、記憶の答え合わせといきたい。
「秘密の部屋」で出て来たドビーがようやく再登場。
キーキーうるさいババアも、また似たような立ち位置で再登場。
完結に向けてフルキャストって感じでいい。
けど、ラストともなると話に遊びがなさすぎるというか、終始話が暗くて、息つく暇もなく進んでいくのでわくわくとは程遠い。
なんというか、本当に伏線を淡々と回収しているイメージに近い。
そういう意味では、面白いとは言い難いかもしれない。
マルフォイはデスイーターになってはいるものの「謎のプリンス」でも書いたようにヴォルデモートに思い入れなど(少なくとも映画では)ないし、終始迷いが見える。
顔ボコボコのハリーにも気づいていたけど、気づかないふりをしていただろうな。
最終的にはマルフォイも助かるんじゃないかと思っているんだが、あんなどうしようもない親父の息子として、今後どうやって生きていくんだろうか。
さあ、次でハリー・ポッターついに完結である。
ハリー・ポッターと死の秘宝part2
ついにハリー・ポッターシリーズ完結。
全編通して見れば壮大なファンタジー映画として大満足だったが、個人的にアクションが好きじゃないので、死の秘宝part2自体はそこまでだったかも。
あと成長とともに顔も微妙に変わってたり、服装も微妙に変わってたりして、誰が誰なのかわからないところがちょこちょこあった。
ムーディ先生のことを急にマッドアイとか呼び出して、?マークだった。
冒頭で「マッドアイが死んだ…」ってセリフで誰?ってなった。
あとでwikiとか見つつよくわからんところは整理していきたい。
大筋はある程度わかったけれども、スネイプの記憶だけで伏線を全て回収するのはなかなか厳しく、原作で補完しないと腑に落ちないところもあるなあという感じだった。
スネイプがジェームズにいじめられてたんじゃね?という件も結局片付かなかった。
今作でもちょっとジェームズがスネイプに嫌がらせする描写があったな。
《鑑賞後追記:原作では一方的にジェームズがいじめてたわけではなく、スネイプもやり返したりして、要するに犬猿の仲みたいな感じだったようだ。とはいえ、一時期のジェームズは実際に嫌なやつだったことも確かなようで、改心しリリーと結ばれたという流れらしい。映画じゃ全くわからんね。》
スネイプといえば、今作で描かれたダンブルドアとの「ハリーどうする?会議」において「殺すつもりで育てた豚か?」みたいなセリフが印象に残った。
ダンブルドアが完全なる善で、スネイプが悪という描き方を特に「死の秘宝part1」からは強めていたけれど、あのセリフで一気にひっくり返るのがすごい。
ダンブルドアにもダンブルドアの考えがあってなんだろうけれど。
「分霊箱となっているハリーは死なねばならぬ」みたいな話だったけれど、一回死んで賢者の石で蘇ったみたいなことなんだろうか?ハニトコの杖の所有者がハリーだったから、結局死の秘宝全部揃えてて、トム・リドルを完全に抹殺したよーってことなんだろうか?その辺も一回観ただけではよくわからなかった。
秘密の部屋の蛇の牙がここに来て役に立ったり、ある時から(炎のゴブレットだったか?)急に現れたルーナがティアラを探すキーマンだったりと、全作品がちゃんとクライマックスに繋がっていて良かった。
そういう意味ではノロマでマヌケみたいな描かれ方を一貫してされていたネビルが、最後の最後で化けるのはとんでもなく爽快だったな。最後一番カッコよかっただろあいつが。
最後マルフォイが呑気に親になってたけど、親父ともどもヴォルデモートにベッタリしてて、その後平気で生活できるもんなんだろうか?19年後だから多少収監されてたりしたんかな?
