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植物療法と私 / わたしを生きる

少し重い話になってしまうのですが、私には先天性の持病があります。
持病が発覚したのは高校生の時。担当医からは「20~30代で身体が動かせなくなったり、車椅子生活になる可能性もある。ただ、珍しい病気でわからないことも多いから、今後どうなるかはわからない」と言われました。

当時の私は「自分に叶えられない夢はない」ぐらいに思っていたので、大きなショックを受けました。
気持ちが追い付かないまま入院と手術がすすみ…
それからは周囲の大人たちも「無理するな」と、少しでも何かやろうとする私に「待った」をかけるようになりました。
今振り返ると、そういった言葉は優しさからだったと理解できますが、あの頃は自分の人生を選択できないような感覚になり、諦めに似た「どっちでもいいよ」という日々を過ごすようになりました。

植物療法との出会い

植物療法に関心を持つようになったのは20代半ば。
自分には何もないような気がして、ヨーロッパで自分探しをしていた時期のことでした。

その時、小児がんを患い闘病中だった1コ上の女性と出会いました。彼女は緩和ケアの一環として植物療法を取り入れていました。
「え?ハーブやアロマで?」と驚く私に、彼女は色々なことを話しながら、とっても大切な言葉をかけてくれました。

あなたが何もできない訳がないでしょ!! 1人でこんなに遠い国に来る勇気があるんだから、そう思わせてしまうのは心や体が迷子になっているから。
病気だと知らなかった頃のことを思い出して?色んな夢があって、何にでもなれると思っていたでしょ?私にだって辛いことは勿論あるけれど、夢を諦めようと思ったことはないよ。香織に寄り添ってくれる人は、今、目の前にたくさんいるでしょ! あとは、あなたを悩ます症状にぴったりのハーブを味方につけたら良いと思うの。自分を取り戻すためにも一緒にケアをしよう

この時「一緒にケアしよう」と声を掛けて貰えなかったら、もしかしたら、心のどこかで諦めを抱えたまま生き続けていたのではないかなと思います。
植物療法のことだけでなく「私らしく生きる」ということを考えるきっかけをくれた彼女はかけがえのない存在です。

点と点をつないだ先にあったもの

「身近な人に愛情や優しさを伝えていく」という、やりたいことを見つけて帰国した私。
働き始めた会社の近くに「ルボア」という植物療法を取り入れたケアを行うサロンを見つけ、ケアのために通うようになりました。
そう、後に私も通う「ルボア フィトテラピースクール」と出会ったのです。

子供の頃、無意識のうちに身近にあった植物療法が、歳月をかけて、本来の自分に戻る道筋を作ってくれました。植物療法士は私の天職なんだな。とつくづく思います。


さて、何も考えずに始めたnoteですが「植物療法と私」では、私の思い出のなかにある植物との関わりを取り留めもなく綴っていこうと思います。
植物療法に関するコラム(植物のお話や健康に関することなど)は別テーマで綴っていきますね。
ちなみに私は現在、身体がうまく動かせない部分もほんの少しだけあるけれど、健やかに充実した日々を過ごしています。

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