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ウイルスと酒

風邪がなかなか良くなりません。熱が下がったと思ったらまた上がったり、上がったと思ったら下がったり。咳も頭痛もしぶといです。気持ちは元気なんですけどね。

私は一人暮らしですが、便利な時代のお陰で何不自由なく療養できてます。買い物に行けなくてもUberで健康的な食料を調達できるし、声が出せなくてもこうやって文字を書いて発信することができるし、なんかすごい時代に生きてるなあって思います。

ちょうど2ヶ月前にお酒をやめたんです。2年ぶり、2回目の禁酒です。前回は3年くらい飲んでいませんでした。

最初に禁酒をしたときは、アル中だったので「辞めざるを得ない」という感じだったのですが、今回は「飲んだら楽しいけど、飲まないほうがもっと楽しいな」と思って、特に決心もせず、ぬるりと飲まなくなりました。

お酒を飲まなくなったことで、ここ2年間で溜まっていた澱のようなものが浮かび上がってきて、ここまでしぶとい風邪として現れている感覚もあります。

「2〜3日で治るだろう」と高を括っていたのが、1週間以上長引いてくると、流石に少し焦りも感じます。私はフリーランスなので、稼働できなければその分収入も減るわけですから。

しかし、焦りを感じているということは、お金に関する固定観念が外されていっている証なので喜ばしいことだと思います。

生物学者の福岡伸一さんが、「ウイルスも人間も、進化のためにお互いを必要としている」というようなことを仰っていましたが、個人レベルでも、ウイルスに感染して一定期間休みを取ることで、精神的な成長がもたらされそうですね(ウイルスの方には、私に寄生してどんな変化があるんだろう?)。

大人になったらお酒の力を借りて感性を鈍らせないとやっていけないと思っていましたが、自分を殺さず、守りながら活かす生き方を本気で考えようと思ったのも、そう言えばコロナ騒動で世の中が混乱しているタイミングでした。

思い返せば、幼少期から、定期的に学校や社会から離脱する時期があって、だから罠にかかりにくい性質が育ったのかもしれません。そういう隙間の期間に大切なことを学んでいたような気がします。

自分は身体が弱いと悲観的に思う時期もありましたが、身体が弱かったからこそ培われたものが、ここへ来て大きな意味を持ちはじめていますね。

改めて、人生にネガティブなこともポジティブなことも無いと感じます。一瞬一瞬が種まきであり、収穫です。


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