最後の最後はマルフォイ家(ドラコと母親)もヴォルデモート抹殺に一役買っていたけれど、それで色々チャラにはならんだろという感じである。
それとは逆にマクゴナガルがハリーが帰って来た時に「スリザリンを地下牢に入れとけ」みたいなこと言ってて、一貫してスリザリンの扱いが悪すぎて可哀想だなとも思った。
なんにせよ、魔法界という世界観が非常に良くて、全体としてはハリー・ポッターの世界を十分に堪能した。
ベストオブハリー・ポッターは「不死鳥の騎士団」。
そういえば、図書館みたいなところを箒で爆走するシーンがすごい記憶にあったんだけど、そんなシーンなかった。なんだったんだあの記憶。
次はファンタスティックビーストを観ます。
どうやらハリー・ポッターよりもさらに前の時代の話らしい。楽しみ。
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
ついにファンタビまで来た。
ファンタビはハリポタほどスウィングしてないというのは話に聞いていたけど、まあ、なんかそれもわかるなーという感じである。
つまらないわけではなかったけれど、軸があんまりないというか…なんというか…
ハリー・ポッターにおける「魔法学校」という設定が異常に魅力的すぎるので、主人公の動物学者という設定だけでぶん回すのは、なかなかシビアな戦いになるなあと。
で、実際になってたなぁと。
公開当時、ハリポタファンが「ハリポタのスピンオフが出るぞ!」と楽しみに観に行った割にハリポタ全然関係なかった…みたいなガッカリはきっとあったんじゃないかなあ。
《鑑賞後追記:細かいことを言い出すと、ロゴとかビジュアルとかにハリポタ要素はたくさん詰まっているらしいのだけれど、ハリポタ好きだけどライト層みたいな人たちに伝わるレベルのものではなかった。》
今後、二作目三作目にいくにつれて、ハリポタとのクロスオーバー(?)もあるんだろうけれども、いかんせんハリー・ポッターの時代より前の時代を描いている分、なかなかそこで沸かすのも難しそうだ。
三作目でダンブルドアが出てくるのは知ってるが、ダンブルドアやマクゴナガルなんかの若い時代が出て来たところで、めちゃくちゃハリポタファンがブチ上がるかというと疑問符がつく。
こういうのは、やっぱ成長して大人になったハリーがニュートを助けに来る!みたいな展開を求めてしまうよね。ベッタベタだけど、それが好きなのよ。
そういう展開(ハリーが出てくるのは難しいにしても)を一作目でブチ込めなかったのもファンタビが今日にいたるまでいまいちスウィングしてない理由でもあるのかなあ、なんて思ったりした。
《鑑賞後追記:スウィングしてない感が妙に出ているのは、単純にジョニデが裁判で降板したり、エズラ・ミラーも問題を起こしたりして、映画外がゴタゴタしすぎて製作が止まっているというのもかなり大きいみたいだ。》
さて、そんなファンタビ考察をそこそこに今作「魔法使いの旅」について言及していくが、単純にこの「魔法使いの旅」という作品に関しても、うーん、まあ…という感じである。
ラストで砕け散ったオブスキュラスとグリンデルバルドが悪役として、そしてファンタビの対立構造の軸になっていくのであろうけれども、そことは別に「逃げ出した動物を集める」というのが今作のサイド(メイン?)ストーリーだったわけだが、これがまあ、ノれない。
正直どうでもいいんだよな。
動物のビジュアルが犬猫みてるほど癒されるわけでもないし。
魔法動物とか言われちゃうと、なんでもアリすぎるし。
暴れ方もなんでもアリ、捕獲の仕方もなんでもアリ、ではどう観たらいいのか難しいよ。
ほんで、あんだけ街中荒らしておいて「危険じゃないんだ!」というのも無理がある。
魔法動物大好きで、動物も必死に生きているのはわかる。
あいつらを犬猫に置き換えたら、変に殺されていることに納得いかない気持ちも理解できる。
でも例えば、俺はフィクションですら犬が傷つけられるシーンが大嫌いな犬大好き男だが、そんな俺でも犬猫がもしこの世界で仮に街中を破壊して回るほど暴れ回ったら害獣認定する。殺されても文句は言わない(それは人間のエゴだ、みたいな別軸の問題はさておき)。
この問題はきっと映画を観ていた視聴者のほとんどが感じているはずで、つまりはニュートの行動に感情移入ができないというか、もちろんグリンデルバルドやグレイブスが悪役であるという認識はあるんだけれども、ニュートもニュートでなんか変なやつっていう感じがしてしまって、善vs悪っていう気持ちのいい構図で視聴ができないんだよな。なんかずっとモヤってるというか。
それからグリンデルバルドの目的も今作ではよくわからなくて、それは今後明かされていくのだろうけれども、それももう少し明らかにしても良かったんじゃないかなと。
描ききれてないところはたくさんあるんだけれど今作はこれはこれで完結しきっちゃってるというか、次回に期待感があんまりないんだよな。
なんとなく、グリンデルバルドはグリンデルバルドで完全なる悪ではないような気もする。あいつはあいつの善に従って動いてる感。
まあ、次作も一旦観てみましょう。
ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
来ました、ファンタビシリーズ第二作目。
いやぁ、一作目とは一転して普通に面白かったぞ。
一作目で?マークだった部分が色々明かされてきたので、その辺りのスッキリ感があったのも大きかったし、一作目で言及したハリー・ポッターとのクロスオーバー感みたいなのがしっかり味わえて良かった。
ダンブルドアがジュードロウはずるいよねえ。カッコ良すぎるわ。
ホグワーツが出てきたり、ハリポタでやってた授業をファンタビで同じようにやっていたり。
昔からずっと同じ授業やってるんだよー感があって、ホグワーツの歴史みたいなんを感じれていい。
それから、クリーデンスと一緒にいたナギニは何を隠そうヴォルデモートの蛇だよな。
この先トム・リドルと出会うってことなんだろうか?
ボスに縁のある女だなあ。
あの場でクリーデンスに着いていかなかったのに、結局トム・リドルと出会って、悪に染まっていくのは悲しすぎる。
そして、悲しすぎると言えば、大好きなクイニーが闇堕ちしてしまった。
ずっとジェイコブとラブラブでいてほしかった。
ラストを観る感じだと、ラスボスはグリンデルバルドではなく、クリーデンスになるということなんだろうなあ。
アウレリウス・ダンブルドアが本名だと言ってたけど本当なのだろうか?息子ってことか?
マグルという前提で話は進んでいたけれど、最後は魔法も使えていて、描き方的にはそれがダンブルドアの血筋である証拠ってことなんだろうね。でもそれもブラフな気がするなあ。
リタが赤ちゃん入れ替えた以外の情報がなさすぎるものな。
その辺りの真実も大変気になるところだが、次作で明かされるのだろうか?
「魔法使いの旅」ではニュートが変な男すぎて感情移入できなかったけれど、一作目二作目と通してみると、なかなかどうして好きになってくる。
ニュートは要するに魔法動物版さかなクンなんだよね。
ティナに対する最大の愛情表現が「君の瞳はサラマンダー」っていうのがまたいいよね。
ニュートなりの「月が綺麗ですね」ってことなんだよな。
ラストシーンのダンブルドアとの会話で「グリンデルバルドは動物を甘く見てる」ってセリフがあったけど、ハリポタにおけるネビルロングボトムポジになんらかの魔法動物が収まる感じになるのかな。
なんかわざわざ魔法動物使う必要ある?感は否めないんだけど、それを言ったら野暮なんだろうな。
一作目はファンタビの大筋と「動物を集める」という二軸で物語が走っていて「動物を集める」に興味がなさすぎて真顔だったけど、今作はファンタビの大筋一本で進んでくれたから気が散らなくて良かった。
そういえば「ファンタスティック・ビースト」って言葉は回収されんのかな?
あくまでもニュートの操る動物達がファンタスティックなビーストってだけ?
あと、ハリポタはハリーが選ばれし子だというのが「賢者の石」から明言されてたけど、ファンタビはニュートがなんであんなに重用されてるのかにあまり言及がないんだよな。なんでなんだろ。
とまあ、そんなわけで、ハリポタシリーズ現状最後の映像化であるファンタビ三作目に参りましょう。
ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
ようやくここまで来た。
ファンタビ第三作目。
うん、面白かったです。二作目が一番面白かったけど、これも十分面白かった。
舞台「呪いの子」も観ないとなーということに気づいたので、まだ全部楽しみきれてはいないけれど、とりあえずは映像化したハリポタシリーズこれにて完結。
諸事情が重なって、ファンタビ4はかなり暗礁に乗り上げている様子で、続きを観られる日は来ないか、来てもだいぶ先のことになりそうな雰囲気ではあるが、今作で一作目から広げていた伏線はそれなりに回収したのかなーという印象ではある。
クリーデンスがラスボスになるかと思っていたが、結局ラスボスはグリンデルバルドになるのかな。今作の雰囲気だと。
そのグリンデルバルドの話で言うと、ジョニーデップが裁判沙汰になった影響で今作から配役がマッツ・ミケルセンに変更。
これがなあ〜。。。
いや、マッツ・ミケルセンのグリンデルバルドも非常に渋くてカッコいいんだよ。これはこれでアリ。
だけど、すでに俺はジョニデのホワイトモヒカングリンデルバルドで慣れちゃってるから。
なんでこんな政治家みたいなビジュアルに変更しちゃったんだろう。
で、フリューゲルと顔が似てるからごちゃつくんだわ。
しかも内容も内容で政治闘争みたいな中身だから、余計にグリンデルバルドとフリューゲルが頭の中でめちゃくちゃになるんよね。
で、色々調べてみたところビジュアルが変わった理由も特になさそうなんだよね。
グリンデルバルドは姿を変幻自在に変えるから、あのビジュアルでも全然許される、みたいな意見も目にしたんだけど、それは無理があるな〜〜〜。自分を納得させるための理由でしかないな〜〜〜〜〜〜〜。
マッツ・ミケルセンのホワイトモヒカンじゃダメだったんかなあ〜。
今作は1・2で広げた伏線を、ダンブルドア一族の家系図絡みの話と共に回収していく回。
まずそこのスッキリ感が高評価だった。
クリーデンスはダンブルドア弟の息子だったか〜。
今後あの時代がどう終着を迎え、どうハリーたちの時代に繋がっていくのかはわからないけれど、そういう事情もあってハリポタでダンブルドア弟はあんなに隠居生活みたいな感じだったんかな。
自分の息子が世界統一しようとしてる悪の弟子みたいな立場になってたら、表に堂々とは立てないよなあ。
そして、ダンブルドアの妹もオブスキュラスを生む者だったと。
いや、ダンブルドア家何者なん?なんか色々ありすぎない?
今作は「ダンブルドアの秘密」って表題だったけど、なんかダンブルドアの謎さらに増えたくね?
ダンブルドアの謎でいうと、今作でダンブルドアが「グリンデルバルドを愛していた」みたいなことを言うんだけれど、実際にアルバス・ダンブルドアはゲイだという裏設定があるみたい。事実未婚のまま亡くなっている。
それを知ると、ラストシーンで結婚式に出席せずに帰宅するアルバス・ダンブルドアの後ろ姿が妙に意味ありげに見えてくる。もちろん出席しなかった理由はそれだけではないのだろうけれど。
それから、今作のシーンのひとつでカニみたいな動物の真似して兄を助けるシーンがあったが、あそこが好きだった。
魔法に頼らず、動物学者という知識だけで切り抜ける感じが、ハリポタでは出せない演出で良かった。
もぐらのあいつと、植物のあいつにもなんか愛着湧いてきた。
ラストでダンブルドアが「歴史的な1日だな」と言ったのは、マグルと魔法使いが初めて結婚した日だからだと思うのだけれど、こういう経緯があって(厳密には違うのかもだけど)ハーマイオニーのようなマグル同士の親から生まれた魔法使いが誕生してるんだと思うと、そういう歴史を垣間見れた気がして良かった。
そういえばクイニーは結局闇落ちしてなくて良かったなあ。
クイニーがあの時それを考えていたかはさておき、ユスフと合わせて実質スパイ活動でしかなかった。
ファンタビだとジェイコブが一番お気に入り。かわいい。
あっあと、ニュートがなんでこんなに肩入れされてるのかは結局今作でも明かされなかった。
才能があるとはいえ、偏屈動物学者にあんなに世界の命運託すかね、という疑問は未だ拭えないな。
ちょっと話が入り組みすぎてるなーと感じる瞬間もあったけれど、概ね満足できる一本だった。
せっかくここまで観たのだし、本来ファンタビは全五作のつもりだったようなので、キャスト変更とかあってもいいから、最後まで走り切ってもらいたいなー。
終わりに
結局、最後まで楽しく観られた。
下手に長い年月をかけて楽しむよりも、一気見する方が色々消化が早くていいなーと思う。
としまえんのスタジオツアーも、舞台「呪いの子」も、まだまだハリポタを楽しむ術は残されているので、ここまで来たら全てたっぷり堪能してやろうと思う。
ドラマとしてハリー・ポッターを一から作るプロジェクトが進行してるみたいだけど、そんなんいいからファンタビ4の製作に取り掛かってくれ。頼むよ。
それではまた。
追記:舞台「呪いの子」観ました。